キャンプで薪割りといえば「手斧(ハチェット)」をイメージする方が多いと思います。
しかし、キャンプにおける薪割りのアイテムとして「クサビ」の注目が高まってきています。
実はクサビにはキャンプに適した様々なメリットがあるんです!
そこで今回はトリパスプロダクツとmyX(マイクス)のコラボによって生み出された話題のアイテム「TW-KUSABI」をを使ってクサビの魅力をお伝えします!
トリパスプロダクツとmyXのコラボ商品「TW-KUSABI」
TRIPATH PRODUCTS(トリパスプロダクツ)は北海道石狩発のガレージブランドです。
金属加工会社の高い技術力によって実現した、芸術的なデザインのギアが魅力のブランドです。
「タノシメタル」を合言葉に、革新的な金属製品を生み出し続けています。
GOOD OPEN AIRS myX(グッドオープンエアーズマイクス)は横浜にある総合アウトドアショップで、アウトドアギアはもちろんのこと、カースタイリングやカスタムまで行っているショップです。
今回紹介する「TW-KUSABI」はこの2つのブランドのコラボによって生み出されました。
手斧と比較した際のクサビの魅力2点!
薪割りといえば一般的には斧を想像する方が多いと思いますが、クサビを使用するという手段もあります。
まずはクサビと手斧を比較した際に、どの様な点が優れているのかをご紹介いたします。
①コンパクトで携帯性が高い
手斧と比較した際のクサビの魅力の1点目は「コンパクトで携帯性が高い」という点です。
TW-KUSABIのサイズは長さ約20cm 、厚み約2cm、重量650gと非常にコンパクト。
手斧には柄がついているため、ペグ打ち用のハンマーなどと一緒に収納するとかさばり、持ち運びが大変です。
一方でクサビは柄がついていないためコンパクトでリュックなどにも忍ばせることができるサイズとなっています。
上の画像は一般的な手斧とクサビのサイズを比較した画像で、携帯性の違いは一目瞭然です。
クサビはペグ打ち用のハンマーで使用することができるため、かさばる手斧を持っていく必要がなくなり、スペースの節約に繋がります。
ソロキャンプやツーリングなど、少しでも荷物を減らしたい方におすすめなのがクサビなのです。
②手足を切ったりなどの怪我のリスクが低い
手斧は大きな刃を振り回す必要があるため、扱いに慣れていない方は手足を切るといった怪我をする危険性が高いです。
一方、クサビは刃を薪に当ててハンマーで叩いて使用するため、危険な刃を振り回す必要はありません。
誤って手を叩いてしまうといったリスクはありますが、刃物による怪我と比較するとリスクは低いといえます。
先端は尖ってはいるものの、斧の様に刃の加工はされていないため、触って手を切る危険性も低いです。
小さなお子様がいるファミリーキャンプにも適しているといえます。
クサビで薪割りに挑戦!その実力は!?
それでは実際にクサビで薪を割った様子を紹介いたします。
使い方はシンプルで、クサビの先端を薪に当て、上からハンマーで叩いていくだけです。
初めは軽い力で叩きながら、少しづつ薪に食い込ませていくのが上手に割るコツです。
ある程度、食い込んでクサビが安定したら、力を強めて叩いていきます。
上の写真を見ると、しっかりと薪のを広げながら食い込んでいるのがお分かりいただけると思います。
さらに叩き進めると、ある一定の場所でパカッと薪が割れました。
以上がクサビの基本的な使い方となります。
クサビで薪を割った感想
実際にクサビで薪を割った感想としては「切れ味は手斧の方が優れているものの、薪を広げて割る力は強い」と感じました。
上の写真はクサビと手斧の薪割りの様子を比較した画像です。
クサビの方が薪を押し広げる力が強いことがわかります。
刃の厚さを比較するとその違いは一目瞭然です。
この厚みが薪を押し広げながら進み、割る力となります。
薪をスパッと割るというイメージよりは、コツコツと叩きながら薪を広げていくイメージに近いです。
大きな薪も割ることができるのか検証!
