アイロンストーブは暖かい?ヴィンテージギアの復刻版がキャンプで大人気!アイロンストーブで人気商品はどれだ?

ノスタルジックな雰囲気を漂わせる「アイロンストーブ」というキャンプギアをご存知ですか?
近頃、一部のキャンプマニアの中で「アイロンストーブ」という卓上小型ストーブが、密かに注目を集めています。
そこでこの記事では、ヴィンテージ感あふれるアイロンストーブに着目し、その由来や特徴を解説します。
合わせて、今もっとも人気があるアイロンストーブの紹介や、どこで買えるのかなどの情報もお伝えしますので、どうぞご注目ください。
「自分のサイトは人とは違ったキャンプギアで埋めつくしたい」そんなことをお考えのこだわりキャンパーさんは、必見ですよ!

目次

レトロ気分たっぷりの「アイロンストーブ」がキャンプで大人気!

レトロ気分たっぷりの「アイロンストーブ」。それは、テーブルの上に置けてしまうコンパクトサイズの卓上ストーブです。
これはどのようにして生まれたのでしょうか?そして、どんな特徴を持っているのでしょうか?
まずは、そんなアイロンストーブにまつわるあれこれをお教えします。

小型石油ストーブ「アイロンストーブ」の由来

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

主夫や主婦のかたであればなじみ深い「アイロン」。それは、電気によって発熱し、その熱と鉄の「コテ」部分の重さで洋服のシワを伸ばす道具です。
しかし、100年以上前のアイロンは、それ自体が発熱する機能を持っておらず、外部の熱でアイロン自体を温めて使用可能にするものでした。

その、アイロンを温めるために開発したストーブが「アイロンストーブ」で、上の画像のように何台ものアイロンを一度に温められるモノから、作業台の上にものせることができるコンパクトサイズのモノまで、さまざまな形態のアイロンストーブが生まれたのです。

そのなかでも小型アイロンストーブは、本体内部に石油ストーブのような燃焼機能を持ち、平らな上部にアイロンを乗せて温めることができる仕組みをしています。
このアイロンストーブをアンティークとして復刻させたり、あるいは現代の技術で新しく蘇らせたりしたものが、今一部のレトロキャンパーたちの間で人気を集めている「キャンプ用アイロンストーブ」なのです。

アイロンストーブ3つの特徴

コンパクトで取り回しのよいアイロンストーブですが、実は想像以上に「できるヤツ」なんです。
その機能は主に次の3つ。

  • ストーブ
  • 調理器具
  • ランタン

一挙両得どころか、一挙三得の優秀なアイロンストーブの機能について、さらに詳しくご説明します。

アイロンストーブはコンパクトなのに暖かい

出典:Makuake

多くのアイロンストーブは、下部にもうけられたタンクに灯油などの燃料を入れて、芯を燃焼させる構造をしています。
ボディサイズは小さくとも、アイロンを効果的に温められるように熱量が確保されたアイロンストープは、サイズの割には暖かいのが特徴です。
もちろん、テーブルの上に置いてしまえば足元までは直接熱は届きませんが、周囲を締め切った小型のソロテント程度であれば、冬でもこれ1つで十分暖を取ることができますよ。
ただし、どんなに小型でも燃焼型ストーブであることにはかわりありませんので、一酸化炭素中毒を避けるためにも、定期的な換気は忘れないようにしてください。

アイロンストーブは調理器具にもピッタリ

出典:Makuake

暖房器具としてだけではなく、アイロンストーブは調理器具としても使用できます。
しかも、もともと重い鉄の塊であるアイロンを乗せることを想定して作られたアイロンストーブは、小さくても頑丈です。
ダッチオーブンのような重量のある鍋なども、安心して乗せることができます。
暖房としての「ストーブ」と調理用バーナーとしての「ストーブ」の両方を兼ねることができるというメリットは、荷物を減らしたいキャンパーにとってもうれしいポイントですね。

