今日は、インパクト抜群で、インスタ映えナンバーワンと言っても過言ではない焚き火台、トリパスプロダクツの最新モデル「グルグルファイヤーL(レジェンド)」の実力を、焚き火好きな著者が検証していきたいと思います。
グルグルファイヤーとは
グルグルファイヤーは北海道の金属加工会社が2019年に立ち上げたブランド「トリパスプロダクツ」のデビュー作で、そのヴィジュアルが放つ存在感が大きく、たちまちキャンパーの中で話題なった製品です。
精密なレーザー加工技術を使って、アート作品のような構造になっており、定番アウトドアメーカーの焚き火台とは大きく異なるデザインですね。
サイズ展開は、XS、S、M、Lの4種類。
組立サイズ | 薪サイズ | 収納サイズ | 重量 | 定価(税込) | |
XS | 220×220×340mm | 小枝 | 175×175×20mm | 1.2kg | ¥ 16,280 |
S | 330×330×505mm | 薪20-30cm | 265×265×30mm | 3.4kg | ¥ 20,680 |
M | 410×410×673mm | 薪30-35cm | 350×350×43mm | 7.2kg | ¥ 26,180 |
L | 510×510×845mm | 薪35-40cm | 438×438×48mm | 10kg | ¥ 39,600 |
今回は一番大きなL(レジェンド)を検証していきます。
グルグルファイヤーのビジュアル
こんな感じでインスタには、カッコいい雄姿が並んでいます。
無骨な鉄の質感、炎が見えるスケルトン構造、ハンギングできるフックもカッコいいです。
とにかくひたすらに無骨でかっこいいですね。
トリパスプロダクツの公式サイトは以下のリンクをご覧ください↓↓↓
https://tripathproducts-shop.jp/
「カッコいいのはわかりましたよ」じゃあ実際の使い心地はどうなの?
グルグルファイヤーがカッコいいのはわかりました。
というかインスタで写真はよくみてたし、カッコいいなとは前から思ってました。おそらく著者以外にも、キャンプギア好きの、特に男性キャンパーなら、グルグルファイヤーの存在は気になっていたのではないでしょうか。
でも!
インスタ映え目的じゃなくて、純粋に焚き火を楽しんでいるキャンパーからすると、見た目は大事ではあるけど、使い心地や実用性もすっごく大事。
つまり究極は「映えじゃなく自分が幸せになれる焚き火台かどうか」が気になるわけです。
というわけで多角的に「グルグルファイヤー」を検証していきたいと思います。
焚き火台を選ぶ上でのポイントは?
検証する前に、著者の場合の、焚き火台を選ぶときのポイントを挙げてみたいと思います。
- 収納時コンパクトかどうか
- 軽量かどうか
- 組み立てやすいか
- 薪の置きやすいか
- 薪がよく燃えるか
- 火をコントロールしやすいか
- 風への強さ
- 灰が落ちやすくないか
- 地面に熱が及ばないか
- 焚き火が美しく見えるか
- 周りで暖を取りやすいか(火床の高さなど)
- 焚き火調理ができるか
- 掃除しやすいか
- 収納しやすいか
- 耐久性
- 値段
こんな感じです。我ながらこうして見ると意外と項目ありますね・・・。
ちなみに著者がこれまで使ってきた焚き火台は、スノーピーク「焚き火台」、ロゴス「ピラミッドグリル」、ユニフレーム「薪グリル」など定番アウトドアブランドのものが中心です。
軽量タイプだと、ユニフレーム「ファイアスタンド2」、コールマン「ファイヤーディスク」。
ガレージブランドだとサンゾクマウンテン「mouncol」の使用歴があります。
それらの焚き火台と比べて、先ほどのポイントを検証していきたいと思います。
機能性で勝機は薄い?でも買ってもいい理由が欲しい!
