テントやタープを張る際に必須のペグ。
購入時に最初からペグが付属しているテントなどもありますが、そうしたペグはサイズ・強度共に実際に使用するには少々心もとないモノがほとんどです。
そんな時は別売りのペグに買い換えることになると思いますが、どんなペグを揃えればよいのでしょう。
- フィールドを選ばずできるだけ汎用性のあるペグが欲しい
- 頑丈で悪条件でも耐え抜くペグが欲しい
- 鍛造製のペグのおすすめが知りたい
この記事ではそんな想いをお持ちの方へ、村の鍛冶屋製「鍛造ペグ エリッゼステーク28cm MK-280K」をレビューとともにご紹介します。
村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cmとは?
どんなフィールドでも問題なく使える「万能」のペグというものは基本的に存在しませんが、それでも「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」は、数あるペグの中では比較的フィールドを選ばず利用できる汎用性の高いペグです。
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」の素材
一般的にテントやタープに使用されるペグの素材といえば、大きく分けて次の通りです。
それぞれの素材ごとに一長一短特徴はありますが、この中でも鍛造ペグは汎用性・堅牢性・固定力ともに高い水準を誇っています。
価格的にも手を出しやすい金額ということもあり、はじめて新しいペグを購入しようとした方がとりあえず最初に揃えるペグとしておすすめです。
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」はそんな鍛造製ペグの中でも、非常に人気も高くキャンパーたちの間でも「エリステ」という相性で親しまれています。
㈱山谷産業(村の鍛冶屋)公式チャンネル【村の鍛冶屋 鍛造ペグ エリッゼステーク38cm 鍛造工程】
ちなみに「鍛造」とは、素材の鋼材を真っ赤に熱した状態で叩いたり圧力をかけたりして作られた製法で、非常に高い硬度を誇る製品ができあがります。
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」は金物の町として有名な新潟県三条市に本社を構える株式会社山谷産業が展開するブランド「村の鍛冶屋」が、鍛冶師の技術を駆使して作り上げた信頼の製品です。
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」の詳細データ
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」はその名の通り全長は28cm(280mm)です。
重量はカタログデータでは185gとなっていますが、手元にある8本を実測してみたところ最大が190g、最小が174gと1本ずつバラつきがありました。
型にはめて作られた製品ではないため、約185g前後ということで若干の個体差があるのかもしれません。
また、今回紹介している製品は「MK-280K」という長さ28cm、色はブラック(K)の製品ですが、他に18cmと38cmの製品がラインナップされています。
ちなみにフィールドや条件による長さの使い分けの目安はおおむね次の通りです。
村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cmの優れている点
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」のもっとも優れた点は、先述の通り汎用性の高さです。
28cmの長さはソロテントからタープまで利用することができ、フィールドの状態にもあまり影響を受けずガンガン打ち込め、しっかりと地面に固定されますので安定性もバッチリ。
これは素材自体が頑丈な鍛造製ペグ全般の特徴ですが、硬度・曲げ剛性共に高い水準にあることが原因で、ハンマーでガンガン叩いても曲がったり欠けたりすることなく、固い地面でもしっかり刺さり抜けにくいという特徴を持っているからです。
ヘッド部分も本体より一回り大きく作られており、非常に叩きやすい形状をしています。
それから少し分かりづらい画像で申し訳ありませんが、エリッゼステークの断面は丸棒ではなく楕円状になっているのがお分かりでしょうか。
それに加えてヘッド部分は凹凸や穴が開くなど使い勝手の良い形状です。
この形状のため、地中でくるくる回ること無くしっかりと固定され、ガッシリと固定されたペグを抜く時にも、穴に別のペグやハンマーのペグ抜き部分を引っ掛け、左右に何度か回してあげれば刺さった穴が広がって楽に抜くことができます。
