学校・スクール・習い事の生徒募集にWeb広告を使う|募集時期・保護者と本人・通学圏の考え方
学習塾や専門学校、スポーツや音楽の教室など、生徒を募集する事業でWeb広告を使うときの考え方を整理しました。募集時期の分け方、保護者と本人で伝えることの違い、通学圏の決め方、体験や説明会までの数え方をまとめています。
学習塾や専門学校、英会話やプログラミングの教室、スポーツや音楽の習い事など、生徒を募集する事業でもWeb広告はよく使われます。チラシや紹介だけでは届かない人に、通える範囲を絞って知らせられるからです。
ただ、生徒募集の広告には、物を売る広告と違う点がいくつかあります。申し込みの時期が年の中で偏ること、申し込む人と通う人が別のことが多いこと、通える範囲が限られていることです。この3つを押さえずに配信を始めると、時期を外したり、伝える相手を取り違えたりしやすくなります。
この記事では、生徒募集にWeb広告を使うときに、発注する側が決めておきたいことを、募集時期、保護者と本人、通学圏、成果の数え方の順に整理します。
募集の時期を「山」と「谷」で考える
生徒募集は、一年を通して同じように申し込みがあるわけではありません。新年度や新学期の前、長期休みの前、受験の学年に上がる前など、検討が集中する時期があります。広告費もこの山に合わせて厚くするのが基本です。
注意したいのは、申し込みの山と、検討を始める時期がずれることです。新年度から通わせたい家庭は、その数か月前から情報を集め、体験や説明会に足を運び、比べたうえで決めます。申し込みが増える直前に広告を始めても、すでに候補を絞り終えた家庭には届きにくくなります。
北海道では、冬のあいだ屋外の習い事が休みになる、雪の時期は送り迎えの負担が増えるなど、季節によって通いやすさも変わります。自社の募集にとっての山と谷を、過去の申し込みの記録から月ごとに書き出しておくと、広告をいつ厚くし、いつ控えるかを決めやすくなります。
保護者と本人で伝えることを分ける
子ども向けの塾や習い事では、申し込むのは保護者で、通うのは子ども本人です。専門学校や大人向けの教室では本人が決めることが多いものの、学費を出す家族の意見が影響することもあります。誰が何を気にして決めるのかによって、広告で伝える中心が変わります。
| 相手 | 気にしやすいこと | 広告で伝える中心 |
|---|---|---|
| 保護者 | 費用、通わせ方、安全、成果の見え方 | 月謝や費用の目安、送り迎えのしやすさ、教え方の方針 |
| 子ども本人 | 楽しそうか、友達がいるか、難しすぎないか | 教室の雰囲気、体験でできること |
| 大人の受講者 | 時間の都合、続けられるか、身につくか | 開講の曜日と時間帯、振替の有無、学べる内容 |
子ども向けの募集では、広告は基本的に保護者に向けて作ります。未成年に向けた配信は、媒体ごとに制限や審査の決まりがあり、執筆時点でも見直しが続いているため、配信前に各媒体の公式ヘルプで確認してください。合格や上達の実績をうたう表現は、景品表示法などの観点で根拠の示し方が問われることがあります。最終判断は専門家や媒体の審査基準の確認を前提にしてください。
通学圏から配信する地域を決める
教室に通う事業は、通える人にしか申し込んでもらえません。配信する地域は、教室からの距離よりも、実際の通い方で考えます。徒歩や自転車で通う子どもが中心か、保護者の車で送り迎えするか、公共交通で通う学生が中心かで、無理のない範囲は大きく変わります。
北海道は都市部と郊外、地方で移動手段が違い、冬は同じ距離でも移動にかかる時間が長くなります。今いる生徒がどの地域から通っているかを地図の上に並べてみると、配信する地域の実態に近い目安が得られます。教室が複数あるなら、教室ごとに配信する地域を分け、重なる地域でどちらの教室を案内するかを決めておきます。
オンラインで受講できる講座や、道外から入学する学生も見込む専門学校のように、通学圏の考え方が当てはまらない募集もあります。その場合は、通学型とは目的を分けて別の配信にしておくと、結果を比べやすくなります。
体験・説明会までを成果として数える
生徒募集では、広告を見てすぐ入会する人は多くありません。多くの場合、資料請求、体験授業、説明会や見学といった段階を経てから入会を決めます。入会だけを成果として数えると、件数が少なく、配信の良し悪しを判断するまでに時間がかかります。
そこで、広告の成果としては体験や説明会の申し込みを数え、その後の入会は教室側の記録とつなげて確かめる、という二段構えにします。進め方は次の順です。
- 体験や説明会の申し込みを、広告から数えられる状態にする
- 申し込んだ人が、何を見て知ったかを教室側で記録する
- 体験に来た人のうち、入会した割合を月ごとにまとめる
- 入会1件で残る利益と続く期間から、体験1件にかけられる広告費の上限を決める
- 募集の山が終わったら、時期ごとの申し込みと入会を振り返る
例えば、仮に体験に来た人の3人に1人が入会するとすれば、入会1件にかけられる広告費の上限の3分の1が、体験1件にかけられる上限の目安になります。体験の申し込みがあっても連絡が遅れると入会につながりにくいため、申し込みへの折り返しを誰がいつ行うかも、広告を始める前に決めておきます。
FIG.体験の申し込みから入会までを確かめる
- 申し込みを数える体験や説明会の申し込みを広告から数える
- 知った経路を記録する何を見て知ったかを教室側で記録
- 入会の割合をまとめる体験に来た人のうち入会した割合を月ごとに
- 上限を決める体験1件にかけられる広告費の上限
- 山の後に振り返る時期ごとの申し込みと入会
まとめ
生徒募集にWeb広告を使うときは、申し込みの時期が偏ること、申し込む人と通う人が違うこと、通える範囲が限られていることを前提に考えます。募集の山より前に検討が始まることを踏まえて広告を始める時期を決め、保護者と本人で伝える中心を分けます。
配信する地域は、教室からの距離ではなく実際の通い方と季節から決め、成果としては体験や説明会の申し込みを数えて、入会は教室側の記録とつないで確かめます。これらを社内で決めておくと、代行に頼む場合も、自社で配信する場合も、募集の時期ごとの判断がぶれにくくなります。
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