シングルバーナーの事故に注意!分離型が人気?初心者にも使いやすいバーナーおすすめ10選ご紹介

ちょっとした湯沸かしなどに最適なシングルバーナーは、今やキャンプでは欠かすことのできないアイテムです。
特にガスボンベを利用したシングルバーナーは、コンパクトで持ち運びもしやすく、ソロキャンプなどでも大活躍してくれます。

しかし、火気を扱うシングルバーナーは危険と隣り合わせにあり、使い方によっては重大な事故を引き起こす可能性をはらんでいます。
事故の可能性を最小限にとどめるには、同じシングルバーナーでも「分離型」と言われるバーナーがおすすめです。

そこでこの記事では、シングルバーナーの事故の原因を解説し、合わせて分離型バーナーのメリット・デメリット、さらには初心者にも使いやすい分離型バーナーのおすすめ10選をご紹介します。

安全に楽しい時間を求めるキャンパーさんは、どうぞご参考としてください。

目次

シングルバーナーは事故に注意しよう

シングルバーナーとは、火口を1つだけ持ったシンプルなキャンプ用バーナーです。
ガスボンベやオイルタンクとつなぎ合わせることで利用できるシンプルなつくりをしていますが、その構造上どうしても事故の危険性をはらんでいます。
事故の原因として考えられる要因は、主に次の2つです。

  • 転倒による事故
  • 輻射熱による事故

それぞれについて、さらに詳しく解説します。

転倒による事故

シングルバーナーの多くは、キャンプでの持ち運びに適した折りたたみ式を採用しており、その分、安定性に若干の不安が残るものです。
そのため、シングルバーナーを使用する際には、安定した場所で使わないと、転倒して重大な事故を巻き起こす可能性があります。

転倒した場合は、鍋などの中身がこぼれてヤケドの危険がありますし、バーナーの火が広がって火災を引き起こす可能性すらあるのです。
最悪の場合は、ガスボンベが爆発することも考えられます。

構造上コンパクトで軽いため、場所を選ばず手軽に使える反面、安定性に欠けるという弱点も持っていますので、使用の際には使う場所や下に敷くものにも注意しましょう。
転倒防止のためにバーナーの下に転倒防止具を置くなど、事故を防止するための対策も必要となります。

輻射熱による事故

輻射熱とは、燃焼したガスから発生した熱エネルギーが周囲に放射される現象を指します。
ガスが燃焼することで、高温の炎が発生し、その炎から放射される熱が周囲の物体に伝わるのです。

それだけでなく、シングルバーナーで鍋を温める際には、鍋の底面から熱が伝わり、食材を加熱するだけでなく、周囲、特に鍋の下部へ熱を放射します。

これは、熱源と鍋との距離が近いシングルバーナーの場合は深刻な構造上の欠点で、テーブルを焦がしたり、バーナー自体を高熱にさらし、最悪の場合ガスボンベが高温にさらされ続けることで、ガスボンベが爆発する危険性すらありうるのです。

輻射熱による火傷や熱傷は、特に小さな子供やペットがいる場合は、十分に注意が必要でしょう。

事故の危険性を最小限にする分離型シングルバーナー

前章で紹介したように、シングルバーナーを使う際には転倒や輻射熱による事故の危険があります。
ただし、こうした危険はガスボンベに直接バーナー部を取り付ける「一体型」と呼ばれるシングルバーナーに多い現象です。

これに対して、「分離型」と呼ばれるシングルバーナーは、構造的にこのような事故の危険性を最小限に抑えることができます。

分離型シングルバーナーは、バーナー部とガスボンベをホースなどでつなぎ、それぞれを別々に設置できる構造です。
その構造により、シングルバーナー特有の事故の可能性を最小限に抑えることができます。

分離型シングルバーナーのメリット

事故の可能性を最小限に抑えることができるのは、分離型シングルバーナーの最大のメリットです。
ここでは、そんなシングルバーナーの構造上の特徴からくる、いくつかのメリットについて解説します。

