外国人に日本語を教えてみたい方必読!その面白さや大変さを紹介

日本に在住する外国人や移民、そして留学生の増加に伴い、日本語学習の需要は近年増え続けています。

そんな中、日本語教育に興味があるけど詳しい事が分からない、または情報収集の途中だという人も少なくないんではないでしょうか。

今回はそんな人たちの為に、日本語を教える方法や、資格、その面白さや大変さについて紹介したいと思います。

目次

外国人に日本語を教える方法

外国人に日本語を教える方法

日本語を教える方法は主に3つあります。

  • 日本語学校
  • ボランティア
  • Language Exchange

ひとつずつみていきましょう。

日本語学校

平成30年度の海外日本語教育機関調査結果によると、142の国と地域で約385万人の日本語学習者がいます。

また、同年の日本語教育実態調査によると、日本語教育実施機関・施設は国内だけでも2,290あり、年々新設数が増加傾向にあります。

よって、日本語教師に対するニーズは増え続けています。

国内の日本語学校は主に留学生と帰国子女が対象であり、目的は大学進学、就労、日本文化の体験など多種多様です。

ボランティア

次にボランティアで日本語を教える方法もあります。

平成30年度の日本語教育実態調査によると、日本語教師の約55%はボランティアです。

海外では現地の先生にアシスタントとして付いて、言語や文化などを教える事がよくあります。

国内では日本に留学、仕事などで来ている外国人やその子供などに教える事が多いです。

東京だけでも300以上のボランティア団体がありますので、各地域でボランティア団体を探してみましょう。

Language Exchange

Language Exchangeは名の通り「言語交換」。

自分の学びたい言語の話者を見つけてお互いにその言語を教え合います。

グループ形式もありますが、主に一対一なので、グループで会話するのが苦手な人や、いきなり学校で教えるのが少し心配な人などにお勧めです。

日本語を教える練習と自分の学びたい言語を学ぶのが同時にできるというとても便利なシステムです。

Hello TalkなどのアプリやMy Language Exchangeなどのサイトでパートナーを見つけることができます。

日本語教師資格

このように日本語を教える方法は色々ありますが、専門的に教えるには日本語教師の資格が必要になってきます。ボランティアでもやはり日本語教育の知識とトレーニングは重要と言えるでしょう。

実際の日本語教師の求人を見てみると、以下の3つが主に必要条件として求められています。

  • 日本語教育能力検定試験合格
  • 大学での日本語教育専攻終了
  • 420時間の日本語教師養成講座修了

日本語教育能力検定試験合格

日本語教育能力検定試験は日本国際教育支援協会によって主催されている日本語教育をするための基礎知識や能力などを判定する試験で、年に一回10月に札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡の7つの都市で行われます。

合格率はここ数年上昇しており、日本国際教育支援協会のサイトによると令和元年の合格者率の推移は約28%でした。よって、難関というより、入念にテスト対策をしておけば誰でも合格の可能性がある試験と言えるでしょう。

大学での日本語教育専攻修了

採用条件として大学で日本語教育に関する主専攻、もしくは副専攻を修了していることを提示している所があります。

将来、日本語教師になるためのカリキュラムが学科の中で設けられている大学がありますので、大学のサイトでチェックしてみましょう。

420時間の日本語教師養成講座修了

420時間の日本語教師養成講座は文化庁の認定基準に従ったもので、日本全国に施設があり、日本語学校と併設されている場合もあります。

コースの一環として教育実習もできるため、教育理論や日本語教育能力検定試験の対策だけではなく、実際にクラスで教える体験もできます。

雇用機関・施設によって必要とする資格は変わってきますし、海外などでは資格を必要としない所もあります。

しかし、上記の資格を持っていると応募する事のできる学校の数も増えますし、雇用される確率も増えます。

420時間の養成講座から始めて検定試験を受ける人も少なくないので、いきなり試験が心配な人はまず養成講座から始めてみるのもいいでしょう。

日本語を教えることの面白さ

生徒の多様なバックグラウンド

日本語学校や教室に来る人達は様々なバックグラウンドを持っています。学んでいる理由も日本人と結婚しているから、日本の会社に勤めているから、日本文化に興味があるからなど、本当に様々です。そんな色々な国籍や文化の人達とコミュニケーションできるのが一番の楽しみです。日本語教育は大抵、日本語だけを使って教える「直接法」ですので、英語の能力も必要ありません。

生徒のモチベーションの高さ

そして、バックグラウンドに関係なく、生徒の皆さんは日本に興味があって学んでいるので、モチベーションが高い人が多く、皆さん本当に一生懸命勉強してくれます。僕の経験だと、生徒の方がとても協力的にサポートしてくれるので、一丸となってクラスを運営することができます。出席率も高く、課題などもきちんと取り組んでくれる人が多いです。

誇りとやりがい

日本文化は海外でも人気があり、日本のアニメや映画を見たり、ゲームをして育ったという人も沢山います。また、日本の伝統文化や文学に興味がある人もいて、僕よりもずっと知識のある生徒に何人か会いました。よって、日本や日本文化が好きで学んでいる生徒の方に自分の言語と文化を教えるということはとても誇りに思えますし、やりがいを感じます。

日本語を教えることの大変さ

文化の違い

大変さの一つは文化の違いです。一クラスに多文化の人が集まっているため、異文化コミュニケーションから誤解が生じる事がたまにあります。例えば生徒の言動や行動に戸惑う事や、逆に生徒を戸惑わせる事も。また、生徒の国同士での歴史や政治の関係を知っておくのも結構大事だったりします。

日本語は孤立言語

あと、日本語はラテン系言語のようにイタリア語を話せればスペイン語が結構入りやすいとか、そういったものがありません。よって、日本語以外の言葉を話す人にとっては、母国語と比較しにくい言語なんです。ですから、「が」と「は」の助詞の違いや、「ですよ」「ですね」などの終助詞の使い方を分かりやすく教えるのはとても難しいです。

漢字の複雑さ

漢字を教える時もレベルに差が生じてしまいます。例えば、中国語話者は漢字はすぐに覚えてくれますが、ヨーロッパ言語話者にとっては難しく、ゼロの状態から始めることになります。よって中国語話者には簡単すぎて、ヨーロッパ言語話者には難しすぎるといったギャップが生じる事もあり、こういった差を上手くクラス内で対処しなければいけません。

まとめ

日本語を教える主な方法は日本語学校、ボランティア、Language Exchangeがあります。

また、日本語教師として専門的に日本語を教えるための資格として、主に日本語教育能力検定試験合格、大学での日本語教育専攻修了、420時間の日本語教師養成講座修了があります。

日本語の学習者はモチベーションと日本文化に対する興味が高く、真剣に学習に取り組んでくれる人が多いです。

よって、たまに文化、政治、言語の違いなどで生じるちょっとしたトラブルもありますが、それを上回るやりがいと楽しさがある仕事です。そして海外にも需要があるので、国内外問わず、活躍の場を広げられる職業と言えるでしょう。

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