<2022/3/10加筆 カメヤマランタンケースを比較に追加しました。>
こんにちは! 前回フュアーハンドランタンの収納方法について掘り下げましたが、今回はその第2弾です。
オイルランタンの中でもキャンプに定番のハリケーンランタン
その中でも高品質でキャンパーから絶大な支持を集める「フュアーハンドベイビースペシャル276」にぴったりの市販ケースを4つ5つピックアップしました。
どれが1番いいケースなのかじっくり比較検証していきたいと思います。
ちなみにライバル機でほぼ同サイズのデイツ78でも使えます。
ランタンケースの評価項目8つ
実際にケースを比較する前に、評価する項目をご紹介します。オイルランタンのケースに求められる機能(性能)を8つを考えてピックアップしました。
1.丈夫さ
まずこれですね。ハリケーンランタンはホヤガラスという弱点がありますので他のキャンプ道具など硬いものから守る丈夫さが必要です。
2.クッション性
ケースが丈夫でも、中でランタンが暴れるとやはりホヤガラス破損の恐れがありますので、ランタンを優しく固定するクッションも重要です。
3.サイズ・フィット感
ハリケーンランタンにもいろんな製品があります、今回はフュアーハンドベイビースペシャル276にぴったりなサイズの物を良しとします。
4.収納・取り出しやすさ
これは使い勝手という点で重要です。ケースの蓋もメーカーによってジッパーだったりバックルだったりと、方式が異なるので比較が面白い項目になります。
5.自立安定性
前回のハリケーランタンの収納記事でも触れたんですが、意外と見落としがちな項目がこれです。
オイルランタンの収納では常にオイル漏れの注意が必要なので、転倒リスクの少ない安定感のあるケースを選びたいところ。
またこれは実際に現物を触ってみないとわからないポイントなので、しっかり検証していきたいと思います。
6.持ち運びやすさ
ランタンを落とさないようしっかりしとした持ち手がついていればOKです
7.小物収納
おまけ的な機能ですが、替え芯などを入れておくポケットがあると便利ですし、専用ケース感があっていいですよね。
8.デザイン
最後は見た目です。もしかしたらこれが一番重要かもしれませんね。
けっこう個人の好みに左右される項目ではありますが、それでもハリケーンランタンの持っている独特な雰囲気(レトロ、無骨さなど)に近いテイストのデザインが似合うことは間違いないでしょう。
以上の項目でそれぞれ最高点を5点として、合計40点満点で各メーカーのランタンケースを採点していきます。
1つ目「FeuerHand社 フュアーハンドキャリングケース」
仕様
高さ | 27cm |
幅 | 15cm |
奥行 | 15cm |
重量 | 250g |
材質 | ポリエステル |
カラーバリエーション | 1種 |
参考価格(税込) | 2530円 |
レビュー
もったいぶらずにいきなり真打ち登場!フュアーハンド社純正オリジナルケースです。
私はこれを初めてみた瞬間「純正ケースあるんだ!すごい!」という感動とほぼ同時に「でもなぜこの色にした?・・・」という幻滅を抱きました。
フィット感はベイビースペシャル276専用に作られているので完璧に決まっています。
下の写真のように、ランタンのサイドに突き出たチャンバーを対角線に納めることにより、正方形のボディに無駄なくスッキリと収まっています。
蓋はパカっと全開するのでランタンの出し入れもしやすいです。
次はひっくり返したところ。底面もフラットなので自立安定性も問題ありません。
壁面は底板、側面、上蓋すべてにクッションが入っており、しっかりランタンを守ってくれる感じがします。
ジッパーもスムーズで開け閉めしやすいですし、替え芯を入れるポケットも嬉しいですね。
持ち手も持ちやすいですし、理想的なケースと言えるでしょう! 見た目を除いてはですが・・・。
総評 スコア合計34点
1.丈夫さ | ★★★★ |
2.クッション性 | ★★★★★ |
3.サイズ・フィット感 | ★★★★★ |
4.収納・取り出しやすさ | ★★★★★ |
5.自立安定性 | ★★★★ |
6.持ち運びやすさ | ★★★★★ |
7.小物収納 | ★★★★★ |
8.デザイン | ★ |
合計ポイント | 34/40点 |
40点満点の34点と好成績です。ただその分デザインの大幅減点が非常にもったいないです。
「メーカーよなぜこの爽やかスポーティーなカラーリングにした?」というが究極に残念でしかたありません。
ハリケーンランタンって昔ながらのオイルランタンですから、カーキやオリーブなどの「もっと渋い色合いにして欲しかったな」と私は思います。
ただデザインは好みによりますので、例えばホワイトカラーのフュアーハンドを持っている女性キャンパーとかには可愛くていいかもしれませんね。
ちなみに今回モデルに使っているフュアーハンドランタンは、廃盤になった錫メッキバージョンです。ちまたで「銀ニヤー」とかって呼ばれてるやつです。
2023年オイルランタンランキング!!
