キャンプの朝はマキネッタで淹れたコーヒーで決まり!使い方も簡単♪直火式モカエキスプレスの使い方

この世の中で、キャンプの朝に飲むコーヒーほどおいしいモノはないと思ったことはありませんか?
自然に囲まれた静謐(せいひつ)な空気の中で、じっくりと淹(い)れたコーヒーは、なにものにも代えがたいおいしさです。
そんなキャンプの朝に、レギュラーコーヒーもいいですが、眠い目をバッチリ覚ましてくれる少し濃い目のエスプレッソコーヒーはいかがでしょう。
そこでこの記事では、アウトドアでも簡単に焚き火やバーナーでエスプレッソコーヒーを淹れることのできる、直火式のエスプレッソ・メーカー「マキネッタ」と、その代表的ブランド「モカエキスプレス」をご紹介します。

目次

キャンプの朝をいろどるマキネッタ

キャンプの朝に、おいしいエスプレッソを飲みたいと思っても、たまにCMで見かけるようなエスプレッソ・メーカーを持っていくのは、あまり現実的ではありません。
仮にポータブル電源があったとしても、風情の点で考えても少々興ざめです。
しかし、「マキネッタ」であれば、アウトドアにもピッタリ合うデザインで、キャンプの朝をいろどってくれます。

マキネッタとは

マキネッタとは、「エスプレットポット」や「モカポット」など、メーカーによってさまざまな呼び名がある、まさにポットのような形状をした直火式のエスプレッソ・メーカーのことです。
エスプレッソコーヒーと同じイタリアをルーツに持ち、イタリアでは一家に1台は必ずあるといわれています。
焚き火やバーナーといった直火にそのままかけて使うことができ、アウトドアで使うにはピッタリのコーヒーメーカーです。
ちなみに、「直火式エスプレッソマシン」の総称をマキネッタと呼ぶわけですが、マキネッタで淹れるコーヒーは、厳密にいえばエスプレッソ・コーヒーの亜種ということになります。
本来、エスプレッソコーヒーは「クレマ」と呼ばれる「表面の泡」が特徴ですが、マキネッタではこのクレマがつくられないため、エスプレッソと区別して「モカコーヒー」と呼ぶ場合もあるため、マキネッタの別称を「モカポット」とも呼ぶのです。
ただし、モカコーヒーはクレマがない分、より深いコーヒーの風味が味わえるともいわれ、エスプレッソコーヒー、モカコーヒーともにレギュラーコーヒーと比べた場合には深く濃い味わいが特徴となっています。

マキネッタの構造

マキネッタは、くぼんだ中央部で上下2つに分かれる構造をしており、その間にコーヒーの粉を詰めたバスケットを設置します。
下槽(ボイラー)に水を入れ直火にかけると、温められた水(お湯)が圧力によってバスケット下部の管を通って上槽(サーバー)に登っていき、コーヒーを抽出するといった仕組みです。
機械式のエスプレッソメーカーと比べると、かかる圧力が低いため、エスプレッソのようなクレマがつくられず、その分コーヒーらしい深い味わいを楽しむことができます。

マキネッタの使い方

それでは、マキネッタの使い方を手順に沿ってご紹介します。
淹れ方自体はごく簡単なものですので、この機会にマスターして、ぜひキャンプでおいしいエスプレッソコーヒーを味わってください。

ボイラーに水を入れる

まず、ボイラーの内側にある水位線を目安に、もしくは側面に取り付けられた安全弁の下まで水を入れます。

バスケットに豆を入れる

挽いたコーヒー豆をバスケットに入れ、ボイラーにセットします。
このとき、バスケットにコーヒーの粉を入れた状態でテーブルなどで軽く「トントン」と打ちつけながら、しっかりとすき間なく粉が入るよう調整してください。
ただし、上から押し付けて粉がギッチギチに詰まってしまうと、コーヒーがうまく抽出できなくなりますので要注意です。
最後は、スプーンの背などで表面を平らに慣らします。

マキネッタを組み立てて火にかける

バスケットをセットしたボイラーに、上槽にあたるサーバーをしっかりと取り付けます。
このとき、少しでも傾いて取り付けてしまうと、蒸気がもれて圧力が抜けてしまいますので、うまくコーヒーが抽出できませんので、しっかりと取り付けてください。
マキネッタが組み立て上がったら、弱火から中火ぐらいの火にかけます。
マキネッタでおいしいコーヒーを淹れるには、この「弱火」でじっくりと圧を上げていくのがコツですので、焚き火で使用するときなどは火加減に注意してください。

抽出が終わったら火を止める

しばらくすると水が沸騰し、ボイラーからサーバーに登っていく過程で、途中にあるコーヒーが抽出されサーバーの中心にある抽出口(チムニー)からコーヒーがでてきます。
サーバーのフタは開けても蒸気が抜けることなどありませんので、音がしなくなる頃にはフタを開けて確認してください。
抽出口からコーヒーがでてこなくなったら、抽出完了です。
マキネッタを火からおろして、おいしいエスプレッソコーヒー(モカコーヒー)を楽しんでください。

参考/ビアレッティジャパン公式(Bialetti Japan)チャンネル
https://youtu.be/L1eaYfS4TBQ

マキネッタを使う際の注意点

アウトドアでも、簡単においしいコーヒーが楽しめるそうなことがおわかりいただけたでしょうか。
しかし、ほんとうにおいしいコーヒーを淹れるためには、もう少しだけ注意が必要です。
ここでは、そんなマキネッタを使う際の注意点についてご説明します。

