冬と夏で需要が変わる北海道の商材|季節で広告予算を動かす考え方
冬と夏で売れ方が大きく変わる北海道の商材について、広告予算を季節で動かす考え方を整理しました。需要の山の前に仕込む理由、山の最中と終わり方、閑散期の使い方、通年商材との違いを、発注する側の担当者向けにまとめています。
北海道の商売には、季節で売れ方がはっきり変わるものが多くあります。雪が降る前に動き出す商材もあれば、短い夏に集中する商材もあります。観光やレジャー、住まいの設備、季節の食べ物など、思い当たる会社は少なくないはずです。
それなのに、広告の予算は毎月同じ額で組まれていることがあります。月ごとに決まった額を払うほうが社内で説明しやすく、経理の処理も楽だからです。ただ、需要が大きく動く商材で予算を平らにしておくと、売れる時期には足りず、売れない時期には余る、ということが起きやすくなります。
この記事では、季節で需要が変わる商材を扱う担当者に向けて、広告予算を季節に合わせて動かす考え方を整理します。細かな設定の話ではなく、年間の予算をどう組み、依頼先と何を決めておくかという判断の材料に絞ります。
自社の商材の「季節の形」を知る
最初にするのは、自社の需要がどんな形で動いているかを確かめることです。過去の売上や問い合わせの記録を月ごとに並べると、形が見えてきます。広告の記録がなくても、受注や来店の記録で十分です。
| 季節の形 | 需要の動き方 | 予算の考え方 |
|---|---|---|
| 冬に山がある | 秋の終わりから動き出し、冬に集中する | 秋のうちに準備を終え、山に合わせて厚くする |
| 夏に山がある | 春から検討が始まり、夏に集中する | 春に準備を始め、夏の前半に厚くする |
| 山が2つある | 夏と冬など、年に2回の山がある | 山ごとに準備と振り返りを分けて考える |
| ほぼ通年 | 月ごとの差が小さい | 大きく動かさず、配分の見直しを中心にする |
ここで大切なのは、「売れた月」と「検討が始まった月」を分けて見ることです。高額な商品や予約が必要な商品ほど、購入の数週間から数か月前に調べ始める人がいます。広告は、この検討が始まる時期に届いている必要があります。
需要の山の前に仕込む
予算を動かすときにいちばん多い失敗は、需要が来てから広告を増やすことです。山が見えてから動くと、準備が間に合わないまま一番良い時期を過ごしてしまいます。
理由はいくつかあります。まず、広告の配信には、媒体の仕組みが成果の出やすい相手を学ぶための期間がかかります。これは学習期間と呼ばれ、予算を大きく変えたり、新しい広告を入れたりした直後は、成果が安定しにくくなります。次に、広告の画像や文章、受け皿になるページの準備にも時間がかかります。審査を通す時間も見ておく必要があります。
山の前にしておきたい準備を、順に並べると次のようになります。
- 昨年の山の時期と、検討が始まった時期を確かめる。記録を月ごとに並べて、動き出しの時期を把握します。
- 山の時期の予算と、上限を決める。いくらまでなら使ってよいかを、社内で先に合意しておきます。
- 広告と受け皿のページを季節に合わせて用意する。季節の言葉や写真に差し替える時間を見込みます。
- 山より前に、小さく配信を始める。学習期間を山の前に済ませ、反応を確かめておきます。
- 在庫や施工、予約の枠と予算をつなげる。受けきれる量を超えた集客は、かえって評判を下げます。
それぞれに何週間かかるかは、商材と媒体によって違います。依頼先には「山の何週間前から準備を始めるべきか」を具体的に聞いておくと、年間の段取りが組みやすくなります。
FIG.需要の山の前にしておきたい準備
- 昨年の山を確かめる山の時期と、検討が始まった時期
- 予算と上限を決める社内で先に合意しておく
- 広告とページを用意する季節の言葉や写真に差し替える
- 山より前に小さく始める学習期間を山の前に済ませる
- 受けきれる量とつなげる在庫や施工、予約の枠と予算
山の最中と、終わらせ方
山の時期に入ったら、成果が出ている広告に予算を寄せていきます。ただし、予算を一度に大きく増やすと、配信が不安定になることがあります。段階的に増やし、数日ごとに成果を確かめるほうが安全です。
見落としやすいのが、終わらせ方です。需要が落ち始めても同じ額を使い続けると、獲得単価(1件の成果にかかった費用)が上がっていきます。山の終わりの目安を事前に決めておき、成果が下がり始めたら予算を戻す判断をします。
考え方を示すための架空の例です。仮に、山の時期に1件あたり1万円で問い合わせが取れていた商材が、需要が落ちてから同じ予算で1件あたり2万円かかるようになったとします。この差は、予算を戻すかどうかの判断材料になります。どこまで許容するかは、1件の成果から見込める利益によって決まります。
閑散期をどう使うか
需要がほとんどない時期は、広告を完全に止めるか、少額で続けるかの判断になります。どちらが正しいということはなく、商材によって変わります。
止める利点は、費用がかからないことです。一方で、配信を長く止めると、再開したときに学習をやり直すことになりやすく、山の前の準備に時間がかかります。少額で続けておけば、この立ち上がりを短くできる場合があります。
閑散期は、次の山に向けた準備の時間として使うこともできます。
- 山の時期の結果を振り返り、何が良かったかを記録する
- 次の山で試したい広告の案や、受け皿のページの改善点を整理する
- 計測の設定に漏れがないかを確かめる
- 少ない予算で、訴え方の違いを小さく試しておく
繁忙期は現場が忙しく、担当者が広告に時間を割けないことも多いはずです。考える作業は閑散期に済ませておくと、山の時期は判断だけに集中できます。
通年商材と季節商材が混ざる会社の場合
ひとつの会社で、季節で売れる商品と、年中売れる商品の両方を扱っていることもあります。この場合、両方を同じ予算の中で管理すると、季節商品の山に予算を取られて、通年商品の配信が細ることがあります。
予算の枠を分けて考えると整理しやすくなります。通年商品は毎月ほぼ一定の額で安定させ、季節商品は月ごとに額を動かす。こう分けておけば、社内でも依頼先とも、どの予算がなぜ動いたのかを説明しやすくなります。
まとめ
季節で需要が変わる商材では、広告の予算も季節に合わせて動かすのが自然です。まず過去の記録から自社の季節の形を確かめ、売れた月だけでなく、検討が始まる時期を把握します。
予算は需要が来てから増やすのではなく、山の前に準備と小さな配信を始めておきます。山の最中は段階的に増やし、終わりの目安を決めておきます。閑散期は止めるか少額で続けるかを商材ごとに判断し、次の山の準備に使います。
年間の予算を月ごとに組むことを、依頼先と最初に共有しておいてください。季節の動きを前提にした計画があるだけで、同じ予算でも使い方は大きく変わります。
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