クサビを使用する上で心配になるのが「大きな薪を割ることができるのか」という点です。
実際に太めの広葉樹の薪を使用して検証を行いました。
上の写真の様にクサビを当てると、この細さで割れるのかな?と少し不安になりますが…
ハンマーで叩いていくとしっかりと食い込んで、薪を押し広げることができています。
ここまで入るとクサビも安定するので、あとは力強くハンマーで叩いていきます。
写真の様に綺麗に2つに割ることができました。
ある一定のところでパカッと突然割れるため、怪我には注意しましょう。
薪の種類や節の多さにもよりますが、検証で使用した太さの薪であれば問題なく割ることができます。
一般的な焚き火で使用する薪であれば十分に対応することができると感じました。
クサビで薪を割って感じた良かった点、気になった点
次に、クサビで薪を割って感じた良かった点、気になった点について紹介いたします。
良かった点
・太い薪にも対応可能
・収納性が高い
クサビを使用して良かったと感じた1点目は「細い薪を作りやすい」という点です。
手斧の場合は振りかぶって薪を割るため、狙った場所をピンポイントで割るには技術が必要です。
一方でクサビは薪の角にクサビを当てて、軽く叩くだけで狙った場所から割ることができます。
薪を割る能力も問題なく、太い巻きから細い薪まで幅広く対応できるのは非常に便利だと感じました。
そして、なんと言ってもこのコンパクトさで、十分に薪を割ることができるというのは大きな魅力です。
大きな斧をキャンプに持っていく必要がなくなるのはかなりのメリットだと感じました。
気になった点
・節のある薪は埋まりやすい
・枝払いなどの切る作業には適していない
クサビの使い方に慣れていないと、打ち込んだ際に斜めに入ってしまうことがあり、柄が無い分、修正が難しく感じました。
しっかりと固定して真っ直ぐに打ち込む必要があるため、最初は弱い力で叩く等の工夫が必要です。
また、手斧にも共通して言えることですが「節のある薪に埋まりやすい」という点が気になりました。
手斧は埋まった際も柄がついているので抜きやすいですが、クサビは叩いて取り出すことしかできないので抜くのに苦労する場面がありました。
節が多い薪では割るのに少し苦労する場合もあると思います。
手斧は枝払いや木を削る作業(フェザースティック作り)などにも使用することができますが、クサビはその様な作業には適していません。
汎用性という面においては手斧の方が優れている様に感じました。
しかし、実際にキャンプで枝払いを行う機会はあまり多くはないため、薪割りのみでの使用を考えている方はあまり気にする必要はないと思います。
クサビはこんな人におすすめ!
クサビ | 手斧 | |
携帯性 | コンパクトで高い収納性 | 柄がかさばる |
切れ味 | 先端は尖っているものの、手が切れるほどではない | 切れ味よし |
安全性 | 手を切る可能性は低いが、ハンマーでの打撲に注意 | 手足を切る危険性があるため細心の注意が必要 |
汎用性 | 薪割り特化 | 枝払いや削り作業にも使える |
クサビと手斧の特徴をまとめると上の表の通りとなりました。
手斧と比較すると、クサビは「携帯性」や「安全性」という面で優れており、「切れ味」や「汎用性」という面では劣っていることがわかりました。
この比較結果からクサビは以下の様な方におすすめだと言えます。
・薪割り以外の用途での使用を考えていない方
・斧使いに慣れていない、小さなお子様がいるなどの理由で安全性を優先する方
これらに当てはまる方は是非クサビの購入を検討してみてはいかがでしょうか?
個人的にはクサビを採用!
以上、今回はトリパスプロダクツ×GOOD OPEN AIRS myX(グッドオープンエアーズマイクス)の製品「TW-KUSABI」を紹介いたしました。
手斧と比較してそれぞれメリット・デメリットがあることがわかっていただけたと思います。
筆者はコンパクト性能を重要視してキャンプギアを選ぶことが多いため、個人的には手斧よりもクサビの方を採用したいと思います。
是非皆様もクサビを新たな薪割りの道具として検討してみてはいかがでしょうか?