アイロンストーブはランタン代わりにもなる

出典:WINNERWELL公式サイト
100年以上前に使われていたアンティークのアイロンストーブだとその限りでないものもありますが、キャンプ用につくられたアイロンストーブの多くは、ボディの燃焼部側面がガラス窓になっています。
そのため、窓から炎が燃えている様子を見ることができ、小さな焚き火を眺めているようです。
そしてなにより、燃える炎がやさしく周辺を照らしてくれますので、ランタンの代わりになるのも、アイロンストーブのもう一つの役割です。

一挙三得のアイロンストーブはソロキャンプにおすすめ

出典:WINNER WELL公式サイト

ストーブ、調理器具、ランタンと一挙三得で使用できるアイロンストーブは、荷物を減らしたいキャンパーさんにおすすめです。特に、こだわり派のソロキャンパーなら、大満足していただけること請け合いです。
特に、「軍幕」の別名を持つパップテントなどには、似合いすぎるぐらい似合っています。
もちろん、一挙三得のアイロンストーブだとはいえ、普通のストーブのほうがもっと暖かいですし、調理器具としてもそこまで熱量が高いわけではありません。大型のLEDランタンのように、サイト全体を照らすほどの明るさだってないんです。

けれども、コンパクトなソロテントで一人で過ごす時間を楽しむソロキャンプでは、むしろその少し不自由な感じが楽しく感じられるでしょう。
また、そのほとんどがハンドメイド製品となり製造数も少ないアイロンストーブは、少々お値段が張ってしまうのが難点です。でも、それも人とはかぶらないこだわりのキャンプギアだということを考えたら、むしろそこがうれしいというソロキャンパーさんもいるはずです。
手持ちのギアはガレージブランド製を中心に、こだわりのギアで固めたいこだわり派のソロキャンパーさんなら、夏も冬も末永く使い続けたくなる1品になりますよ。

3つのアイロンストーブ

アンティークなこだわりギアですが、実はひとくちに「アイロンストーブ」といっても、現在キャンプで使用されるアイロンストーブには、3つの種類があります。
ここでは、そんな3つのアイロンストーブを紹介します。

アイロンストーブ・アンティーク

アンティーク(骨董品)の名のとおり、100年以上前に実際に使用されていたアイロンストーブです。
大事に保存されてきた当時そのままの形を残し、骨董品としての価値もあるアイロンストーブ・アンティークですが、メンテナンスなどには相当の気を使わなければなりません。
100年前の時代のまま現存しているアイロンストーブは相当少ないため、お値段も当然高額です。実際には、もったいなくて飾っておくだけになってしまうかもしれませんね。

アイロンストーブ復刻版

復刻版のアイロンストーブは、アンティークのアイロンストーブを現代の技術を使って、言葉のとおり「復刻」させた製品です。
製造年こそ現代ですが、その形や機能は当時のままの姿を再現しています。気分もすっかり、100年前にタイプスリップしそうですね。
また、現代の金属加工技術を使って当時の姿が再現されていますので、アンティークほどデリケートなメンテナンスが必要ないのはメリットです。価格も、アンティークと比べればはるかに格安で手に入ります。

アイロンストーブ新作・新品

古き良きアイロンストーブの雰囲気を残しながら、現代の技術と現代のデザインで、新しく製作された新作・新品のアイロンストーブです。
最初からキャンプで使用することを前提として設計されていますので、利用やメンテナンスなど、使い勝手も向上しています。
また、比較的手頃な金額で手に入るのもこのタイプの特徴。機能性を重視したいキャンパーさんにとっては、このタイプを選ぶのがおすすめです。

アイロンストーブはどうやって手に入れる?

