よく英語を聞き流すだけで英語力が身につく、自然に話せるようになる、という教材や広告を見かけますよね。
私も大学1年生の頃、VOAのCD(手持ちサイズのスクリプト付き)を購入しました。当時、価格は数万円だったと思います。
それを、1年間、毎朝30分~1時間ほど聞き流していました。
結果的に、TOEICの点数は100点(500→600)ほどあがりましたが、むしろ、費やした時間を考えると、コストパフォマンスはよくないと思っています。また、英語は話せるようにならなかったため、「聞き流しは効果がない」といえます。
その後留学したり、会社員時代に海外駐在したりで英語を使う機会が増え、ネイティブと英語も話せるようになりましたが、今当時を振り返りともっとこうしておけばよかったと思うことはたくさんありません。
では、何をすればもっと効果があり、英語力が身につくのかを紹介します。
英語の聞き流しがダメな理由
理由は以下です。
- 右から左へ流れているだけ
- 聞き流せばOKという安堵感
右から左へ流れているだけ
まずは、聞き流しは読んで字のごとく、集中して聞いておらず、右から左へ流れている状態です。
たとえば、私の場合、朝起きてから、身支度したり朝食を食べている時間帯に聞き流していました。ですが、正直「音としては聞いているが英語としては聞いていない」、という感じです。
なので、CDから発せられる単語が正確に聞き取れず、文章の意味が頭に入ってきません。
これは、洋楽を聞いている感覚に近いです。
基本的には音やリズムを聞くだけで意味を理解しようとしていないので、歌詞の意味や内容はまったく頭に入ってきません。
聞き流せばOKという安堵感
次に、安易に「とりあえず聞き流せば大丈夫」と安心感を持ってしまうことです。
自分も多分に漏れず、聞き流せばよいと思っていました。
基本的に、「〜すればよい」、というワーディングは危険です。
とりあえずやっておけば、結果は出るだろうと、他責を生んでしまうからです。
そうすると、「やっぱり聞き流しても全然ダメじゃん、教材は嘘つき」といった感じでSNSに書き込んでしまうという負のスパイラルです(もちろん僕はSNSに書き込んだりしてないですよ)。
以上が、英語の聞き流しがダメな理由です。
英語の聞き流しをやめて取り組むこと
繰り返しになりますが、聞き流しは、聞いたことが右から左に流れているだけです。
なので、以下が確認できません。
- どう聞き取れているのか
- 聞き取れたことが正しいか
これらをひとつひとつ確認することでリスニングアップにつながります。
そこで、ディクテーションです。
ディクテーション
ディクテーションの基本的なやりかたは、以下です。
- 音声を聞く
- 聞き取れたことを文字に書き起こす
- スクリプトをみて答え合わせする
もし、音声が聞き取れない部分があれば、なんども繰り返し再生します。
そして、1~3を地道に繰り返して練習します。
このように、ディクテーションはかなり根気がいります。
ここで、参考までにいくつかディクテーションに関するツイートを拝借します。
こんな感じで、TOEICのリスニングで高得点をとるためにもディクテーションは良い勉強法です。
まとめ
今回は、大学時代の実体験をもとに、英語を聞き流すだけで効果があるのか、を説明しました。結論としては、聞き流すだけでは効果はありません。
ですが、英語の教材が悪いわけではないです。
繰り返しになりますが、聞き流しがNGな理由は以下です。
- 右から左へ流れているだけ
- 聞き流せばOKという安堵感
これらの対策はディクテーションです。
ディクテーションは地味な作業で大変ですが、やり続ければかならず効果がでてきます。
それでは本日は以上です。