安定感がある

一体型シングルバーナーの多くは、ガスボンベの上に直接バーナー部を設置するため、どうしてもガスボンベの厚み分重心が高くなってしまいます。
これに対して分離型のシングルバーナーは、火力部分とガスボンベ部分が別々になっているため、重心が低く安定感があります。
料理を作る際に鍋やフライパンが揺れることなく、安心して使うことができるでしょう。

輻射熱の心配がない

分離型シングルバーナーは、バーナー部とガスボンベの距離が取られているため、鍋やフライパンの底面に発生する輻射熱が気になりません。
これによりガスボンベが高熱で爆発する可能性は極めて低くなりますので、安心して大きな鍋や鉄板を利用することもできるでしょう。

火力が強いものが多い

ガスボンベへの輻射熱の可能性をほとんど考慮する必要がない分離型シングルバーナーは、火力が強いものが多く発売されています。
そのため、短時間で熱を加えることができるので、調理時間が短縮され、時間を有効活用することができるでしょう。

料理の幅が広がる

重心の低さにより転倒の可能性が低く、輻射熱も気にする必要がない分離型シングルバーナーは、一体型シングルバーナーでは使えないようなダッチオーブンのような蓄熱性の高い大型鍋や、厚手の鉄板なども安心して利用することできます。
そのため、料理の幅が広がり、さまざまな調理に対応することができるでしょう。

分離型シングルバーナーのデメリット

メリットが多い分離型シングルバーナーですが、もちろん少なからずデメリットはあります。
ここで紹介したデメリットを許容できるのであれば、分離型シングルバーナーはあなたのキャンプライフに大きな楽しさを与えてくれるでしょう。

コンパクトな収納性に欠ける

バーナーとボンベが別々に作られ、それをつなぐホースなど部品点数も多い分離型シングルバーナーは、一体型バーナーと比較するとどうしてもコンパクトな収納性に欠けています。
特に、ボンベのサイズが大きいものを使用する場合には、バックパックキャンプなどの場合には運搬に困るかもしれません。

高火力ゆえあまり燃費はよくない

分離型シングルバーナーは、火力が強く高温で調理ができますが、その分燃料を多く消費するため、燃費はあまりよくありません。
最近では省エネ機能を搭載した分離型シングルバーナーも販売されていますが、まだまだ多くの製品では、燃費を気にした利用が前提となってしまうでしょう。

輻射熱がないわけではない

輻射熱が直接ガスボンベに影響する可能性が低いとはいっても、輻射熱自体がなくなるわけではありません。
テーブル上などで使用する場合には、木製の天板をもったテーブルだと、バーナー部が低い位置にある分、余計にテーブルへの輻射熱は強く影響します。
遮熱用のシートを敷くなど、テーブルの焦げ防止対策は忘れないようにしましょう。

分離型シングルバーナーのおすすめ10選

火気を扱うバーナーは、キャンプ道具の中でも特に安全性を重視したいアイテムの1つです。
そのため、バーナーを選ぶ際には価格の安さだけに注目せず、信頼できるブランドの製品を選ぶことをおすすめします。
そこで、ここでは、国内外の信頼できるメーカーが発売している、分離型シングルバーナーのおすすめを10選ご紹介します。

SOTO(ソト)|マイクロレギュレーターストーブ FUSION Trek

出典:Amazon

「SOTO」は、燃焼器具メーカー「新富士バーナー」のアウトドア製品に与えられたブランド名です。
マイクロレギュレーターストーブ「FUSION Trek」は、OD缶専用に開発された分離型ガスバーナーです。
風よけにもなるすり鉢型のバーナー部をもち、マイクロレギュレーター(スプリングの反発力を利用した小型のガス減圧機構)を搭載した安定感のある形状は、大型のゴトクと相まって安定した調理を実現してくれます。
火力も高く、これ1つあれば料理の幅が広がることは間違いありません。

