オイルランタンの性能比較7選!オススメはどれ?

私はオイルランタンが大好きで20年ほど愛用しています。その数もハリケーンランタン、カンブリアランタン(別名マイナーズランプ)など様々なタイプ合わせて30台近くになります。

今日はそんなオイルランタン大好きな私が、ハリケーンランタンを7つピックアップし比較レビューをしていきたいと思います。

記事中でオイルランタンとハリケーンランタンという単語が入り混じってますがご容赦ください(^^;

実際に使った時の写真も一緒にご紹介しますすので、これからハリケーンランタンを購入する際のご参考にしていただければなと思います。

目次

採点基準と使えるオイルランタンを選ぶポイント

採点基準は、私がハリケーンランタンを選ぶ上で大事にしているポイントです。

デザインは人によって好みが違うので置いておくとして、ここではキャンプで使う上で実用性を重視しました。

芯の太さ

原始的な構造のハリケーンランタンのスペックとして、明るさを客観的に比較できる唯一のスペックが芯の太さです。太い方が当然明るくなります。(と言っても元々が弱い明かりのランタンなので極端な差は出ませんが。。)

私が知ってる中では3.5分芯、4分芯、5分芯、7分芯の4種類があります。1分芯は3mmなので、例えば4分芯だと12mmの太さの芯ということになります。メジャーなフュアーハンドのベイビースペシャル276は4分芯です。

燃料タンクの容量=燃焼時間

ホワイトガソリンやガスのランタンに比べると超低燃費で長時間点灯可能なハリケーンランタン。だからこその活用法が”常夜灯”です。つまり夜通し点灯させておくんです。小さな明かり1つでも夜中にトイレに起きた時とか安心感が全然違います!

なのでしっかり夜明けまで明かりが持続できるかどうかをチェックします。カタログスペックでは20時間をうたっていても、タンク容量ギリギリまで給油すると溢れやすくリスキーなので実用にはタンク容量のゆとりが大事です。

安定して燃焼するか

じつは同じ芯の太さでも明るいランタンと暗いランタンがあるんです。

ランタンの形をぱっと見ても素人には違いなんてわかりませんが、内部の気流の流れが微妙に異なるんでしょう。炎の広がりや安定感が製品によって違います。

これはもう実際に使ってみないとわからないんですが、私の経験上フュアーハンドやデイツはしっかりしてます。逆にいわゆる安物ランタンはよくないものが多いです。

ボディ品質

これもメーカーによる差によるところが大きいポイントです。レバーの上げ下げのスムーズさや、パーツにバリがないかどうかもポイントです。中でもホヤガラスの強度はかなり重要です。

ホヤガラスを降ろす時にスムーズに降りない個体もあり、そうするとホヤガラスが正常に収まらず燃焼が不安定になってしまうので注意が必要です。

明るさについて補足

明るさに関しては単位がキャンドルパワーだったり、ワットだったり統一されてないのですが、海外のサイトなどを調べてなるべくキャンドルパワーで統一しました。

ハリケーンランタンの場合は元々が弱い光なので、芯の太さが変わってもLED製品のような大きな性能差はありません。

星★1つ増えてもせいぜい20%UPくらいでしょうか。ですので星★の数はあくまで順位づけ程度にお考えください。星★3でもちゃんと使えます!


以上、”明るさ” ”燃焼時間” ”ボディの作り”の3点と、全体のバランスを考慮した”総合評価”を私の実際に使用した感触で採点していきます。

写真も私が実際にキャンプで撮ったものです。

1. DIETZ 78

カタログスペック

●本体寸法/ 17.4 × 26.5 cm
●重量/500g
●芯/4分芯
●タンク容量/200ml
●燃焼時間/20時間以上
●明るさ/7キャンドルパワー

著者レビュー

明るさ★★★3
燃焼時間★★★★4
ボディの作り★★★3
総合評価★★★★4

実際の使用風景

あまり明るくないと言われるハリケーンランタンも自然の闇の中ではこの存在感です。

赤いカラーは可愛いし食卓が映えますね。

ランタンに関係ないですが、キャンプにオイルサーディンオススメですよ(笑)鷹の爪とか赤いものを散らすとグッと美味しそうに見えます。やはり食卓には”赤”ですね。

デイツ78の解説

同じ4分芯でボディ大きさもほぼ同じ。品質も高くフュアーハンドのベイビースペシャル276のライバルと言ってもいいと思います。

カラーも金色が入っていたり可愛いモデルもあり女性ウケしそうですね。

品質はなかなか良くフュアーハンドに負けないくらいです。安物ランタンとは違います。安心して購入できるモデルと言っていいでしょう!