オイルランタンは部屋にあっても雰囲気が最高ですよね。今どのオイルランタンが人気なのか?ランキングしてみました。2つ目「VISIONPEAKS ランタンキャリーケース」
仕様
高さ | 29cm |
幅 | 18cm |
奥行 | 18cm |
重量 | 205g(公称値がないため計測しました) |
材質 | ポリエステル、発砲ポリエチレン |
カラーバリエーション | 1種 |
参考価格(税込) | 1490円 |
レビュー
安くて高品質、そしてダサくないデザインという、キャンパーに嬉しい「ビジョンピークス」のランタンケースです。これはなんと1490円!今回紹介するケースで一番リーズナブル!
そしてブラックというのは無難なカラーですね。
カッコいいかと聞かれると”?”ですが、黒いおかげでダサくないです(笑)
サイズ的にはフュアハンド純正ケースに比べて幅も奥行きも3cm大きいです。
サイジングが甘いかと言われればそんなこともありません。
それはランタンを真正面に向けて収納することができるから。
ここまで見てきてお気づきかもしれませんが、このケースの最大の欠点はこのグニャグニャに歪んだボディです。
販売時に潰してパッケージングされているのでその跡がすっかり残ってしまっています。
この写真は横からみた様子。どんな風に潰さされていたか一目瞭然ですね。
これは真下からみた様子。これはひどい・・・。
見ての通りクッションは厚くて保護力は高いです。
そしてもう一つ気になるのがこの”開放的過ぎるジッパー”
一見すると間口が広くていい気がします。
じかし、じつは取っ手が非常に曲者。
ジッパーの開け閉めに毎回手を煩わせてくれます。
そしてランタンの出し入れの際もこの通り。
邪魔なんだよお前!
そして当然お気づきかと思いますが、底面もクッションが厚くて、ケース自体の変形グセもあるので自立安定性は高くありません。
総評 スコア合計26点
1.丈夫さ | ★★★★★ |
2.クッション性 | ★★★★★ |
3.サイズ・フィット感 | ★★★★ |
4.収納・取り出しやすさ | ★★ |
5.自立安定性 | ★★ |
6.持ち運びやすさ | ★★★★★ |
7.小物収納 | ★ |
8.デザイン | ★★★ |
合計ポイント | 26/40点 |
丈夫さ、クッション性というケースとして一番大事な機能は果たしていると言えます。
ただし取り出しやさ、自立安定性が悪いという欠点が目立ちます。
ただ、デザインは無難で値段がすごく安いので、とりあえずケースが欲しいという人には有力な選択肢になるのではないでしょうか。
3つ目「ランタン會 八号帆布 ランタンケース Sサイズ」
仕様
これまでの箱型ケースと違い、袋型なのでサイズの計測方法が異なりますのでご注意ください。
高さ | 37cm |
間口 | 21cm |
底 | 14.5cm |
重量 | 147g |
材質 | 8号帆布 綿100% |
カラーバリエーション | 10種 |
参考価格(税込) | 3630円 |
レビュー
まずパッと見素敵だなと思いました。理由はハリケーンランタンに似合う”昔”感です。8号帆布綿100%の素朴な風合いがグッドです。
ちなみに呼び方は”ランタン會(かい)”と呼ぶそうです。難しい字ですよね?私は読めませんでした。
そしてカラーバリエーションが豊富。私が確認したところで10種類もカラーがあります。
今回購入したものはコヨーテというカラー。カーキに近いですね、いい感じです。ロゴのついてない無地も売ってますよ。
さすが8号帆布。分厚くて丈夫な生地です。だけど触った感じは柔らかで優しい感じもします。
そして袋の中を覗いてみると、ちょうどランタンのホヤガラスが当たるところには柔らかい生地のクッションがついています。
これまでのウレタンクッションのような本格的なものではないですが、メーカーの意気込みを感じますね!
