アウトドア業界では、一部のキャンプ道具が人気を集めることによって、手に入りづらくなったり、価格が高騰したりということはよくあります。
その中で、最近もっとも定価では手に入りにくいキャンプ道具の筆頭といえば、ゴールゼロのLEDランタンではないでしょうか。
そこで今回は、ゴールゼロがなぜこんなにも人気なのかについて、その理由を解説します。
合わせて、ゴールゼロをさらに楽しく便利に使えるランタンシェードをご紹介しますので、ぜひご参考としてください。
キャンパーの人気を集めるゴールゼロ
出典:株式会社アスク公式サイト
キャンプ用のコンパクトランタンとして、今空前のブームを巻き起こしているゴールゼロですが、そもそもどのような製品なのでしょう。
ゴールゼロとは?
出典:株式会社アスク公式サイト
「ゴールゼロ(goal zero)」とは、ゴールゼロ社(米)が販売している、コンパクトLEDランタンです。
発売元のゴールゼロ社は、ポータブル電源やモバイルバッテリー内蔵のランタンなどを中心に販売しているブランドで携帯用太陽発電メーカーのリーダーとして、環境にやさしい製品を数多く展開しています。
日本での正規代理店は株式会社アスク社が担当していて、現在は次の2種類がラインナップされています。
- Lighthouse Micro(ライトハウス・マイクロ):2つの点灯モードで輝度調節ができる
- Lighthouse Micro Flash(ライトハウス・マイクロ・フラッシュ):フラッシュライトを含めた3つの点灯モードの切り替えと輝度調節ができる
両者の違いは、フラッシュモードが搭載されているかどうかにあり、見た目やサイズはほぼ同じです。
入手困難を極めるゴールゼロ
出典:株式会社アスク公式サイト
ゴールゼロの希望小売価格は、本記事執筆時の2022年2月23日現在、それぞれマイクロが3,850円、マイクロフラッシュが4,840円となっています。
これは、2022年4月27日に値上げがされたあとの価格となっているのですが、ゴールゼロは値上げ後も正規価格での購入が難しくなっているようです。
本サイトでも、以前ゴールゼロが正規代理店で購入できるのかを調査した記事を公開しましたが、聞き取りをしたほぼすべての店舗で入荷待ちの状態となっていました。
そして、どの店舗でも月に1回は入荷するものの、本数はメーカー任せでせいぜい数本の入荷という話でした。
しかも、ほとんどの店舗が予約は受け付けていないため、店頭に訪れた場合に偶然見かけることができればラッキーという状況です。
今、ゴールゼロをどうしてもすぐに手に入れたければ、プレ値を覚悟で各通販サイトなどで購入せざるを得ないというのが現状でしょう。
ゴールゼロが人気な3つの理由
出典:株式会社アスク公式サイト
そんな「手に入りにくく」「定価より高額で取引されている」現状ですが、それを引き起こしているのは、とにもかくにもゴールゼロが今のキャンプシーンに非常に合致した、人気となる理由があるからです。
ここでは、中でも大きな次の3つの理由についてご紹介します。
- コンパクトで扱いやすい
- サブランタンとして持っていたくなる
- カスタムパーツが豊富に揃っている
コンパクトで扱いやすい
現在の日本では、さまざまなスタイルで多くの人がキャンプを楽しんでいます。
中でも、ブッシュクラフトスタイルに代表される「できる限り最小限の荷物で楽しむ」ウルトラライトキャンプは、人気のあるキャンプスタイルの1つです。
車で行くキャンプであれば、便利なテントをどれだけ持っていっても問題ではありませんが、徒歩やツーリングキャンプでは持っていける荷物に限りがあるため、できる限りコンパクトで機能性の高いキャンプ道具が選ばれます。
ゴールゼロは、両製品とも、本体サイズ約93mm×38mm、重量68gというコンパクトボディながら、最大150ルーメンの光量を誇るLEDランタンです。
本体内部に9.62whリチウムイオン電池とUSBコネクタを装備しており、直差しで充電ができる上、明るさを調整することで最大170時間もの点灯が可能となっています。
「コンパクトで扱いやすいけれど、高機能のすぐれたランタンである」これが、ゴールゼロがこれほどまでに人気を集める大きな理由です。
サブランタンとして持っていたくなる
ゴールゼロの人気は、ウルトラライト派キャンパーだけでなく、その他のキャンパーにも波及しています。