まあこの時点で読者の皆さんもお分かりかと思いますが、
「グルグルファイヤー」がデザイン性に重きを置いていることは明らかで、
機能性で勝負して定番ブランドの焚き火台に劣ることは、すでになんとなく予想がつきますよね。
グルグルファイヤーはカッコいいから感情的にはすごく欲しくなるんですが、
もう一人の理性的な自分が
「いや待て、コイツは見た目ばかりで機能性ゼロかもしれないよ?」とストップをかけてきます。
なのでそのストップを取り払える材料があれば、気持ちよく購入に踏み切れるというわけ(奥さんも説得できますね)
最終的に下のような計算結果になればOKです
- 定番の焚き火台:機能性80点+格好良さ5点=合計85点
- グルグルファイヤー:機能性65点+格好良さ30点=合計95点 買ってもOK
というわけで、グルグルファイヤーの実力を詳しく見ていきましょう
実際にキャンプで使う行程順に見ていきます
収納状態と携帯性
まずは、収納されてる状態の大きさ。
今回は一番大きなLサイズを選んでいますのでそもそもコンパクトさを求めるのは筋違いではありますが、
500mlのペットボトルの大きさと比較して、小さくはないですよね。
持ってみたところ。なかなかの大きさです。
Lサイズは10kgですからね、やはりズシリと重いです。
女性や子供には持たせたくないです。
ただ、意外と薄く収まっているなという印象はあります。
収納バッグが是非とも欲しいところです。
※写真には映ってませんが、バラけないようにするベルトが付いています。
グルグルファイヤーの部品構成
スノピの焚き火台はヒンジが付いていて、折りたたんだ状態から簡単に自立するようになっています。
対して細かい部品がいっぱいのグルグルファイヤーは、どう考えても難しそうというのが第一印象ですが・・・。
一見めちゃくちゃ多いように見えますが、左側の3つのパーツはサイドテーブルになります。
と考えると「まあこんなもんか」というところでしょうか。
組み立て開始!思ってたよりは簡単だった
作っていきます。手の怪我や汚れ防止に軍手をしましょう。
トリパスの公式ページに組み立て方の動画があるのでそちらを見ることをお勧めします。
1.一番大きな輪っかに4つの脚を付ける
灰受け皿を下において作業します。
バランス悪くて何度も崩壊するのかと思いきや、一発で組み立てられました。これには少し驚きました。
2.ロストルと残りの輪っかをはめる
ロストルを脚に固定します
ロストルの穴に脚の突起をひっかけます
ストレスなくサクサクとはまっていきます
残りの輪っかもサクサク付けられます。
3.ハンガーをつける
2本のハンガーを連結して
本体にビスで固定。
ビスというと面倒くさい感じしますが、設計が正確なためか、非常に気持ちよく固定できました。
ビスを回す回数もわずかです。
4.灰受けを吊るして完成
焚き火台を一旦持ち上げて、
45度回して、灰受け皿をかわして着地。灰受け皿を、脚に引っ掛け吊るします。
おまけのサイドテーブル作って完成です。こっちは超簡単です。
見た目よりも意外と簡単でした。
これは感動!片手で持ち上げられる構造
この焚き火台、こんなにパーツが細かくて繊細そうな見た目なのに
なんと
ハンガーを持って持ち上げることができちゃいます。
これは凄いです。
実際にキャンプすると風向きやら、席替えやらで焚き火台を移動したいことってよくあるので非常に助かります。
片手で持ち上げらる焚き火台ってほんと珍しいです。(いままであったかな?ないと思います)
ましてや、この大きなサイズで、この複雑なデザインでそれを実現してしまうなんて、トリパスプロダクツ凄いです。
(もちろんLサイズの場合、重量があるので女性や子供には、腕力的に厳しいとは思います。)
薪のくべやすさを検証
薪のくべやすさって超重要です。
とくに最近はコンパクトな焚き火台が増えてきてますが、ホームセンターで売っている30〜40センチ長さの薪が収まらないモデルも多いんですよね。
「それってどうなの?」って前から著者は思ってました。
薪を細く割ることはできても、短くするにはノコで切るか、手で折れるまで細く割らないといけませんから。
今回のグルグルファイヤーLは、薪のくべやすさ100点満点です。
ご覧ください、40センチの薪でも余裕です。
そして特筆すべきは、薪の縦挿しができるということ。
これは一般の焚き火台にはなかなかできない芸当です。
バケツに放り込む感じで、難しいこと考えずに、薪をくべることができます。
そしてなにより・・・
燃焼効率が素晴らしかった
炎って下から上に上がりますので、薪を立てておくと非常に効率よく燃えるんですよね。
普通の焚き火台だと、ティピ型とか井桁型とかロングファイヤーとかいろいろな、薪の組み方とかテクニックがあるんですが
グルグルファイヤーの場合、そういったテクニックを知らなくても、誰でも簡単に上手に燃やせます。
さらに
焚き火の周りがめちゃくちゃ暖かい
これまで、一般的な焚き火台はステンレス板で熱源を囲っていましたが、
グルグルファイヤーは薄いリングで薪を支えるスケルトン構造です。
遮蔽物がないため横方向への熱の拡散がハンパないです。
これには驚きました。ステンレス板がないだけでここまで焚き火の熱を強く感じられるものなんですね。
