コーヒーを飲むと胃がムカムカしてしまう・・・胸焼けを防ぐコーヒーの飲み方とは

コーヒーを飲んだら胸がヒリヒリするなどの違和感を感じて不安になった…という方も少なくないようです。
眠気覚まし効果や美容・健康効果を期待してコーヒーを飲んだとしても、胸やけを起こしたり胃の調子が悪くなったりしては困りますよね。

今回は、コーヒーと胸やけの関係性についてご紹介します。
コーヒーを飲むと胸やけの症状が出る理由や、胸やけを防ぐ飲み方をまとめました。
コーヒーで胸やけになるのが心配!というコーヒー好きの方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

コーヒーを飲むと胃がヒリヒリする・・・そもそも胸やけとは?

まず最初に、そもそも胸やけとはどんな症状なのか説明します。
コーヒー以外の胸やけの原因も合わせてまとめました。

胸やけとは

胸やけとは、文字通り胸が焼けるような感じや、酸っぱい物がこみ上げる感じなど、胸に違和感を感じる症状です。
食べ過ぎ飲み過ぎによる胃のむかつきとは異なり、胃液の逆流によって食道の粘膜が刺激されることで起こります。

胃液が逆流してしまうのは、食道と胃のつなぎ目部分の筋肉の締まりが何らかの理由で悪くなるためです。
本来、つなぎ目の筋肉「下部食道括約筋」は、胃の内容物が逆流しないようにきゅっと締まっています。

しかしさまざまな原因により「下部食道括約筋」がゆるむと、胃液が逆流して胸やけを引き起こすのです。

コーヒー以外の胸やけの原因

胸やけを引き起こす原因には次のようなものがあります。

  • 暴飲暴食、刺激物の過剰摂取
  • 加齢による筋力の低下
  • 胃の圧迫
  • ストレスによる胃酸過多
  • 病気

ここではコーヒー以外の胸やけの原因について見ていきましょう。

暴飲暴食、刺激物の過剰摂取

暴飲暴食をすると胃の内容物が多すぎる状態となり、胃液や内容物が逆流しやすくなります。
また香辛料や脂肪分の多い食事の食べ過ぎ、飲酒や喫煙なども胸やけの原因です。

加齢・肥満による筋力の低下

加齢や肥満により下部食道括約筋の圧力が低下すると、胸やけを起こしやすくなります。
筋力が低下する原因には、喫煙やチョコレート、炭酸飲料なども挙げられるそうです。

胃の圧迫

長時間前かがみの姿勢でいる、食べてすぐ横になるなどで胃が圧迫されると、胃液が逆流して胸やけにつながることがあります。
特に、胃が食道よりも下になっていない姿勢は胃液が逆流しやすいです。

また肥満や便秘、補正下着やベルトによる締め付け、妊娠などにより胃が圧迫されて胸やけを起こすこともあります。

ストレスによる胃酸過多

ストレスなどが原因で胃酸過多になると、胸やけを起こしやすくなります。
胃酸過多は胃液が出過ぎている状態なので、胃液や胃の内容物が逆流しやすくなるのです。

病気

慢性的な胸やけの場合は、隠れた病気によるものかもしれません。
胸の違和感が続くようなときは、早めに医療機関で相談するようにしましょう。

コーヒーを飲むと胸やけになる?考えられる4つの理由

コーヒーを飲んだあとに胸やけを起こすときは、主に次のような理由が考えられます。

  • コーヒーの鮮度が悪い
  • コーヒーを飲み過ぎている
  • 空腹時にコーヒーを飲んでいる
  • コーヒーを飲む前の食事に問題がある

「コーヒーのカフェインが原因で胸やけになる」といわれることがあります。
しかし、カフェインが下部食道括約筋に影響を与えることはないそうです。
健康な成人であり、飲む量やタイミングが適切であれば、カフェインで胸やけを起こす可能性は低いといえるでしょう。

ここではどんな飲み方をするとコーヒーで胸やけになるのか、考えられる4つの理由について説明します。

コーヒーの鮮度が悪い

コーヒーを飲んで胸やけになる理由として考えられるのは、コーヒーの鮮度が悪いことです。

コーヒー豆は肉や魚と同じ生鮮食品であり、適切な方法で保管しなければどんどん酸化・劣化します。
コーヒー豆には油脂成分が含まれているため、酸化・劣化すると味に大きく影響するだけでなく、胸やけや下痢、腹痛などの症状を引き起こすことがあるのです。

焙煎後のコーヒー豆は、常温で保存する場合は開封後1ヶ月程度、挽いてある場合は1週間~10日間を目安に使い切りましょう。

コーヒーを飲み過ぎている

コーヒーの飲み過ぎは胸やけの原因になることがわかっています。

アメリカで行われた女性看護師を対象にした健康調査によると、ふだん飲んでいる飲み物と胸やけの症状に関連性が見られたそうです。

胸やけが起こる原因のひとつに、「胃食道逆流症」があります。
調査の結果、胃食道逆流症のリスクが最も高い飲み物はコーヒーで、次が炭酸飲料、そして紅茶でした。
1日に全く飲まない場合に比べ、1日に6杯以上飲むことで発症リスクが30%前後高まることがわかったのです。

