コーヒーには脂肪燃焼作用があると聞いたことはありませんか。
中には「コーヒーを飲んで痩せることができるの?」と疑心暗鬼になっている人も少なくありません。
コーヒーと言っても種類が豊富で、何を基準に選べばよいのか分からない人もいるでしょう。
通販で売っている怪しいダイエットコーヒーではなく、市販でも購入できるコーヒーにもダイエット効果があったら嬉しいですよね。
今回はなるべくお金をかけたくない人に向けて、ダイエットに最適な市販で購入できるコーヒーの飲み方について解説します。
コーヒーを飲むと痩せる理由
コーヒーにはカフェイン、ポリフェノールの成分により「脂肪燃焼効果」があると言われています。
カフェインとは?
カフェインとはコーヒーから抽出した天然食品の一つで、コーヒーはもちろん、チャイ、緑茶、紅茶、チョコレート、風邪薬、栄養ドリンク剤などに含まれている成分です。
カフェインは脂肪を分解し燃焼させる作用や、利尿作用があるため、血行促進やむくみの解消に期待できるとされています。
ポリフェノールとは
苦みや色素の成分で抗酸化作用が強く、体内に蓄積された活性酸素などを無害にする働きがあります。コーヒーに含まれるポリフェノールの量は100gあたり200㎎。緑茶の2倍の量で赤ワインに続く含有量が多い食品です。また、血液中のコレステロール値が正常になり、基礎代謝が高まると言われています。基礎代謝が高まるとエネルギー消費が活発になるためダイエットに向いている成分なのです。
カフェインとポリフェノールを含むコーヒーは、血流が良くなる、利尿作用、基礎代謝が高まるなどの効果があるため、ダイエットに最適な飲み物と言えるでしょう。
コーヒーダイエットを長く続けるコツ
食事制限や苦手な運動を取り入れても、あなたがキツイと感じれば長くは続きませんよね。
コーヒーダイエットはコーヒーを飲むだけなので無理のない範囲で痩せることができます。さらに「コスパ」「抵抗がなく飲める」「購入がしやすい」の3つが長く続けられるコツです。
コーヒーには、インスタント、レギュラー、リキッド、缶コーヒーの4種類があります。
インスタントコーヒー | レギュラー | リキッド | 缶コーヒー |
レギュラーコーヒーを乾燥させたもの | コーヒー豆を焙煎し挽いたもの | 液体にしたコーヒー | ドリップ方式で焙煎する |
ビンに入っている | 紙状のパッケージが多い | 水で割るタイプやペットボトルなど種類が豊富 | アルミ、スチール缶に入っている |
お湯に溶かす | 抽出器具が必要 | お中元といったギフト用 | 外出用向き |
自宅や職場向き | 専門店、自宅向き | アイスで飲む | サラリーマンに人気 |
開封後の賞味期限は1カ月 | フィルターを使う場合もある 開封後の賞味期限は豆の状態で1カ月 | 開封後の賞味期限は2~3日 | 開封後の賞味期限は1日 |
自分に合ったタイプを見つけましょう!
