北海道の集客

不動産・住宅会社のWeb広告|検討期間が長い商材で成果地点と追客をどう設計するか

検討に数か月から数年かかる不動産・住宅の広告を、北海道の事業会社向けに整理しました。資料請求と来場予約の分け方、配信エリアの切り方、広告の成果を営業の追客とつなぐ手順、表現のルールと季節の動きを説明します。

No.482026.10.07 公開読了目安 5分8A GARAGE 編集部

家を建てる、家を買う、土地を探す。不動産や住宅は、多くのお客様にとって一生に何度もない買い物です。広告を見てすぐに契約する人はほとんどおらず、資料を取り寄せ、見学に行き、家族で話し合い、数か月から数年かけて決めていきます。

そのため、不動産・住宅会社の広告は「問い合わせが何件取れたか」だけで評価すると、判断を誤りやすくなります。この記事では、北海道で住宅や不動産を扱う会社が広告を任せる、あるいは見直すときに、どこを設計しておけばよいかを、発注する側の視点で説明します。文中の数字は、考え方を示すための架空の例です。

検討期間が長い商材は、どこで評価がずれるのか

広告の管理画面は、広告をクリックした人がその場で何をしたかを数えるのが得意です。一方、住宅の契約は、最初の資料請求から何か月も後に起きます。広告の画面に表示される成果と、会社の売上との間に、大きな時間差があるのです。

この時間差を意識しないと、次のようなずれが起きます。資料請求の件数は多いのに、来場や商談につながらない。反対に、件数は少ないのに、契約に近いお客様が来ている。前者を「好調」、後者を「不調」と判断してしまうと、予算を逆の方向に動かすことになります。

大切なのは、広告の成果を1つの数字で見ないことです。資料請求、来場予約、来場、契約という段階ごとに数字を持ち、どの段階で落ちているかを見られるようにしておきます。

成果地点を段階で分ける|資料請求と来場予約

住宅や不動産の広告では、成果地点(広告の成果として数える行動)を1つに絞らず、段階に分けて考えます。代表的な段階と、それぞれで見る数字を表にしました。

段階お客様の状態見ておきたい数字
資料請求情報を集めはじめた件数、1件あたりの費用
来場予約実物を見て比べたい件数、資料請求からの移り変わりの割合
来場・商談具体的な条件を相談している実際の来場数、商談に進んだ数
契約決めた契約数、1件の契約にかかった広告費

資料請求は件数が集まりやすく、媒体の自動入札(媒体の仕組みが成果を増やすよう入札額を調整する機能)の学習にも使いやすい地点です。来場予約は件数こそ少ないものの、契約に近いお客様を表します。例えば、仮に資料請求が月40件、来場予約が月6件という状態なら、媒体には資料請求で学習させつつ、来場予約の件数と費用も毎月並べて確かめる、という分け方が考えられます。どちらを主な目標にするかは、件数と営業の受け入れ体制を見て、依頼先と相談して決めます。

FIG.成果地点を段階で分ける

  1. 資料請求情報を集めはじめた
  2. 来場予約実物を見て比べたい
  3. 来場・商談具体的な条件を相談している
  4. 契約決めた
段階ごとに数字を持ち、どこで落ちているかを見られるようにします。

配信エリアの切り方|今住んでいる場所と、建てたい場所

住宅や不動産の広告で配信エリアを決めるときは、「物件や展示場の近く」だけで考えないことが大切です。家を探している人は、今住んでいる場所と、これから住みたい場所が違うことがよくあります。

  • 同じ市内での住み替え: 今の住まいの近くで探す人が多く、展示場や物件の周辺を中心に配信します。
  • 近隣の市町村からの移り住み: 通勤や通学、実家との距離で決める人がいます。周辺の市町村も含めて広めに始め、地域ごとの成果を比べます。
  • 道外からの移住や転勤: 北海道に住む予定の人が、道外で検索していることもあります。地域ではなく、検索する言葉で届ける考え方が合います。

北海道は商圏が広く、車で移動するお客様が多いため、展示場まで車でどのくらいかかるかを基準に考えると、来場につながる範囲を決めやすくなります。最初は少し広めに配信し、地域ごとの資料請求と来場の数を見ながら絞っていきます。

広告の成果を、営業の追客とつなぐ手順

追客とは、資料請求や来場のあとに、営業担当が連絡を取り続けて検討を進めてもらう活動です。検討期間が長い商材では、広告の成果の多くは、この追客の先で形になります。広告と追客を別々に見ていると、どの広告から来たお客様が契約したのかが分からなくなります。

  1. 問い合わせの受け口ごとに、どの広告から来たかを記録できるようにする
  2. 営業の顧客管理の記録に、最初に来た広告の情報を残す
  3. 来場、商談、契約の結果を、月に1回まとめて広告の担当者に伝える
  4. 媒体や地域、広告の内容ごとに、来場や契約までの割合を比べる
  5. 契約に近いお客様が多い広告に予算を寄せ、件数だけの広告は見直す

3番目の「結果を伝える」は、代理店には自力でできない部分です。営業部門と広告の担当者が別々の場合は、誰がいつ数字を集めるかを、始める前に決めておきます。個人情報を渡す必要はなく、件数と広告の区分が分かれば、多くの判断はできます。

表現のルールと季節の動き

不動産の広告には、価格や面積、交通の所要時間などの表示について、業界の自主ルールや法令による決まりがあります。「最高」「完璧」のような言葉や、条件の一部だけを強調する見せ方には注意が必要です。また、媒体によっては住宅に関する広告に独自の基準や配信の制限を設けている場合があります。仕様や基準は変わるため、執筆時点の情報で断定はせず、最終的な判断は専門家や媒体の審査基準で確かめてください。

北海道では、季節によって動き方も変わります。雪の時期は見学や現地の確認に足を運びにくく、建築の工程にも影響があります。春からの着工や入居を考える人は、冬のうちに情報を集めることがあります。来場が少ない時期でも資料請求の配信は止めすぎず、来場が増える時期に向けて予算を動かすなど、営業の予定と合わせて考えます。

まとめ

不動産・住宅の広告は、検討期間が長いぶん、広告の画面に出る数字と売上との間に時間差があります。資料請求、来場予約、来場、契約と段階を分けて数字を持ち、どこで落ちているかを見られるようにしておくことが出発点です。

配信エリアは、今住んでいる場所と建てたい場所の違いを意識して、少し広めに始めて絞ります。そして、営業の追客の結果を広告の担当者に戻す仕組みを作っておくと、件数だけでなく契約に近いお客様を増やす判断ができるようになります。依頼先と話すときは、どの段階を目標にするのか、結果を誰がどう共有するのかを、最初に決めておきましょう。

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