最近は二時燃焼ストーブも人気ですが、あちらは横方向の断熱を高めているので、じつは横にいてもあまり暖かくありません。
その点、グルグルファイヤーは燃焼効率よく同時に周りも暖かいという、いいとこどりの機能を持っていると言えます。
そしてやはりカッコいい
これはいまさら説明不要ですが。
実際目の前に置いてみると、ほんとかっこいいです。
似たような焚き火台が乱立するいま、唯一無二のデザインといっても過言ではないでしょう。
もちろん、この写真は多少加工してますが、元がカッコいいから加工も映えるというもの。
このLサイズは下の写真のような細かな装飾も入っています。
サイドテーブルは地味にありがたい
サイドテーブルが標準でセットになっています。これが地味に役に立ちます。
便利なのは鉄製なので熱いものを平気で置けるところ
あと、ガスストーブを真ん中にセットすることができます。
風が強い時のために風防オプションがある
スケルトン構造はカッコいいし暖かくていいんですが、やはり風が強い時は少し火の粉の拡散が心配。
そんな時のために、オプションアイテムがあります。
その名も「フウボウ」そのまんまですね。
甲冑みたいでカッコいいです。中二病気味の著者はまんまと心を鷲掴みされました。
そしてまた、取り付けがカチッと決まって気持ちいです。
耐熱グローブしていれば、燃焼中でもなんとか取り付けできました。(推奨はしません)
で甲冑装着後の姿が下の写真。これはこれでカッコいいです。
グルグルファイヤー いちいちカッコいいです。
これで風に対する防御力はかなり向上します。
焚き火を使った調理はしやすいか?
著者がキャンプ初心者のときは、焚き火は見て癒されたり温まるだけ、という使い方でした。
でもだんだん焚き火にハマっていくと、それだけでは物足りなくなり、焚き火調理にハマっていきました。
というわけで、グルグルファイヤーの調理機能にフォーカスを当ててみます。
なんと、
お洒落なツノみたいなハンガーの対荷重は10kg! ダッチオーブンがかけられます!
一見オブジェのようなハンガーでしたが、お洒落なだけじゃなく実用性もありました。
この焚き火台は大きくてグループキャンプ向きなので、ダッチオーブン料理ができるのはなかなかポイント高いと思います。
オプションのごとくも販売しています¥3,520(税込)
ダッチオーブンの置いて使いたい場合や、フライパン調理もできそうです。
念の為、BBQができるのか?に関してですが、今回は実験していませんが著者はお勧めしません。
網を置けばできるとは思いますが、そもそも焚き火でBBQは肉が黒焦げになるし、グルグルファイヤー は火床が深いので、木炭を使っても肉までの距離が離れすぎると思います。
そして、ステンレス製じゃないグルグルファイヤーの脂汚れ落としは大変だと思います。洗うのはサビの原因になりますし。
地面への熱ダメージはどうか?
ほとんどのキャンプ場では直火は禁止です。それは芝生や地面が焼けてダメージを与えるから。
焚き火台を使う場合も、火床が低ければ地面へのダメージは出てしまいますので注意が必要です。
グルグルファイヤーLの場合は地面から灰受け皿まで約9.5cm、灰受け皿から火床まで約6.5cm、地面から火床まで16cmあります。
決して低くはないので、土の地面の場合は大丈夫たと思います(キャンプ場ルールによりますが)
芝生の時はスパッタシートが必要になると思います(ほぼ全ての焚き火台がそうだと思いますが)
灰の処理方法はけっこう簡単
焚き火が終わったら、やらなきゃいけないのが灰の処理。
ここも焚き火台によって捨てやすさが異なり、注目のポイントです。
グルグルファイヤーの場合ですが、受け皿は吊るしてるだけなので簡単に外れます。
改めて、グルグルファイヤーの灰受けは大きいですよね。
灰を地面に落とすリスクは小さいと思います。
あとは例のごとく、ハンガーを持って焚き火台を避けて、
灰受けを持って捨てに行きます。これはもうシンプルに捨てやすいですね。
焚き火台ごと持っていくタイプだとパーツを灰の山の中に落としたりして面倒なので、そういう煩わしさがないのは気持ちがいいです。
収納する。そしてサビ対策。
楽しい焚き火も終わって後片付けです。
組み立てと逆の手順でバラします。
折りたたむだけのスノピの焚き火台と比べれば、お世辞にも簡単とは言えませんが、特に外すのが硬いパーツとかはないので意外とサクサクバラせます。
灰受け皿の中に全部のパーツが収まり、サイドテーブルが蓋となります。
で、これがちょっと変わってるんですが、酸化防止機能がついたブルーの袋が付いてきてまして、この中にしまうことで保管中サビが発生しにくいということです。
もちろんLサイズは重いので女性や子供には、この袋詰め作業もけっこうきついと思います。
スノピやロゴス、コールマンの焚き火台はステンレスですが、グルグルファイヤーは普通の鉄です。ステンレスと同じ感覚で扱うと物凄いサビの発生に驚くことになります。
ここは非常に気を使ったほうがいいです。濡れたらしっかり拭いて乾かしてから保管すべきです。
それでも多少のサビは防げませんが、多少なら”エイジング”として逆に渋くてカッコいいと思います。
グルグルファイヤーLの著者的評価は?