コスパ
喫茶店などのコーヒー1杯あたりの価格は平均441円。ダイエット目的で毎日喫茶店に通っていたらコストがかかりすぎますよね。
手軽にはじめるなら、ビンやスティックタイプのインスタントコーヒーがおすすめです。
作り方もティースプーン1杯に対し、140㏄のお湯を注ぐだけとシンプルです。
濃さや薄さも自分で調節できるところも、インスタントコーヒーの魅力でしょう。
抵抗がなく飲める
コーヒーは本来、酸味、苦み、香りを楽しむもの。飲むからには味も重要ですよね。
豆は1種類ではなく、複数の豆を混ぜたブレンドがおすすめです。
酸味や苦みが強い豆もあるため、ブレンドすることで飲みやすくなるのです。
フルーツのような甘酸っぱいタイプから、ただ酸っぱいだけのものまで幅広くあるため、自分に合うコーヒーを選ぶとよいでしょう。
購入がしやすい
ダイエットを続けるためには、毎月コーヒーを購入しなければいけませんよね。
コーヒーが買える場所と言えば「コンビニエンスストア」「スーパー」「専門店」「通販」だと思います。
コンビニエンスストアやスーパーは品ぞろえも豊富でお得に購入できるためおすすめです。
専門店はオリジナルコーヒーを飲みたい人に向いています。買い忘れが多い人は定期便に対応しているショップを選ぶと良いでしょう。
ダイエットに効果的なコーヒーの飲み方
脂肪吸収を抑えるためにも食後30分以内に飲むようにしましょう。
砂糖といった甘いものは、ポリフェノールに含まれる抗酸化作用を抑制するため、可能な限りブラックで飲むようにしてください。
カフェインやポリフェノールは80℃前後のお湯で最も効果を発揮するため、アイスではなくホットがおすすめです。
お湯をそそぐだけで簡単なインスタントコーヒーや缶コーヒーは、ドリップコーヒーに比べるとカフェイン含有量が少なめ。カフェイン摂取を目的にしたい人はドリップコーヒーを選ぶといいですよ。
100mlあたりのカフェイン含有量
インスタントコーヒー | 缶コーヒー | ドリップコーヒー | |
カフェイン含有量 | 60㎎ | 60~80㎎ | 90㎎ |
運動前のコーヒーはダイエットに効果的
スペインのグラナダ大学によると、運動する30分前にコーヒーを飲むと、脂肪燃料作用が高まるという研究結果が出ています。
日中にコーヒーを飲んだ後は、少しキツイかな?くらいの中程度の運動をすると脂肪燃焼効率が高まるそうです。
朝にコーヒーを飲み、午後に運動した場合でも同じような効果が得られるため、運動前に飲み忘れても問題ないとのことです。
中程度の運動とは、1日20分程度の有酸素運動や、早歩き、階段の上り下りといった内容ですので、これなら無理のない範囲で続けられそうですね!
参考資料(国際スポーツ栄養学会誌)
https://jissn.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12970-020-00400-6
痩せるために必要なコーヒーの量
カフェインは個人差が大きく反映されるため、1日の摂取量は正確に決まっていません。
目安になりますがカナダ保健省によると、健康な成人の場合、1日の摂取量は 400 mg 以下(マグカップ3杯)が望ましいとされています。
また、ポリフェノールの効果は3〜4時間と言われているため、6時に飲んだら10時に飲むといったふうに習慣にすると良いでしょう。
ダイエットに効果的な量(成人)
悪影響のない摂取量 | 目安 | 飲む時間帯 |
400mg | マグカップ3杯 | 3~4時間おき |
コーヒーダイエットの注意点
コーヒーはダイエットに最適な飲み物ですが、カフェインによる急性作用にも注意しなくてはいけません。
カフェインを過剰摂取すると心拍数の増加、興奮、不安、震え、頭痛、不眠症、胃痛、下痢、吐き気を催す場合があります。
世界保健機関によると妊娠中の女性は、流産や低体重のリスクがあるためコーヒーの摂取を控えるように忠告しています。
アルコールとコーヒーは代謝が異なるため、同時に飲むと急性アルコール中毒のリスクが高まりますので注意してください。
また、ポリフェノールの色素により、歯にステインが付きやすくなります。著者も毎日コーヒーを飲んでいますが、3カ月程度でステインの汚れが目立ってきます。毎日コーヒーを飲む場合は3カ月に1回ペースでクリーニングに通うことをおすすめします。
まとめ
コーヒーにはカフェインとポリフェノールが豊富です。この2つの成分により脂肪の燃焼作用や抗酸化作用が期待できるため、ダイエットに最適な飲み物と言われるようになりました。
コーヒーは3時間おきに飲むのがベスト。6時、10時、13時を目安に飲むと良いでしょう。運動前や食後に効果を発揮するので上手に組み合わせてください。
カフェインは16時以降に摂取すると不眠につながりやすいというデータもあるため、夕方以降は飲まないようにしましょう。
いくら痩せるとはいってもコーヒーの過剰摂取はダイエットの天敵です。
カフェインの取りすぎで体調が悪くなるのは本末転倒。1日の摂取量を守りながら焦らずにダイエットを営みましょう。
(参考文献)
厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html#:~:text=%E3%83%BB%E5%81%A5%E5%BA%B7%E3%81%AA%E6%88%90%E4%BA%BA%E3%81%AF%E6%9C%80%E5%A4%A7,%EF%BC%92%E6%9D%AF)%E3%81%BE%E3%81%A7%E3%81%A8%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82
農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html
食品安全委員会
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html