AIエージェント

AIエージェントまわりの用語を10個だけ押さえる|担当者が会話で困らないための基本

代理店や社内の打ち合わせでAIの話が出たときに、発注する側の担当者が困らないよう、押さえておきたい用語を10個に絞って整理しました。仕組み・使い方・管理の3つに分け、会話で確かめたい点を表にまとめています。

No.622026.10.21 公開読了目安 5分8A GARAGE 編集部

広告運用の打ち合わせで、AIの話題が出ることが増えました。代理店の提案書にも、社内の会議にも、聞き慣れない言葉が当たり前のように並びます。言葉の意味があいまいなままだと、説明にうなずくことはできても、確かめるべき点を質問できません。

とはいえ、発注する側の担当者がAIの専門家になる必要はありません。会話の中身を判断するために必要な言葉は、それほど多くないからです。この記事では、AIエージェントまわりでよく出る用語を10個に絞り、仕組み・使い方・管理の3つに分けて説明します。最後に、それぞれの言葉が出たときに確かめたいことを表にまとめます。

10個の用語を3つに分けて覚える

用語を一つずつ覚えるより、何についての言葉なのかで分けておくと、会話の中で位置づけやすくなります。この記事では次の3つに分けます。

  • 仕組みの言葉:AIが何で、どう動くのかを表す言葉です。生成AI、大規模言語モデル、AIエージェント、ツール連携の4つです。
  • 使い方の言葉:AIに仕事を頼むときに出てくる言葉です。プロンプト、コンテキスト、ハルシネーションの3つです。
  • 管理の言葉:AIを安全に使うための決まりに関わる言葉です。人による確認、アクセス権限、ログの3つです。

発注する側の判断に特に関わるのは、3つ目の管理の言葉です。仕組みや使い方は代理店に任せられても、どこまでAIに任せ、誰が確かめるかは、自社も一緒に決める必要があるからです。

FIG.10個の用語を3つに分ける

  • 仕組みの言葉生成AI、大規模言語モデル、AIエージェント、ツール連携
  • 使い方の言葉プロンプト、コンテキスト、ハルシネーション
  • 管理の言葉人による確認、アクセス権限、ログ
発注する側の判断に特に関わるのは、管理の言葉です。

仕組みを表す4つの言葉

1. 生成AI

文章、画像、動画などを、指示に応じて新しく作り出すAIのことです。広告では、広告文の案出しや画像の制作に使われます。作られたものは下書きであり、そのまま使えるとは限りません。

2. 大規模言語モデル(LLM)

大量の文章をもとに作られた、言葉を扱うAIの中心部分です。質問に答える、文章を要約する、文章を書くといった働きの土台になっています。会話で「どのモデルを使っているか」と出てきたら、この部分の話です。

3. AIエージェント

目的を伝えると、必要な手順を自分で組み立て、作業を進めていくAIの使い方です。一問一答で答えを返すだけでなく、調べる、まとめる、下書きを作るといった作業を続けて行える点が違います。どこまで任せられるかは、使うサービスや社内の決まりによって変わります。

4. ツール連携

AIが、表計算や広告の管理画面などの外部のサービスとつながり、情報を読んだり操作したりできるようにすることです。できることが増える一方で、AIが触れられる範囲も広がります。何とつながっていて、何ができる状態なのかを確かめておくことが大切です。

使い方を表す3つの言葉

5. プロンプト

AIに与える指示の文章です。目的、前提となる情報、出力の形、守ってほしいことを書きます。同じAIでも、指示の書き方で出てくるものの質が大きく変わります。

6. コンテキスト

AIが作業するときに参照する前提の情報のことです。商品の特徴、お客様の像、使ってはいけない表現などがこれに当たります。AIの出すものの質は、渡したコンテキストの質に左右されます。代理店に任せる場合も、正確な前提を渡せるのは自社だけです。

7. ハルシネーション

AIが、事実ではない内容をもっともらしく書いてしまうことです。価格や日付、制度の内容など、数字や固有の情報で起きやすいとされます。AIの出したものを、元の資料と照らして確かめる工程が欠かせない理由です。

管理と安全を表す3つの言葉

8. 人による確認

AIに任せる工程の途中や最後に、人が確かめて判断する仕組みのことです。ヒューマン・イン・ザ・ループとも呼ばれます。事実関係、表現の適否、予算の決定などは、人が確認してから進めるのが基本です。

9. アクセス権限

誰が、どの情報やサービスに、どこまで触れられるかの設定です。AIをツール連携で使う場合は、AIにも権限が与えられることになります。閲覧だけか、変更までできるのかで、間違えたときの影響が変わります。

10. ログ

AIや人が、いつ何をしたかの記録です。どの指示で何が作られ、誰が確認して公開したかが残っていれば、問題が起きたときに原因をたどれます。記録が残らない使い方は、あとから検証することができません。

なお、入力した情報がサービス側でどう扱われるかは、サービスや契約、設定によって異なります。執筆時点でも各社の扱いは変わり続けているため、利用規約や公式情報で確認してください。

会話で用語が出たときに確かめたいこと

用語の意味が分かったら、次は会話の中で何を聞けばよいかです。代理店や社内の担当者から言葉が出たときに、確かめておきたい点を表にまとめます。

用語確かめたいこと
生成AI作ったものを、誰がどんな観点で確認してから使うか
大規模言語モデルどのサービスを使い、入力した情報がどう扱われるか
AIエージェントどの作業を任せ、どこで人に戻すか
ツール連携何とつながっていて、閲覧だけか変更までできるか
プロンプト指示の中身を、必要に応じて見せてもらえるか
コンテキスト自社からどんな前提の情報を渡す必要があるか
ハルシネーション数字や固有の情報を、何と照らして確かめるか
人による確認誰が、どの段階で、何を確認するか
アクセス権限AIと人それぞれに、どこまでの権限を渡すか
ログ何が記録され、必要なときに見せてもらえるか

すべてを一度に聞く必要はありません。最初の打ち合わせでは、人による確認とアクセス権限の2つだけでも確かめておくと、任せ方の全体像がつかみやすくなります。答えが具体的でない場合は、契約の前に書面で示してもらうよう頼むのも一つの方法です。

まとめ

AIエージェントまわりの用語は多く見えますが、発注する側が会話で困らないためには、仕組み・使い方・管理の3つに分けた10個を押さえておけば十分です。仕組みと使い方の言葉は、相手の説明を理解するために使い、管理の言葉は、自社が一緒に決めることを確かめるために使います。

大切なのは、言葉を正確に言えることより、その言葉が出たときに一つ質問できることです。誰が確認し、何に触れられ、何が記録されるのか。この3つを確かめる習慣があれば、AIの話題が出ても落ち着いて判断できます。

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