  • 燃料:OD缶
  • 点火装置:なし
  • 使用サイズ(cm):幅43×奥行14×高さ10
  • 収納サイズ(cm):幅11×奥行6×高さ10
  • 本体重量(g):182

SOTO(ソト)|レギュレーターストーブ FUSION

出典:Amazon

CB缶専用に開発され、点灯装置もついたオールインワンの分離型シングルバーナーです。
SOTO独自のレギュレーターを搭載し、広いゴトクと長めのホースを備え、大型の鍋などの利用も想定された安定感をもっています。
収納性には若干の難はありますが、FUSION専用のオプションが各ガレージメーカーから販売されてるのも魅力の1つです。

  • 燃料:CB缶
  • 点火装置:あり
  • 使用サイズ(cm):幅35×奥行12×高さ9
  • 収納サイズ(cm):幅15×奥行7.5×高さ9
  • 本体重量(g):250

SOTO(ソト)|ストームブレイカー

出典:Amazon

ノズルの交換が不要で、OD缶とガソリン燃料の両方に対応したシングルバーナーです。
さらにガソリンは、専用のホワイトガソリンだけでなく、自動車用のガソリンも使用できますので、旅先でも入手がしやすく、ランニングコストの削減にも一役買ってくれます。
ガソリン用タンクは別売りです。

  • 燃料:OD缶、ガソリン
  • 点火装置:なし
  • 使用サイズ(cm):幅15×奥行13×高さ9
  • 収納サイズ(cm):幅6.5×奥行6.5×高さ9
  • 本体重量(g):448(本体、ガスバルブ、ポンプ部込み)

 

UNIFLAME(ユニフレーム)|テーブルトップバーナー

出典:Amazon

「ユニークな炎(フレーム)」という名が社名のもととなった、燃焼器具を中心に日本の風土・文化を背景にしたアイテムを多数販売するユニフレーム。
本テーブルトップバーナーは、耐荷重15kgもある安定感のある形状をしており、ダッチオーブンやスキレットも安心して利用することができます。
直径20cmの汁受けは、吹きこぼれと同時に輻射熱もさえぎってくれますので、卓上でも安心して利用できます。

  • 燃料:CB缶
  • 点火装置:あり
  • 使用サイズ(cm):幅20×奥行20×高さ9(ホース長35)
  • 収納サイズ(cm):幅20×奥行20×高さ9
  • 本体重量(g):880

UNIFLAME(ユニフレーム)|セパレートバーナー

出典:Amazon

直径5mmの4本ゴトクを採用し、シェラカップから大鍋まで対応可能なシングルバーナーです。
ガス取付部にワイヤーを用いることで、軽量化を測っているので、収納性にもすぐれたコンパクトパッキングを実現しています。

  • 燃料:CB缶
  • 点火装置:あり
  • 使用サイズ(cm):ホース長35
  • 収納サイズ(cm):幅12.5×奥行13×高さ7.5
  • 本体重量(g):450

EPI(イーピーアイ)|APSA-3ストーブ

出典:Amazon

230パワーガス使用時には最大火力4,000kcalを誇る、山岳用などの携帯用ガス器具を開発・販売する英国生まれ日本育ちの「EPIガス」らしい高火力シングルバーナーです。
使用ガスはOD缶で、手元に点火スイッチがあるため、初心者でも安心して操作できるのはうれしいポイントです。
最大火力4,000kcal、専用のハードケースが付属しています。

  • 燃料:OD缶
  • 点火装置:あり
  • 使用サイズ(cm):幅25×奥行16×高さ9
  • ケースサイズ(cm):幅9.6×奥行10.4×高さ18
  • 本体重量(g):425

snow peak(スノーピーク)|ヤエンストーブ・ナギ

出典:Amazon

特徴的な風防ユニットとボトムシートが装備されており、風よけと安定感、輻射熱予防をいっぺんに実現した一風変わったシングルバーナーです。
大きな風防は脚を兼ね備えていますので、不整地での利用でも安定感を確保してくれます。
3本ゴトクは高さを2段階に調節が可能で、鍋やフライパンなどの大きさや形状によって高さを選択することができます。