ある程度の人数でキャンプを楽しもうと思った場合、確かにゴールゼロをメインランタンとするのは物足りないかもしれません。
しかし、キャンプでは夜間に洗面所や洗い場に行く場合、1人1つずつの灯りを持っておきたいものです。
その点でも、胸ポケットに入るサイズのゴールゼロはもってこいのサブランタンとなってくれます。
点灯モードを切り替えることで、例えば夜間の食器洗い時など、道中は懐中電灯として使い、洗い場では据え置きのランタンとして光源が確保できるのです。
また、熱源を使用しないLEDランタンであるゴールゼロは、テント内の灯りとしても最適なランタンとなります。
グループやソログルなどのキャンプでも、1人1個をサブランタンとして持っていたくなるのも、ゴールゼロの大きな魅力の1つでしょう。
また、ゴールゼロにはいくつかのカラーバリエーションも存在し、コンパクトサイズゆえにコレクションアイテムとして持っておきたいと思うキャンパーが多いのも、人気が集まる理由かもしれませんね。
カスタムパーツが豊富に揃っている
荷物をできる限り減らしたいというキャンパーがいるのと同時に、最近は荷物が増えてもかまわないから、できる限り便利かつおしゃれにキャンプを楽しみたい。
最近はそんなキャンパーもたくさんいます。
ゴールゼロは、製品として人気があるがゆえに、いろんなガレージブランドなどから便利でおしゃれなカスタムパーツが発売されています。
自分好みにゴールゼロを、そしてキャンプサイトをアレンジして楽しめるという点も、そんなおしゃれキャンパーたちに愛される理由でしょう。
【2023年最新】ゴールゼロにおすすめランタンシェードBEST3
前章では、ゴールゼロが人気の理由の1つに「カスタムパーツが豊富に揃っている」ということをお伝えしましたが、中でも注目されているのが、ゴールゼロ(及び類似コンパクトLEDランタン)専用のランタンシェードです。
もちろん、すべての製品が正規品というわけではありませんが、国内外のいろいろなガレージブランドなどから、個性的でおしゃれな製品がたくさん発売されています。
そこでここでは、ゴールゼロユーザーである筆者が選んだ、「ゴールゼロにおすすめランタンシェード」のベスト3をご紹介します。
すべてのキャンパーにこのランキングが通用するわけではないと思いますが、どの製品もゴールゼロをさらに楽しく便利にしてくれるこだわりの道具ですので、どうぞ参考としてください。
第3位:Ballistics×HALF TRACK PRODUCTS(バリスティクス×ハーフトラックプロダクツ)/ミニランプシェード
出典:Amazon
3位は、ゴールゼロの弱点の1つでもある、ランタン点灯時の光量の収縮性がないという点を補う「Ballistics×HALF TRACK PRODUCTS」製のランタンシェードです。
裏側にシルバーの反射板加工が施されているため、吊り下げた時などでもレフ効果で手元を明るく照らしてくれます。
カラーバリエーションも豊富で、折りたたみもできる布製素材ですので、ゴールゼロとともにポケットにねじ込んでおけるのも、このシェードの魅力ですね。
第2位:CGK/クルっとシェード
出典:CGK公式サイト
2位は、極薄ステンレス加工の技術を用い、さまざまな有名キャンプギアのカスタムパーツを販売している、北九州のガレージブランド「CGK」が作ったゴールゼロ専用ランタンシェードを選びました。
裏表ともにステンレス製のため、レフ効果はいうまでもありません。
出典:CGK公式サイト
その名の通り、2つ折りされた本体をクルッと回転させるだけでシェードになる本製品は、キャンプ道具入れの端にでもはさみ込んでおける、わずか17gのペラペラなステンレス製のため、サッと取り出してサッとゴールゼロの印象をスタイリッシュに変えてくれます。
第1位:8A GARAGE(ヤエイガレージ)/ランタンシェード
出典:8A GARAGE PRODUCT公式ショップ
北海道にあるキャンプ系ガレージブランド「8A GARAGE」では、一風変わったゴールゼロ用のランタンシェードを発売しています。
前2点のシェードとは、形状もコンセプトも大きく異なる製品ですが、その美しいたたずまいを表して、今回はベスト1に選びました。