コーヒー豆は深煎り・細挽きを用意

通常のエスプレッソコーヒー用の豆は、深煎りのイタリアンローストなどが主流です。
マキネッタで利用する豆も同種類のもので構いませんが、エスプレッソのような極細挽きでは、抽出時に粉がフィルターを通り過ぎ、コーヒー液に混ざってしまいます。
マキネッタ用の豆を用意する時は、細挽き~中挽きぐらいの少しあら目のものを用意しましょう。

ボイラーに水を入れすぎない

マキネッタは、ボイラー内の隙間にある空気が熱せられ、膨張するとともに温められた水(お湯)をサーバーへと押しあげる仕組みとなっています。
そのため、ボイラーに入れる水の量が多すぎると、膨張する空気の量が少なすぎてうまくコーヒーを押し上げてくれません。
それどころか、場合によってはボイラー内の圧力が上がりすぎ、危険ですらあります。
水を入れる際は、水位線か蒸気を逃がすための安全弁の下ぐらいまでを目処(めど)にして、水の入れすぎにはくれぐれも注意してください。

使用前には必ず「慣らし」を行う

マキネッタの多くは、アルミかステンレスといった金属製です。
そのため、はじめて使うときにはどうしてもコーヒーに金属臭が残ってしまいます。
購入後はじめて使用する前には、かならず「慣らし」として、最初の1杯は飲まずに捨てることをおすすめします。

火加減は弱く空焚きには注意

マキネッタでおいしいコーヒーを淹れるコツは、前述のように火加減を弱火で行うことです。
バーナーを使う場合などは、本体の底から炎がはみ出さない程度の火加減としましょう。
それ以上の強火で炎が底からはみ出してしまうと、サーバー内のコーヒーが再加熱され風味が悪くなったり、プラスチックの取手が溶けてしまうこともあります。
また、空焚き状態は非常に危険ですので、コーヒーの抽出が終わったら、すぐに火から下ろすようにしてください。

洗浄は水のみ

マキネッタは使うたびに本体にコーヒーの油分が染み込み、どんどん深い味わいのコーヒーが淹れられるようになってきます。
そのため、洗浄には洗剤を使わず、水のみで行いましょう。
また、洗浄時にはサーバー下部にはめ込んである金属フィルターとゴムパッキンなど、外せるものはすべて外して洗浄します。

マキネッタの一流ブランド「モカエキスプレス」

出典:BIALETTI公式オンラインショップ

イタリアの老舗コーヒー器具メーカー「ビアレッティ」は、「ヒゲのおじさん」がトレードマークの有名な一流ブランドです。
コーヒー好きなら、一度は見たことがあるかもしれませんね。
そのビアレッティ製のマキネッタが、「モカエキスプレス」です。
伝統的なデザインと人間工学に基づいたハンドル形状など、味だけでなく使い勝手にまでこだわって進化を続けるモカエキスプレスは、今も世界中のコーヒーファンに愛され続けています。

ビアレッティ社3つのモカエキスプレス

ビアレッティ社のモカエキスプレスは、たくさんの種類がありますが、ここでは次の3種類をご紹介します。

直火式モカエキスプレス

出典:BIALETTI公式オンラインショップ

ビアレッティ製モカエキスプレスの中でも、もっとも有名なシリーズ。軽量なアルミ製で、1933年から変わらぬ伝統的なデザインが人気の秘密です。

モカインダクション

出典:BIALETTI公式オンラインショップ

サーバー部が赤と黒でカラーリングされた2色展開のサーバーと、曲線で作られたボイラーのデザインが特徴的なシリーズ。IH対応可能なため、家庭使いにもピッタリです。

ブリッカ

出典:BIALETTI公式オンラインショップ

特殊バルブを装備して、口当たりがなめらかな「クレマ」を生み出します。よりエスプレッソらしいコーヒーが楽しみたい方におすすめです。

キャンプの朝におすすめな直火式モカエキスプレス

出典:Amazon

デザインも機能性も、さまざまな種類が用意されたビアレッティ社のモカエキスプレスですが、キャンプのお供に持っていくのにおすすめのシリーズは、ズバリ直火式モカエキスプレスです。
アルミ製で軽量。さらに丈夫なシンプル構造は、少々手荒に扱っても問題ありませんし、携行性にもすぐれています。
サイズも1カップ用から4カップ用まで1カップごとに用意されていますので、ソロキャンプでもファミリーキャンプでも、人数やスタイルによって愛用の1台を選ぶこともできますので、長い相棒になってくれるはずです。

まとめ

アウトドアでもおいしいエスプレッソコーヒーが楽しめる、マキネッタをご紹介しました。
シンプルな構造で、使い方も簡単なマキネッタは、キャンプの朝に新しいよろこびを与えてくれることは間違いありません。
あなた好みのマキネッタを選んで、ぜひとも新しい相棒に迎えてみてはいかがでしょう。

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この記事を書いた人

多数のジャンル案件を手掛けるWebライター。

趣味のソロキャンプを活かしたアウトドア案件は特に得意とし、取材を兼ねた愛車のジムニーJA-11改でキャンプ場ワーケーションに出かけることも多い。

元飲食店主の経歴もあるためキャンプ飯にはこだわりたいタイプ。

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