コーヒーを飲むと吐き気や蕁麻疹が・・・コーヒーアレルギーの症状とは?

「コーヒーを飲むといつも吐き気がする」
「コーヒーが好きなのに、飲むとなぜか気分が悪くなる」

コーヒーを飲んだことによる身体の不調はありませんか。

もしかしたらコーヒーアレルギーの可能性があります。

この記事では、コーヒーアレルギーの症状や原因からコーヒーアレルギーの検査、アレルギー対策について詳しくみていきます。

コーヒーアレルギーかなと思ったら、まずはコーヒーを一時的にやめてみたり、医師に相談したりして、症状を悪化させないようにしてくださいね。

目次

コーヒーアレルギーとは

そもそもアレルギーとは何でしょうか。

国立成育医療研究センターでは、
”私たちの体には、細菌・ウィルス・寄生虫などの感染性微生物や異物などから、身を守るための「免疫」という仕組みがそなわっています。この免疫の働きが、現代文明による環境やライフサイクルの変化によって異常を起こし、くしゃみ、発疹、呼吸困難などの症状を起こしてしまう状態が「アレルギー」です。”

引用;アレルギーについて | 国立成育医療研究センター
と定義しています。

つまり、特定の食べ物が免疫システムに異常を起こし、身体に異変が生じることを言います。

また、アレルギーには
・即時性フードアレルギー:特定の食べ物を摂取してからすぐに症状が現れる
・延型フードアレルギー:特定の食べ物を摂取してから数時間〜数日間に症状が現れる
の2種類があります。

摂取後短時間で重篤な状態に陥るアナフィラキシーショックは、即時性フードアレルギーの症状です。

コーヒーアレルギーは、そのようなアナフィラキシーショックに陥ることはなく、延型フードアレルギーなので、飲んですぐに症状が出ることは基本的にありません。

参考:https://allergy72.jp/anaphylaxis/symptom.html

コーヒーアレルギーの症状

実際のコーヒーアレルギーの症状には、主に吐き気・蕁麻疹・下痢・頭痛があります。
一つ一つの症状をみていきましょう。

吐き気

コーヒーを飲んで、「胃がムカムカする」「胃酸が上がってきているような気がする」といった症状は吐き気を疑ってください。

吐きたい気分になってしまったら、コーヒーは控えて白湯を飲んでみましょう。

白湯は体に負荷のかからない飲み物とされているので胃を休ませることができます。

蕁麻疹


赤い発疹が体にでてきたり、痒みや痛みを感じたりする蕁麻疹もコーヒーアレルギーの症状の一つです。

蕁麻疹がでたら、
・入浴を避けて患部を冷やす(ただし、寒冷刺激による蕁麻疹の場合は避ける)
・衣類などによるまさつや圧迫といった刺激を皮膚に与えない
・抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服
といった方法でまずは発疹を落ち着かせるようにしましょう。コーヒーも極力控えてくださいね。

参考:田辺三菱製薬|「蕁麻疹(じんましん)」ひどくなった時の対処法

下痢


もともとコーヒーには、・お通じがよくなる・トイレが近くなるなど胃腸の働きを促進する作用があります。

コーヒーアレルギーではコーヒーによる作用に過剰に反応してしまい、身体に負荷をかけすぎてしまうこともしばしば。コーヒーは時としてアルコールや辛いものと同じように刺激物になってしまうのです。

そのため、便意がよくなりすぎて下痢になってしまうこともあります。

下痢になってしまったら、コーヒーを飲まないようにすることはもちろんのこと、まずは下痢を治して通常の便に戻しましょう。

下痢の治し方は「水分を十分に補給し、消化の良い物を食べる」ことをおすすめします。

<消化吸収が良い物>
おかゆ、重湯、よく煮込んだうどん、味噌汁、野菜スープ、リンゴのすりおろし、アイスクリーム(脂肪分の少ないもの)
引用:日本臨床内科医会|下痢の正しい対処法