ここでは、実際に「8A GARAGE」のランタンシェードを開封して使用したレビューを交えながら、この製品を1位とした理由をご紹介します。
なお、「8A GARAGE」のゴールゼロ用ランタンシェードは、形状の違う次の3種類が発売されています。
- 焔(ほむら)
- 山刀(やまかたな)
- 樹(たつき)
今回はそのうち、焚き火の炎を思わせるもっとも印象的な形をした「焔(ほむら)」を選びました。
出典:8A GARAGE PRODUCT公式ショップ
焔(ほむら)の材質は、ニス仕上げのMDF(中質繊維板)製で、組立時の最大サイズが直径(約)14cm、高さ14cm、重量113gとなっています。
到着時はこのようなパーツに分かれていますので、これを組み立てるところから始めなければなりません。
内容物はこの通り。
組み立て説明書と注意書き、パーツがそれぞれ3つの円形パーツと8枚の羽のようなパーツに分かれていました。
とりあえずは説明書に沿って組み立ててみましょう。
説明書には、その都度パーツの組立時に透明な接着剤で各部を止めるように書かれていましたが、いきなり接着剤を使ってしまうと後でバラせなくなるため、今回はそのままハメ込むだけで作ってみます。
作り方自体は、上下の円形パーツに羽パーツをハメ込んでいくだけですので、難しいことは1つもありません。
しかし、途中までハメ込んだところで、羽パーツが2種類あることに気が付きました。
炎が揺らめいているところを表すために、あえて2種類のパーツを用意しているのでしょう。
その点からいっても、いきなり接着剤を使って組み立てなくて良かったのかもしれません。
2種類のパーツを交互にハメ込んでいき、ようやく完成しました。
途中の間違いさえなければ、完成まで数分程度ですので、お子さんでもかんたんに組み立てられるはずです。
できあがりです。
ゴールゼロは、上部の穴から差し込むだけ。
シェード自体に取り付けられたヒモでぶら下げても、当然ながらゴールゼロが抜け落ちるようなことはありません。
ゴールゼロを点灯してみると、このような感じになります。
部屋の電気を消してみたところ。
ゴールゼロ特有の天頂部のブルーライトが、さらに雰囲気を盛り上げてくれます。
もちろん、ゴールゼロの取り外しもかんたん。
必要な時だけ差し込んで使い、夜間の外出時には懐中電灯として利用するということも、実にかんたんに行えそうです。
出典:8A GARAGE PRODUCT公式ショップ
「8A GARAGE」製ランタンシェードの一番の魅力は、やはりその形状でしょう。
2位、3位の製品と比べても、決してコンパクトでポケットに入るシェードというわけではありません。
もちろん、たたんだ状態であればポケットにも入りますが、木製品のため何度も組み立てたりバラしたりを繰り返していると、つなぎ目がもろくなってしまうことも考えられます。
そのため、本来は一度組み立てたあとはメーカーが推奨する通り、つなぎ目を流し込み式接着剤などで固定しておくほうがよいでしょう。
そうしておけばかんたんにバラバラになることはなさそうですし、ポンとおくだけでムーディーなインテリアライトのようにゴールゼロを昇華させてくれます。
当然、その分コンパクト性はさらに失われることになりますが、ゴールゼロの利便性とキャンプのおしゃれさを両立したいキャンパーにとって、これは新しいゴールゼロの可能性を広げてくれるすぐれものランタンシェードなのではないでしょうか。
気分によって使い分けられるよう、思わず他の2種「山刀(やまかたな)」と「樹(たつき)」もポチってしまいたくなる、そんな魅力的なランタンシェードです。
まとめ~大人気のゴールゼロを手に入れたらシェードでカスタムして楽しもう
今、もっとも定価では手に入りにくいキャンプ道具といっても過言ではない、コンパクトLEDランタン「ゴールゼロ」は、なぜそんなに人気なのか?という点について、その秘密をご紹介しました。
ゴールゼロは、誰もが1つは持っていたくなるコンパクトさと機能性を持っていたながら、カスタマイズパーツ次第でどのようにも化けてくれるすぐれたLEDランタンです。
このような使い方ができるキャンプ道具は、それほど多くはありません。
今回紹介した「8A GARAGE」のランタンシェードをはじめとした、さまざまなカスタムパーツをうまく合わせ、あなただけのゴールゼロ空間を作り上げてみてはいかがでしょう。