サイズ感やフィット感は素晴らしく、フュアーハンドベイビースペシャルにぴったりです。
スポッと収まる感じが気持ちいです。
中はこんな感じ。ほとんど無駄な隙間がありませんね。
で蓋の閉じ方も面白い方式を採用しています。
こんな風に上部を後ろに丸めてから
前方にバックルを留めて完成。壺みたいな形が可愛いですね。
バックルもYKK製でしっかりしています。
ジッパーと比べて使いやすいかどうかと言えば、褒めれはしませんが、デザイン上こうするしかないかなと思います。
底が燃料タンクの形状にぴったりな円形をしているのでフィット感が高く、生地にシワが寄りません。なので自立安定性は非常にいい感じです。
ランタンのことをしっかり考えて作られているなと感心します。
しいて欠点をあげるとするなら、持ち運びです。
とくに取っ手があるわけではないのでどこを持っていいのかいまいち不明です。
バックルに指をかけて持ち上げてみると重心が傾くので、オイルランタンの燃料漏れが心配になります。
なので私は下の写真のような持ち方に落ち着きました。でもちょっと変な感じは残りますね。
総評 スコア合計28点
1.丈夫さ | ★★★★ |
2.クッション性 | ★★ |
3.サイズ・フィット感 | ★★★★★ |
4.収納・取り出しやすさ | ★★★ |
5.自立安定性 | ★★★★★ |
6.持ち運びやすさ | ★★★ |
7.小物収納 | ★ |
8.デザイン | ★★★★★ |
合計ポイント | 28/40点 |
とにかく箱型にはない渋いデザインがいいですね。フィット感もいいです。
丈夫さという意味は様々ですが、クッション性は置いておいて、袋の生地自体は8号帆布なのでかなり丈夫と言えると思います。
経年劣化も風合いが出ていい味なると思います。
ただやはりショック吸収力はどうしても箱型に劣ります。これは構造上仕方ありませんね。
物自体はすごくしっかりしてるので、デザインが気に入った方には自信をもってオススメできるケースです。
4つ目「秀岳荘縫製工場オリジナル ランタンケース」
仕様
公式な情報が調べてもあまりなかったのでサイズは外寸をメジャーで測りました。帆布はレザークラフトに詳しい人に聞いて11号帆布と判断しました。
高さ | 29cm |
幅 | 18cm |
奥行き | 16cm |
重量 | 200g |
材質 | ロウ引き帆布(恐らく11号) |
カラーバリエーション | 1種 |
参考価格(税込) | 2860円 |
レビュー
北海道を代表するアウトドアショップ「秀岳荘」のオリジナルランタンケースです。
さきほどのランタン會のケースと同じく帆布を使っており、クラシカルな風合いがあっていいですね!
「秀岳荘」のロゴも一瞬ダサいかなと思いましたが、アウトドアの老舗感が逆に渋くていいかなと思います。
先ほどのランタン會のケースと比べると、大きな違いはランタン會が袋タイプであるのに対して秀岳荘は箱型なところ。
ランタン會と同じく帆布製(キャンバス製)なんですが、帆布の質が少し異なります。
拡大してみてみるとこの通り、左側のランタン會は8号帆布で分厚い感じがします。
対して秀岳荘は恐らく11号と思われますが、ランタン會にはないロウ引き(パラフィン)加工されており防水性が高いのが長所です。
雰囲気的にもミリタリー系の無骨さが漂います。好きな人は多いのではないでしょうか。
次にサイズ感なんですが、良く言えばユトリがありいろんなランタンに対応できそうです。でも悪く言えばガバガバです。
そしてクッションは付いていませんね。防御力はかなり低そうです。
しかし驚きの事実が判明!
なんとフュアーハンドランタンの箱がすっぽり入るではありませんか!?
「そう来たか・・・!」
これには驚きました。まさにシンデレラフィット! というか、まんまフュアーハンドの紙箱に合わせたサイズで設計したのでしょう。
まあ、しかしこのやり方はどうなんでしょう? ケースの存在意義が問われる気が・・・(笑)
箱と同化することで布地の骨格が強化されることは間違いありません。箱の形がしっかりするので底のバランスが改善されます。
しかし、最大の問題は蓋を2重に開閉しなくてはいけないこと。かなり手間ですよね。
持ち手は2つなので手に取る手間は若干感じますが、その分安定感はあります。
総評 スコア合計
このケースは特殊ですが、今回はフュアハンドの箱を入れた状態で採点することにします。
1.丈夫さ | ★★★★★ |
2.クッション性 | ★ |
3.サイズ・フィット感 | ★★★★★ |
4.収納・取り出しやすさ | ★ |
5.自立安定性 | ★★★★★ |
6.持ち運びやすさ | ★★★★ |
7.小物収納 | ★ |
8.デザイン | ★★★★★ |
合計ポイント | 26/40点 |
ケースの中に紙箱を入れるという、他のケースにない使い方のため採点に大いに悩みました。
他のケースとの大きな違いとして、クッションがゼロということもありますが、紙箱に入れることによって、クッション不要のフィット感が生まれます。
パラフィン加工した帆布生地の強度は一番かもしれません。
デザインも、自衛隊っぽさは感じるものの渋いカラーリングがかっこいいのは間違いないと思います。
しかし二重に蓋を開け閉めする手間というのは大きなマイナスです。
紙箱の蓋を折りたたんでおくという裏技を取れば改善されますが、
やはりケースだけでは完全体とならないことへの違和感は残りますね。
5つ目「カメヤマ オイルランタンケース」
仕様
高さ | 29cm |
幅 | 15.5cm |
奥行 | 15.5cm |
重量 | 290g |
材質 | ポリエステル |
カラーバリエーション | 1種 |
参考価格(税込) | 2750円 |
レビュー
2022/3/10 追加加筆します。
カメヤマのランタンケースです。当初この記事を書いた2020/9月の頃から、今では随分オイルランタンケースが増えました。もう全部は載せられないくらいです。
そのくらいハリケーンランタンがすっかりキャンパーに定着したってことなんでしょうね。
カメヤマからランタン本体も出ておりまして、これはそのオプションケースですが、フュアーハンドも収納できます。
で分け合って、当時撮影に使ったランタンがないので、ブラックカラーのフュアーハンドで撮影してます、ご了承ください。
さてどんなもんかじっくり見ていきましょう。
フュアーハンドの純正ケースと似た様な感じで、なかなかよさそうですが、なんといってもカラーリングがアースカラーで無難でいいですよね。サイドポケットも燃料が入るので便利ですね!