とにかく胃を休ませてあげましょう。治る期間には数日から数ヶ月と個人差はありますが、通常の便に回復するでしょう。

参考:日本臨床内科医会|下痢の正しい対処法

頭痛

コーヒーアレルギーの症状の四つ目は頭痛です。

頭痛によるコーヒーアレルギーを疑う前に、アレルギーではなく飲み過ぎの可能性もあるので、ここではコーヒー依存で生じる頭痛についてご紹介します。

コーヒーを飲むと頭痛を緩和させる効果もありますが、依存的にコーヒーを飲んでいると、離脱症状として頭痛の症状が現れることも。

そもそも頭痛は、脳の周りの血管が広がり、血流が増えると生じます。

コーヒーのカフェインは、この血管の広がりを縮小する働きをもち、血流を減らしてくれるので、頭痛を治してくれるのです。

一方で、定期的なコーヒー摂取を止めると、カフェイン切れになります。そのため、脳の周りの血管が再び広がり、血流が増加。結果的に頭痛になるのです。

このように延型フードアレルギーであるコーヒーアレルギーは、コーヒー依存の離脱症状としばしば区別が難しいとされます。

参考:頭痛を和らげることもあれば引き起こすことも… カフェインについて、わたしたちが知っておくべきこと | Business Insider Japan

コーヒーアレルギーの原因

このようなコーヒーアレルギーの症状はどのようにして生じるのでしょうか。

そもそもコーヒーに限らずアレルギーは、特定の食べ物が免疫システムに異常を起こすため、身体に異変が生じます。

つまり、コーヒーを飲んで、免疫システムが異常を来たすとコーヒーアレルギーの症状がでてくるわけです。

コーヒーアレルギーか確かめる方法


ここまでみていくと、実際にコーヒーアレルギーかはどのように確かめるのでしょうか。

コーヒーアレルギーか確かめる方法には、

・血液検査
・食物除去試験
・食物負荷試験

があります。

ただ、一つの検査や試験だけでアレルギーとなる食べ物を特定することは適切ではないとされています。

医師の問診や複数の検査や試験を重ねて特定することで正確にアレルギー物質を特定することが一般的です。

血液検査

アレルギーの血液検査は
即時性アレルギー:IgE フードアレルギー検査
遅型アレルギー:IgG フードアレルギー検査
とアレルギー種類によって検査種類が分かれています。コーヒーアレルギーの場合は、遅延性アレルギーの血液検査です。

実は、一般的に「IgG フードアレルギー検査」や「血中食物抗原特異的IgG抗体検査」と呼ばれるこの検査は、食物アレルギーとして認めないという見解があります。

<一般社団法人日本アレルギー学会>
”血中食物抗原特異的IgG抗体検査、つまり血液検査では食物アレルギーとして認めないという見解をしています。”
引用:〔学会見解〕血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起

費用は、保険適用外の自費診療となるため4万円ほどかかり、アレルギー判明には、数週間から数ヶ月ほど要します。

参考:
アレルギー支援ネットワーク|食物アレルギーの診断小西統合医療内科|[コラム] 遅延型フードアレルギー検査はやっても意味がないのは本当か?

食物除去試験

食物除去試験では、アレルギーと疑わしいコーヒーを約1ヶ月間絶って症状が改善されるかを観察します。

参考:アレルギー支援ネットワーク|食物アレルギーの診断

食物負荷試験

食物負荷試験は、アレルギーと疑わしいコーヒーを摂取して経過をみます。この試験は少量ずつ量を増やして、アレルギーかどうかを判定します。

参考:アレルギー支援ネットワーク|食物アレルギーの診断

コーヒーアレルギーでもコーヒーを飲む方法


ここまで読むとコーヒーアレルギーでもうコーヒーは飲めないの?と思っている人もいるのではないでしょうか。コーヒーを飲むことを諦めるのはまだ早いです。

コーヒーを飲む回数を減らす

アレルギーならば飲まないというのがベストではありますが、まずはコーヒーを飲む回数を減らしてみましょう。

米国食品医薬品局(FDA)では、健康な大人なら1日当たり400 mg(コーヒーでは4〜5カップ程度)を推奨しています。

コーヒーの飲み過ぎによりアレルギーを発症するケースも考えられるので、6杯以上飲んでいる人は特に見直しが必要です。

参考:カフェインの過剰摂取について:農林水産省

デカフェにする

カフェインレスコーヒーであるデカフェは、カフェインによる体の負担を無くしてくれます。アレルギーの発症はカフェインが原因ではないですが、症状を減らして飲めるでしょう。

代替コーヒーを飲む

代替コーヒーとなるたんぽぽコーヒーや玄米コーヒーはコーヒーではないので、アレルギーを気にせずに”コーヒー”を楽しむことができます。

まとめ

この記事では、コーヒーアレルギーの症状や原因など詳しくご紹介しました。

吐き気や下痢、頭痛などの症状がある場合には、コーヒーアレルギーの可能性があります。

一方で、コーヒー依存症の離脱症状である場合も考えられるので、アレルギーか否かは医療機関で診て判断することをおすすめします。

またコーヒーアレルギーでもコーヒーを楽しむ方法もみていきました。

ご自身の体に合わせてコーヒーライフを送りましょう!

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