またコーヒーや炭酸飲料、紅茶の2杯分を水に置き換えると、症状の発生が少なくなることもわかっています。
ちなみに、水や牛乳、柑橘系飲料では、胃食道逆流症の発症リスクは認められなかったそうです。

このことから、1日に飲むコーヒーの量が多すぎると胸やけを起こしやすいといえます。

空腹時にコーヒーを飲んでいる

空腹時にコーヒーを飲むと胸やけを起こす可能性が高いです。

胃の中が空っぽの状態でコーヒーを飲むと、カフェインの作用により胃液が分泌され、胃酸過多の状態になることがあります。
胃酸過多は胃液の逆流につながりやすいため、胸やけを起こすことがあるのです。

特に胃が弱い方は注意しましょう。

コーヒーを飲む前の食事に問題がある

新鮮なコーヒー豆で淹れたコーヒーを、食後に1杯だけ飲んでも胸やけになる場合は、食事内容に問題がある可能性があります。

胸やけの原因となりやすい食べ物は、脂肪分の多いものや消化の悪いもの、刺激の強いものなどです。
揚げ物などの油っこい食べ物やチョコレート、香辛料多めの料理などが胸やけの原因になっているかもしれません。

また、あまり噛まずに飲み込んでいると胃に負担がかかり、胸やけを起こすことがあります。
胸やけを起こしやすい方は、コーヒーの前の食事内容や食べ方を見直してみるとよいでしょう。

胸やけを防ぐコーヒーの飲み方は?4つのポイントを解説

最後に、胸やけを防ぐコーヒーの飲み方について説明します。
飲み方のポイントは次の4つです。

  • 鮮度の良いコーヒー豆を選ぶ
  • 適量を守る
  • 空腹時を避ける
  • 消化が良く栄養バランスのとれた食事を心がける

コーヒーによる胸やけを防いで美容・健康効果を得るためにも、これらのポイントを押さえておくとよいでしょう。

鮮度の良いコーヒー豆を選ぶ

胸やけを防ぐために重要なのは、鮮度の良いコーヒー豆を選び、正しい方法で保管することです。

どんなに美味しいコーヒー豆でも、酸化・劣化すると胸やけなどの体調不良を招く恐れがあります。
できるだけ焙煎したてのコーヒー豆を購入し、適切な方法で保管して、早めに飲み切ることを心がけてみてください。

ただし、見た目だけでコーヒー豆の鮮度を判断するのは難しいかもしれません。
抽出時の豆の膨らみ具合や香りなども判断材料にしてみるとよいでしょう。

適量を守る

コーヒーの適量を守ることも胸やけ防止に効果的です。
コーヒーを飲み過ぎると、胃食道逆流症のリスクが高まることがわかっています。
新鮮なコーヒー豆で淹れたコーヒーでも、1日3杯程度を目安にしてみてください。

空腹時を避ける

コーヒーを飲むときは空腹時以外のタイミングを選びましょう。
胃に何も入っていない状態で胃液が分泌されると、胸やけにつながることがあります。
胃の働きを助けて消化を促すためにも、コーヒーは食後に飲むように心がけてみてください。

また、朝起きたばかりのタイミングでコーヒーを飲むのもおすすめできません。
コーヒーで頭をすっきりさせたい場合は、起きたらまずコップ1杯の水を飲み、「起床後1時間程度」「食後のタイミング」でコーヒーを飲むとよいでしょう。

消化が良く栄養バランスのとれた食事を心がける

ふだんの食生活を見直すことでも、コーヒーによる胸やけを防ぐ効果が期待できます。
脂肪分の多い食べ物や刺激の強い食べ物を控え、栄養バランスのとれた食事を心がけてみてください。
早食い傾向にある方は、よく噛んで食べることも大切です。

食事以外では、タバコやアルコールなどが原因で胸やけを起こすことがあります。
タバコを吸うと血流が悪くなり、胃の機能が低下して胃液の逆流が起きやすくなるのです。
コーヒーとタバコの組み合わせがやめられない!という方は、胸やけのリスクがあることを覚えておきましょう。

またアルコールには胃液の分泌を促す作用があり、アルコールを飲むと下部食道括約筋がゆるみやすくなります。
お酒を飲んだあとにコーヒーを飲むと胸やけになる可能性があるので注意しましょう。

胸やけを防ぐためにも新鮮なコーヒー豆を選ぼう

コーヒーを飲むと胸やけになる主な原因は、コーヒー豆の鮮度や飲む量、タイミング、食べ合わせ(飲み合わせ)といえます。
コーヒーを飲むと胸やけがするという方は、まずコーヒー豆の鮮度を確認してみましょう。
胸やけにならないためにも新鮮なコーヒー豆を選び、適切なタイミングで飲んでみてください。

ただし、コーヒー以外でも胸やけになる方や胸やけの症状が出やすい方は、一度医療機関で相談することをおすすめします。

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