デイツ社(DIETZ) ハリケーンランタン-デイツ78黒金

2. FUER HAND BABY SPECIAL 276(フュアーハンドベイビースペシャル276)

カタログスペック

●本体寸法/ 15 × 26 cm
●重量/520g
●タンク容量/340ml
●芯/4分芯
●燃焼時間/20時間以上
●明るさ/7〜8キャンドルパワー

著者レビュー

明るさ★★★3
燃焼時間★★★★4
ボディの作り★★★★★5
総合評価★★★★★5

実際の使用風景

私がキャンプする時の定番セットがこれ。
焚き火と言ったらハリケーンランタン。
ハリケーンランタンと言ったらバーボン。
(ジャックダニエルがバーボンかどうかという論争はここでは置いておきます)

控えめに言って・・・カッコ良すぎです。

蛇足ですが、こういうランタンハンガーに吊るすとかっこいいんですが、ハリケーンランタンは光も弱いし、下方向にあまり光が伸びないので、手元を明るくしたいならテーブルに置くほうがいいです。

 

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フュアーハンドオイルランタンの解説

ハリケーンランタンのチャンピオンなんじゃないでしょうか。4分芯というのはボディバランスを考慮すると一番効率的かもしれません。ハリケーンランタンとしての明るさは十分です。

デイツ78と比較すると実用燃焼時間が2倍近い(詳細は比較検証記事をどうぞ)ので実用性が非常に高いと言えます。ヒロシさんとか男のガチキャンパーに人気なのもそのせいでしょうか。

パーツの動きやバリの少なさを見ても、ドイツのクラフトマンシップが光るというか完成度が高いです。ボディカラーがシルバーというのはそれ自体が光を反射するのでより夜間の実用性があがります。初めて買う1台には私はこれをオススメします!

明るさですが、日本の正規代理店のスター商事のサイトには5Wと記載があるのですが実体験上ちょっと暗すぎる気がします。

海外サイトのスペックから7〜8キャンドルパワーを採用しました。ワット換算すると20ワットになりますが体感上もこちらが正しいと思います。

3. DIETZ 80(デイツ80)

カタログスペック

●本体寸法/ 20.4 × 38 cm
●重量/1000g
●タンク容量/930ml
●芯/7分芯
●燃焼時間/26時間
●明るさ/12キャンドルパワー

著者レビュー

明るさ★★★★★5
燃焼時間★★★★★5
ボディの作り★★★★4
総合評価★★★★4

実際の使用風景

この存在感を見よ!ランタンが主役になりそうなくらいの迫力です。

デカいから地面に直置きしても絵になる。

カウボーイの真似するならこれでしょう。この写真だとなんだか小さく見えますが目の錯覚です(笑)本当にデカいです。

デイツ80の解説

 7分芯の大型ハリケーンランタンです。たしかにフュアーハンドより明るいです。その分灯油も消費も激しいですが、タンク容量930ccを満タン入れれば26時間燃焼することになっています。

まあ、そんなことより何よりとにかく図体がデカいです(高さ38cm)これをインパクトがあって良しとするか、かさばって邪魔と見るかはユーザー次第です。

私はデカくて邪魔くさいなと思いながらも、その可愛さと明るさに惚れており、出来るだけキャンプに連れて行くようにしています。

品質ですが、いかにもアメリカという感じ(今は中国製)で大雑把な印象ですが丈夫です。デイツ78とは触った感じやパーツの動きがまったく別物な感じです。雑だけどしっかりしてる。しっかりしてるけど雑。

しかしもし純粋に明るさを求めるなら、”大きさの割には”明るくないので万人にオススメはできません。完全にマニア向けです。

 4. DIETZ 20(デイツ20)

カタログスペック

●本体寸法/ 17.4 × 30.5 cm
●重量/620g
●タンク容量/260ml
●芯/5分芯
●燃焼時間/12時間
●明るさ/9キャンドルパワー

著者レビュー

明るさ★★★★4
燃焼時間★★2
ボディの作り★★★★4
総合評価★★★3

実際の使用風景はこんな感じ

やはり縦長のデザインは独特の渋い雰囲気が魅力です。

水色カラーはレトロな雰囲気がいいですね。

デイツ80みたいにバカでかくないのでテーブルランタンとしてもちゃんと使えるのがいいですね

デイツ20の解説

5分芯というレアなランタン。デイツ80みたいな縦長デザインが好きだけど、デイツ80はデカすぎてちょっと無理(高さ38cm)という人への選択肢とも言えるかもしれません(高さ31cm)