もちろん、ガイロープの掛かりもバッチリです。
さらに嬉しいのは、カラーバリエーションが豊富なこと。
本製品の黒の他にも、レッド、ブルー、イエロー、ピンク、ホワイト、ブロンズ、シルバー、ゴールド、加えて限定色のパープル、最近出たアースカラーの新色オリーブとベージュなど、その他のギアやフィールドに合わせたカラーコーディネートを楽しむことができるのも嬉しいですね。
「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」の弱点
このように優れた点ばかりに思える「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」ですが、唯一「重い」という弱点があります。
1本辺りの平均重量が185gということは、平均的なテントやタープで使うであろう10本のペグを揃えたとしたら、ペグだけで1.8~1.9kgというのはとても徒歩や自転車キャンパーにはおすすめできません。
それから丈夫で堅牢という分、雑多にバックなどに放り込んでおいたとすれば、他のギアを傷つけたりしてしまう恐れもあります。
こうしたことを避けるためには、同ブランドにて発売されている「ペグ収納マルチコンテナボックス MK-CTN」のようなペグ専用のペグケースを用意するのがおすすめです。
このようにペグからガイロープ、ペグハンマーやキャンプ用手斧(筆者は手斧の裏をハンバー代わりに使っているので)などを、まとめて放り込んでおけるので便利ですよ。
実際に使用した様子と感想を紹介
では、実際にいくつかのフィールドで「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」を使用してみた時の様子とともに、ひとこと感想をレビューいたします。
まずは比較的柔らかい土で、いわゆる森林キャンプ場に見られるフィールドです。
しっかりと重量のあるハンマーなどを使えば、大した力を入れずともサクサク刺さり、抜く時も手で引っ張っただけでは抜けませんが、先述のようにもう1本のペグを利用してかんたんに抜くことができます。
続いて芝生のフィールドです。
こちらも苦もなく打ち込むことができますが、引き抜く時はやや芝生の根が絡んだような粘りを感じますので、抜けにくさがありかえって使い勝手はいいでしょう。
続いては乾いた固めの土のフィールドですが、ここでも問題なく打ち込むことができます。
しかし表面がややひび割れた状態になりますので、角度を失敗して打ち込んだ場合の修正はちょっと難しそうです。
ただ、食い込みは問題ないのできちんと場所を決めてしっかりと打ち込めば、問題なく利用できますね。
続いては砂利混じりの固い土のフィールドです。
多少固い感じはありますが、なんの苦もなくしっかりと根元まで打ち込むことができました。
あまりにも楽であったので、地中には砂利は混じっていないのかと思っていたところ、抜いたペグにしっかり石粉が付いていましたので、地中まで砂利混じりであることは間違いないようです。
こうしたフィールドは、アルミやプラスチックのペグでは絶対に太刀打ちできませんので、砂利混じりの地面は鍛造ペグの独壇場かもしれませんね。
最後は海辺のキャンプ場などで見られる、砂地のフィールドです。
もちろんかんたんに根元まで打ち込むことはできます。
しかし、抜く時も片手で軽く抜けてしまいますし、刺さった状態でも少しの力で角度が変わってしまうぐらいユルユルです。
鍛造ペグ唯一の苦手フィールドが砂地と言えそうです。
砂地のフィールドに関してはもっと長いペグでなければ効果を発揮することが難しそうです。
村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280Kはほとんどのフィールドで活躍できるおすすめのペグ!
重いという唯一の弱点はありながら、砂地を除けばおよそ日本のキャンプ場で考えられるほとんどのフィールドで威力を発揮する、汎用性の高い「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」。
金物の町の職人が作ったという頑固さを感じさせる、職人気質の1本はおよそ壊れることも考えられず、消耗品とも思えるペグでありながらこれは一生モノの逸品です。
テントに付属のペグを買い替えたいけど、どんなペグを買えばいいのか悩んだ時、あなたのキャンプスタイルが車で行くスタイルであるのであれば、「村の鍛冶屋 鍛造ペグエリッゼステーク28cm MK-280K」をファーストチョイスとして自信を持っておすすめします。