出典:COLONISTA公式サイト

こだわり派キャンパーならぜひ手に入れたいアイロンストーブですが、どこで売っているのでしょうか。どうやって手に入れればよいのでしょうか。
ここでは、アイロンストーブを手に入れる方法について、代表的なものを紹介します。

アンティークのアイロンストーブ販売サイトを探す

アイロンストーブの入手先としては、インターネットの通販サイトを探すというのがもっとも思いつきやすい方法です。
ただし、アンティークのアイロンストーブは基本的にすべて一点ものですし、ネットにでているかどうかも時の運。GoogleChromeなどで検索をかけてヒットしたサイトも、ほとんどが「SOLD OUT」でした。
その他の方法でネットで手に入れようと考えたら、Yahoo! JAPANオークションなどのオークションサイトもおすすめです。
執筆時の2023年12月24日現在では、下の画像のような出品が並んでいました。

出典:Yahoo! JAPANオークション「アイロンストーブ アンティーク」検索画面

キャンプギアを扱う中古ショップを探す

100年以上前のアイロンストーブは、まさに骨董品。であれば、町のアンティークショップなどを探してみるのもいいでしょう。
とはいっても、町中のアンティークショップを1軒1軒たずねまわるのは、あまり現実的ではありません。
そこで、キャンプギアを専門に扱う中古ショップを探してみるのをおすすめします。
「トレファクスポーツアウトドア」や「アウトドアパラダイス」のようなキャンプ専門中古ショップでは、ヴィンテージランタンなども取り扱っていることもあり、まれにアイロンストーブも入荷することもありますので、マメに問い合わせをしてみるのもよいでしょう。

新品や復刻版のアイロンストーブはガレージブランドを探す

アンティークのアイロンストーブはなかなか手に入れるのはむずかしいですが、新品や復刻版のアイロンストーブであれば、入手はずいぶん容易になります。
最近では、いくつかのガレージブランドが独自のアイロンストーブを製作・販売していますので、そうしたブランドのWEBサイトを探してみてもよいでしょう。
また、クラウドファンディングサービスの「Makuake」などでも、アイロンストーブをリターンとして出しているブランドもありますので、そうしたところを探すのもおすすめです。

フリマサイトで個人取引を探す

出典:mercari「アイロンストーブ アンティーク」検索画面

アイロンストーブのもう一つの入手先としては、フリマサイトなども比較的入手しやすい方法です。
例えば、個人取引のフリマサイトとしては日本最大級の「メルカリ」では、2023年12月24日時点で上の画像のような出品が確認されました。
アイロンストーブが密かな人気を集めていることで、個人・業者問わず、フリマサイトに出品する人が増えてきたのかもしれませんね。

アイロンストーブを自作する

どんなアイロンストーブであれ、その流通は極めて少なく、仮に新品のアイロンストーブだとしても生産数が少ないため、タイミングによっては入手が困難になってしまうこともあるでしょう。
そんなときは、思い切ってアイロンストーブを自作してしまうのもおすすめです。
そんなことできるの?という疑問は当然ですが、アイロンストーブをDIYで自作している猛者も世の中にはいるんです。
金属加工に関する多少の技術と慣れは必要ですが、手先の器用な人であれば、思い切って挑戦してみてはいかがでしょう?

大人気!新品のアイロンストーブ5選

出典:楽天市場

アイロンストーブの魅力は、すでに十分わかっていただいたと思います。
では、実際にはどのようなアイロンストーブがあるのでしょう。そして、どんな アイロンストーブを選べばよいのでしょう。
最後に、ネットで購入することのできる、新品と復刻版のアイロンストーブのうち、人気の製品を5つ厳選してご紹介します。
すでに人気の高いアイロンストーブから、2024年に発売が予定されている最新作(執筆時2023年12月時点)までセレクトしましたので、あなたのキャンプスタイルに彩りを加えるお気に入りの一品を見つけてください。

ThousWinds|ファイヤーダンスストーブ

出典:楽天市場

「ThousWinds(サウスウィンズ)」から販売されるアイロンストーブ「ファイヤーダンスストーブ」は、当時の姿をそのままに復刻させた製品です。
取り外し可能な五徳や、開閉可能なガラス窓ももうけられているので、使い勝手良く楽しむことができますよ。

  • 本体サイズ:(幅×奥行き×高さ/以下同)15.7×11×21cm
  • 重量:約1.7kg
  • タンク容量:約400ml
  • 燃料:パラフィンオイル推奨
  • 燃焼時間:約8時間