明るさは確かにベイビースペシャル276に比べて若干炎が大きく明るいです。

ただし燃料タンクは4分芯のデイツ78とほぼ同じ容量なので燃焼時間が短いのが一番の欠点です。野営するガチキャンパーにはちょっと頼りないランタンかもしれません。

品質はデイツ78と同じような感じで悪くはないです。

5. Petromax hl1(ペトロマックス HL1 ストームランタン)

カタログスペック

●本体寸法/ 14.2 × 21.5 cm
●重量/460g
●タンク容量/150ml
●芯/3.5分芯
●燃焼時間/20時間
●明るさ/6キャンドルパワー

著者レビュー

明るさ★★2
燃焼時間★★★2
ボディの作り★★★★★5
総合評価★★★★4

実際の使用風景はこんな感じ

うーんお洒落。

やっぱりお洒落。なんでしょうこの「Petromax」のロゴがお洒落なんですよね。

ピカピカのクロームメッキボディといい、プレミアついても買いたく気持ちはわかります。

ペトロマックス ストームランタンの解説

ドイツのペトロマックスのストームランタンです。”ハリケーン”は西インド諸島に発生する嵐の呼び名なので、ドイツでは”ストームランタン”と呼ばれているようです。

このランタンは非常に小さくて、芯も3.5分芯(10mm)とレアな仕様になっています。でもだからと言ってすごい暗いかと言われればそんなこともなく、作りがいいのか結構明るいです。

カタログスペックでは20時間燃焼と記載されていますがちょっと疑わしいです。タンク満タンに燃料を入れればもしかすると可能なのかもしれませんが、実際には溢れる危険があるので8分目くらいまでしか給油したくありません。そうなるの私の体感上は12時間くらいでしょうか。

そんな感じで常夜灯として若干頼りないのですが、コンパクトなので収納しやすく狭いテントの中で取り回しがしやすいのが魅力です。

品質はさすがドイツという感じで高品質です。パーツの動きの正確さや滑らかさもフュアーハンドに負けないクウォリティーです。

ペトロマックス は2014年にフュアーハンドを買収しています。そのせいなのかわかりませんがこのモデルは廃盤になってしまいました。当初は2500〜3000円で買えましたが今はプレミアが付いて10倍近く値段が高騰しています。また是非再販してほしいものです。

6. キャプテンスタッグ ブロンズM-8356

カタログスペック

●本体寸法/ 17.0 × 30.5 cm
●重量/490g
●タンク容量/300ml
●芯/3.5分芯
●燃焼時間/20時間
●明るさ/記載なし

著者レビュー

明るさ1
燃焼時間★★★3
ボディの作り1
総合評価★★2

実際の使用風景

このカラー個人的には好きです。じつはフュアーハンドのブロンズカラーよりもむしろ本物っぽいです。これで性能が良ければなあ・・・。

ちなみにこれはキャプテンスタッグの鹿マークがつく前のモデルです。ハッキリ言って私的にはあの鹿マークいらないと思うんですよね^^;

冬の焚き火イベント「焚き火カフェ」での様子。安いからいっぱい買ってフィールドを飾るなんて使い方も(普通はしないか)

ちなみにディズーニランドとかのウエスタンランドとかのオブジェに置いてるハリケーンランタンってこういうブロンズカラーのものばかりだし、なおかつホヤが白く濁ってますよね。

ああいうのに憧れてるのなら安物ランタンは似た雰囲気が出てオススメですよ。

キャプテンスタッグ ブロンズM-8356解説

いわゆる安物ランタンも紹介しておきましょう。初めてはハリケーンランタンを買おうとする方は、何が違うのかよくわからないと思います。

まず、明るさの表記に数値がなく「明かりを道具として使うのではなく、明かりを楽しむ為の道具。」なんて記載しているところからも、実用性に対に対する気概を感じられませんね

そもそもロウソクと同じような原理で差の出にくいランタンではありますが、それでもこのキャプテンスタッグは暗いと感じます。

芯の太さはペトロマックス ストームランタンと同じなんですが同じ明るさが出ません。原因としては炎が綺麗に広がらないのと、ホヤガラスがすぐに煤けて曇ってしまうからです。