いかがでしたでしょうか? 著者としてはデザインだけでなく機能的にも優れた焚き火台なんだなと関心することもたくさんありました。
ここまでの総括として、著者が愛用してきた、定番の焚き火台「ロゴス ピラミッドグリルL」と比較して採点してみます。
ピラミッドグリルは収納性、豊富なパーツ、コスパの良さと定番の焚き火台です。
量産焚き火台と、ガレージブランド焚き火台を比較するのは、そもそも無理がある話なのですが、グルグルファイヤーの性能が思ったより良かったので、あえてガチ対決させてみました。
グ | ピ | 解説 | |
収納・携帯製 | 2 | 9 | サイズも大きく、スケルトンのわりに重いです |
組み立てやすさ | 3 | 7 | 手間ですが思ったよりは簡単だったという印象 |
移動のしやすさ | 9 | 7 | ハンガーを持って片手で移動できるのは驚きでした |
薪の置きやすさ | 10 | 7 | 他の焚き火台にない薪の立て置きメリット |
燃焼性能 | 9 | 7 | 立て置きのおかげで薪が効率よく燃えます |
暖かさ | 10 | 7 | スケルトンなので熱がダイレクトに伝わってきます |
風への強さ | 1 | 7 | オプションの「フウボウ」をつければ改善されます |
灰の落ちにくさ | 9 | 5 | 灰受け皿が大きいのは素晴らしいです |
調理のしやすさ | 7 | 10 | ダッチオーブン利用できるのはいいです |
耐久性 | 8 | 7 | とても頑丈ですがサビのリスク分が減点です |
機能性合計 | 68 | 73 | やはり機能性ではピラミッドグリルが上ですね |
カッコ良さ | 30 | 7 | 反則な加点ですがカッコいいので仕方ないです |
合計 | 98 | 80 | よってグルグルファイヤー逆転勝利 |
採点項目といい、著者の独断と偏見による表ですが、このような結果になりました。
機能性ではピラミッドグリルに軍配があがるものの、グルグルファイヤーも移動のしやすさや、燃焼性能など健闘しました。
そして最後は反則的なカッコ良さで逆転勝ちです。笑
結論 グルグルファイヤーLは買いなのか? どんな人におすすめ?
結論を言うと、機能性のみを見るなら当然クセが強いですが、そのビジュアルを加味した場合、4人以上の人数で使うなら、十分アリだと思います。
カッコ良さは言うまでもありませんが、意外と燃焼性や、ダッチオーブンが置けるなど調理機能も優れていましたので、焚き火台として十分実用的に使えます。
逆にソロキャンパーや、女性キャンパーにはLサイズは絶対お勧めできません。
欲しい場合は小さなサイズをお勧めします。
組立サイズ | 薪サイズ | 収納サイズ | 重量 | 定価(税込) | |
XS | 220×220×340mm | 小枝 | 175×175×20mm | 1.2kg | ¥ 16,280 |
S | 330×330×505mm | 薪20-30cm | 265×265×30mm | 3.4kg | ¥ 20,680 |
M | 410×410×673mm | 薪30-35cm | 350×350×43mm | 7.2kg | ¥ 26,180 |
L | 510×510×845mm | 薪35-40cm | 438×438×48mm | 10kg | ¥ 39,600 |
いかがでしたでしょうか?
グルグルファイヤーL、鉄製品の癖はあるものの、なかなか魅力的な焚き火ではないでしょうか?
6人以上のグループキャンプであれば絶対盛り上がると思います。
以上ご参考にしていただければ嬉しいです。
トリパスプロダクツの公式サイトは以下のリンクをご覧ください↓↓↓
https://tripathproducts-shop.jp/