WINNERWELL|アイロンキャンピングクッカーストーブ

出典:WINNERWELL公式サイト

「WINNERWELL(ウィンナーウェル)」が復刻させたアイロンストーブが、「アイロンキャンピングクッカーストーブ」です。
専用ケースも標準装備されていますので、大切なアイロンストーブを守って、長く使っていくことができます。
完全予約販売制となっており2023年12月24日では品切れですが、定期的に予約を受け付けていますので、サイトをチェックしてみてください。

  • 本体サイズ:19.9×13×25cm
  • 重量:約2.4kg
  • タンク容量:約600ml
  • 燃料:パラフィンオイルor灯油(パラフィンオイル推奨)
  • 燃焼時間:約5時間
  • 付属品:専用ケース

E.N Works|E.Nストーブ

出典:E.N Worksオンライショップ(BASE)

E.N Works(エンワークス)が販売するアイロンストーブが、「E.Nストーブ」です。
「炎」を演出するファクトリーとして、「縁」をつむぎ「円」になって人々が語らいあう製品を数多く販売する同社らしく、窓からのぞく炎が美しく大自然の夜を彩ります。
こちらも完全予約販売制のため、発売情報はマメにチェックしておきましょう。

  • 本体サイズ:14×9×17.5cm
  • 重量:約1.5kg
  • 燃料:パラフィンオイルor灯油

Ranker|アイロンストーブ INDRA No.1

出典:Rankerオンライショップ(BASE)

「アイロンストーブ INDRA No.1」は、以前よりヴィンテージアイロンストーブの仕入れ・修理・販売を行っていた「Ranker」が古き良きフォルムを現代に復刻させた製品です。
2020年の秋、地元の鉄工所「有限会社西永工業」やアウトドアショップと組んで始まった復刻プロジェクトで生まれた「INDRA No.1」は、先人たちの知恵と技術をリスペクトし、現代の技術で復活させた多くの人の思いがのったアイロンストーブです。
2023年12月24日時点で初回ロットは売り切れていますが、販売サイトでは再入荷通知を受け取れるようになっていますので、気になる方はチェックしておきましょう。

  • 本体サイズ:20.5×16.5×28.5cm
  • 重量:約5.2kg
  • タンク容量:約1,000ml
  • 燃料:パラフィンオイルor灯油
  • 燃焼時間:約8時間
  • 耐荷重:180kg

COLONISTA|HOT NUMBER

出典:COLONISTA公式サイト

2024年3月に販売を開始する、最新作のアイロンストーブ(執筆時点)。それは、100年も前につくられたアイロンストーブを、日本の高度な鋳物技術を駆使して現代に蘇らせた、「COLONISTA」の「HOT NUMBER(ホットナンバー」です。
世代を超えて受け継がれていく製品になるように、「熱い(よい)音楽はいつまでも色褪せない」という思いを込めてネーミングがされています。

  • 本体サイズ:17×12×23.5cm
  • 重量:約3.5kg
  • タンク容量:約400ml(300ml推奨)
  • 燃料:パラフィンオイル推奨
  • 燃焼時間:約7時間(観賞用程度の火力の場合)

次のキャンプはアイロンストーブと共に無骨に楽しもう

ソロで楽しむ人を中心とした、こだわり派キャンパーの間で徐々に人気を集めている、アイロンストーブをご紹介しました。
新作にしろ復刻版にしろ、アイロンストーブは古き良き時代に思いを馳せることができる、ヴィンテージ感満載のキャンプギアです。
無骨で、所有欲をくすぐるこだわりのギアは、まだまだ使っている人も少ない、「人とかぶらない」個性的なギアだといえるでしょう。
パップテントなどを使用したブッシュクラフトスタイルのキャンプにもピッタリな、独特のムードを持ったアイロンストーブとともに、大自然の中に身を置いてみませんか?

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この記事を書いた人

多数のジャンル案件を手掛けるWebライター。

趣味のソロキャンプを活かしたアウトドア案件は特に得意とし、取材を兼ねた愛車のジムニーJA-11改でキャンプ場ワーケーションに出かけることも多い。

元飲食店主の経歴もあるためキャンプ飯にはこだわりたいタイプ。

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