個体差が激しく、ハズレを引くと炎の安定性が悪く、目を話すと煤が出てホヤが真っ黒なんてこともあります。

各パーツの完成度も低く、動作がスムーズでなかったり、ホヤガラスもフュアーハンドやデイツに比べて薄くて割れやすいので注意が必要です。

ただ、価格はものすごく安いので、最初にハリケーンランタンがどんなもんだか試しに買うのはありかなと思います。ブロンズカラーというのは風情があっていいなと個人的には思います。

7. DIETZ 10(デイツ10)

カタログスペック

●本体寸法/ 19.8 × 34.0 cm
●重量/600g
●タンク容量/510ml
●芯/5分芯
●燃焼時間/23時間
●明るさ/9キャンドルパワー

著者レビュー

明るさ★★★3
燃焼時間★★★★4
ボディの作り★★★3
総合評価★★2

別物だけどホットブラストタイプの実用風景

これ大正時代に大阪のランプ屋さんが開発販売したハリケーンランタンです。製造はフュアーハンドに依頼しています。レアですね。

上部にホヤを持ち上げるレバーがついています。ガレージっぽいギミックに萌えます。

古いせいもあるんでしょうが、強い風が吹くと消えてしまいます。もはやハリケーンランタンとは呼べません。そしてこれまた古いせいもありますが、炎が安定せずすぐに煤けてしまいます。実用性低いです。

こいつもすぐにホヤが曇ってしまうんですが、そこがアンティーク感があっていいと言えばいいです。

デイツ10の解説

最後に番外編でこれを紹介します。このモデルは店頭で触ったことはあるのですが実際に使ったことがないのであまり詳しいことが言えないのですが、珍しいホットブラストタイプのランタンなので紹介したいと思いました。

見た目が普通のハリケーンランタンと違いますが、燃焼した熱い空気を外気と混ぜずに燃料タンクに送るのでホットブラストと呼ばれています。対してフュアーハンドなどの現在のほとんど全てのハリケーンランタンはコールドブラストと呼ばれます。

ホットブラストの役割は、昔の灯油は質が悪く燃えにくかったので、温めて燃えやすくすることにありました。しかし現在の灯油は質がいいので今は特にメリットがありません

燃焼後の排ガスを直接バーナーに送るため酸素が足りず、それを補うためにバーナー付近に空気穴がたくさん設けられており、風に弱いというデメリットが生まれてます。

私はフュアーハンド製のアンティークのホットブラストタイプのランタンを持っていますがやはり炎の安定性が弱く明るさが弱いと思います。

なのでここのタイプもマニア向けと言えるでしょう。

まとめ ランキング決定!オススメはこのハリケーンランタン

以上細かくレビューしてきましたが、最後に全部のランタンをまとめて、総合点順にランキングにしてみた結果を紹介します。

1位★★★★★FUER HAND BABY SPECIAL 276
1位★★★★★DIETZ 78
3位★★★★DIETZ 80
3位★★★★Petromax hl1
5位★★★DIETZ 20
6位★★DIETZ 10
6位★★キャプテンスタッグ ブロンズM-8356

 

というわけで著者が選ぶ堂々の1位はフュアーハンドとデイツ78となりました。

明るさ、燃焼時間、品質の高さ、オールマイティーに優れています。とくにカラーバリエーションも豊富ですが、明るさだけに重点を置くなら光の反射量が多いシルバーカラーをオススメします。

3位はデイツ80とペトロマックスが並びました。

明るいデイツ80は大きくて邪魔のが好みがわかるところ。コンパクトなわりに明るいストームランタンは燃焼時間が短い。どれもいいランタンですがパーフェクトではないのでフュアーハンドに負けます。

最下位はキャプテンスタッグ

これは仕方ないですね、ハリケーンランタンを本気で作っているメーカーではないので、コスパ勝負の入門機といった位置づけでしょう。かくいう私もこれとそっくりなロゴスのブロンズランタンから入門し長い間お世話になりました。妥協して買うならアリかもしれません。

以上長くなりましたが、ハリケーンランタン購入の参考になれば幸いです。

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オイルランタンは部屋にあっても雰囲気が最高ですよね。今どのオイルランタンが人気なのか?ランキングしてみました。

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この記事を書いた人

北海道の日本海を眺めながらアウトドアに関する情報を発信する「道産子アウトドア編集部」

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