  • 燃料:OD缶
  • 点火装置:放電装置イグナイタ別添
  • 使用サイズ(cm):幅21.3×奥行21.3×高さ10
  • 収納サイズ(cm):幅12.9×奥行5.1×高さ6.2(バーナー部のみ)
  • 本体重量(g):408

PRIMUS(プリムス)|エクスプレス・スパイダーストーブⅡ

出典:Amazon

余計な機能を一切取り払い、シンプルな「バーナー」という機能に特化した分、軽量コンパクトを実現した製品です。
火力を安定させるためのプレヒートパイプ(画像の金色部分)を搭載しているため、寒冷地や厳冬期でも安心して利用することができます。
同社製クッカー内にガス缶とともに収納が可能です。

  • 燃料:OD缶
  • 点火装置:なし
  • 使用サイズ(cm):ゴトク経15.6
  • 収納サイズ(cm):幅8.7×奥行4×高さ8.3
  • 本体重量(g):195

MSR(エムエスアール)|ドラゴンフライ(325ml燃料ボトルセット)

出典:Amazon

ガソリン燃料バーナーとして有名なアメリカ産MSRのドラゴンフライは、ホワイトガソリンだけでなく、灯油や軽油までマルチオイル対応の燃料用バーナーです。
本製品は、325mlの専用ボトルがセットになった製品で、これ1つで憧れのガソリンバーナーがオールインワンで手に入ります。
メンテナンスキットも付属していますので、使用が難しいガソリンバーナーを楽しみたいキャンパーさんにおすすめの製品です。

  • 燃料:ホワイトガソリン、無鉛ガソリン、灯油、軽油(ディーゼル)、ジェット燃料
  • 点火装置:なし
  • 使用サイズ(cm):経19×高さ10(ゴトク部のみ)
  • 収納サイズ(cm):幅18×奥行12×高さ9
  • 本体重量(g):534(本体のみ)

SOTO(ソト)|Gストーブ

出典:Amazon

厳密にいえば一体型に分類される形状とはなりますが、独特の形状と遮熱板が搭載されているため、ガス缶への輻射熱の影響が抑えられ分離型と同様のメリットを持っています。
本体の2枚のガードが風防の役割を果たし、ガス缶を外せば部品がすべてその中に収まるスタイリッシュな収納性も魅力です。
補助ゴトクもついているので、大型のクッカーも安心して利用することができます。

  • 燃料:OD缶
  • 点火装置:あり
  • 使用サイズ(cm):幅15.3×奥行19.5×高さ7.7
  • 収納サイズ(cm):幅14.2×奥行7.8×高さ2.5
  • 本体重量(g):380

まとめ~シングルバーナーの事故を避けるには分離型がおすすめ

一体型シングルバーナーにみられる、「転倒」「輻射熱」という2つの事故の可能性について解説しました。
あわせて、2つの事故の可能性を最小限に抑えることのできる、分離型シングルバーナーのメリット・デメリットをご紹介し、初心者にもおすすめな分離型バーナー10選をご紹介しました。

取り扱いを一歩間違えると、重大な事故の可能性もあるバーナーは、価格の安さだけに目をうばわれることなく、信頼性のあるメーカーの製品を選ぶことも重要です。

本記事で紹介した10個のシングルバーナーは、どれも信頼と安心のブランド品ですので、少々価格は高くともなにより大切な安心が手に入ります。

ぜひとも本記事を参考としつつ、安心・安全で楽しいキャンプに出かけてくださいね。

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この記事を書いた人

多数のジャンル案件を手掛けるWebライター。

趣味のソロキャンプを活かしたアウトドア案件は特に得意とし、取材を兼ねた愛車のジムニーJA-11改でキャンプ場ワーケーションに出かけることも多い。

元飲食店主の経歴もあるためキャンプ飯にはこだわりたいタイプ。

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