で、フュアーハンド純正ケースと酷似してたので並べてみました。するとどうでしょう。
これはもう基本はまったく同じですね!
蓋裏のポケットもそっくり!
と言うわけで基本評価は同じです。
クッション性も触った感じ同じです
よく見ると内部にボトルホルダーみたいのがあって、細かいところに気配りあるなーなんて思うんですが、実際の使い勝手はよくありません。オマケと考えてよさそうです。
なによりカメヤマランタンより大きなフュアーハンドを入れると、このホルダーは使えません。下の写真のようにキツキツです(でもいちお入ります)
フュアーハンド同様ランタンのサイドに突き出たチャンバーを対角線に納めることにより、正方形のボディに無駄なくスッキリと収まっています。
で、これはフュアーハンド純正も気になった点なんですが、ケースの高さがフュアーハンドだとギリギリなんですよね。あと5mmくらい高くてもよかったかなと思います。
逆にい言うとカメヤマランタンは背が低いのですっぽりケースの中に隠れるので余裕があります(写真右シルバー)
ランタンの頭が天井を持ち上げてる様な感じです。まあソフトケースなので大きな問題にはなりませんが。
いかがでしょうか。基本スペックはフュアーハンド純正ケースと同じでカラーリングが無難で万人向けと言う感じ。値段も安くかなり良いケースだと思います。
プラスアルファでサイドポケットが便利で下の写真の様に500mlの燃料も頑張れば入ります。パンパンですが。笑
総評 スコア合計34点
1.丈夫さ | ★★★★ |
2.クッション性 | ★★★★★ |
3.サイズ・フィット感 | ★★★★★ |
4.収納・取り出しやすさ | ★★★★★ |
5.自立安定性 | ★★★★ |
6.持ち運びやすさ | ★★★★★ |
7.小物収納 | ★★★★★ |
8.デザイン | ★★★ |
合計ポイント | 37/40点 |
フュアーハンドを上回るスペックで、特別カッコいいわけではないものの無難なカラー!40点満点の36点と非常に好成績です。
ご参考にしていただければ幸いです。
2023年オイルランタンランキング!!
オイルランタンは部屋にあっても雰囲気が最高ですよね。今どのオイルランタンが人気なのか?ランキングしてみました。まとめ
ここまで45製品をスコアをまとめてみます。
- FeuerHand キャリングケース 34点
- VisionPeaks ランタンキャリーケース 26点
- ランタン會 八号帆布ランタンケースSサイズ 28点
- 秀岳荘縫製工場 オリジナルランタンケース 26点
- カメヤマ オイルランタンケース 36点
以上総合点をみると、初稿時当初はフュアーハンド純正ケースがダントツという結果でしたが、カメヤマランタンケース登場により、抜いてカメヤマ優勝になりました。
小物入れポケットが付いているのもいいですね。
私の個人的な趣向で言えば、金額は一番高いけれど、ランタン會のケースが雰囲気は気に入りました。理由はクラシカルな見た目と、手触り、フィット感などとても品質が良いからです。
秀岳荘もとてもいいのですが、紙箱を使うというスタイルがどうも引っかかりました。
VisionPeaksは一番リーズナブルで機能性も高いですが、ケースの変形がダメすぎました。
以上フュアーハンドベイビースペシャル276にぴったりなランタンケースのレビューでした。ライバル機種のデイツ78のケースとしても使えます。
ご参考にしていただければ幸いです。