キャンプを快適かつスマートに楽しむには、キャンプサイトの整理整頓が鍵を握っています。
特に、調理や焚き火用アイテムなど、散らかりがちな小物類をスッキリと整理することができれば、使い勝手がよく見た目もおしゃれなキャンプサイトをつくることができるでしょう。
そんなときに便利なキャンプギアが、ハンギングラックです。
そこで今回は、【アウトリア製ハンギングラック】を例に取り、実際にキャンプ場で使ってみたレビューをお送りするとともに、ハンギングラックを選ぶポイントについて解説します。
スマートにキャンプを楽しみたい方は、ぜひご注目ください。
キャンプリビングをおしゃれに演出するハンギングラック
ハンギングラック(ハンガーラック)とは、もともとはその名のとおり自宅で洋服などを吊るして保管しておくラックのことです。
それが転じて、キャンプでハンギングラックといった場合は、キャンプ小物を吊るして整理できるラックのことを指しています。
ポールを2本クロスさせA型フレームを2つつくり、それを脚として吊り下げ用のポールで結んだ形状の製品がほとんどです。
特に、キッチン&焚き火回りのアイテムをハンギングラックに吊るしておくことで、散らかりがちな小物類が整理でき、使い勝手がよくシステマチックな環境ができあがります。
また、濡れたレインウェアを干すのに使ったり、大型のものであれば撤収時にシュラフを干すのに使ったりもできますので、1つ持っておくと便利なキャンプギアです。
ハンギングラックの選び方
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ハンギングラックを選ぶ際は、特に素材とサイズに注目することをおすすめします。
それに加えて、組立てやすさも大きなポイントです。
素材
キャンプ用ハンギングラックに使用される素材は、おもに次の3つです。
- アルミ
- 鉄(スチールなど)
- 木
ここでは、それぞれの素材のそれぞれメリット・デメリットを紹介します。
アルミ
アルミ製ハンギングラック最大のメリットは、なにより軽量で、かつ耐久性や防サビ性にもすぐれていることです。そのため、持ち運びや設営が楽で、気軽に取り回すことができます。
あまりの高熱にさらされ続けるのは避けたほうが無難ですが、多少の熱であれば問題はありませんので、焚き火の近くでも使用することが可能です。
その反面、若干安定感に劣るのがデメリットといってよいでしょう。
鉄(スチールなど)
鉄製のハンギングラックは、強度が強く安定感があります。さらに、熱にも強いため焚き火のそばでガンガン使うことができるのも魅力です。
また、無骨なデザインの製品も多く、質感もともなってワイルドなキャンプスタイルを楽しみたいキャンパーにはあっています。
ただし、重く持ち運びがしづらいのは最大の難点で、あわせてサビやすいため濡れたまま放置しておくことは絶対に避けなければなりません。
木
木製のハンギングラックは、自然のなかで楽しむキャンプには非常になじむ質感で、やさしい手触りとともにおしゃれな印象があります。
デザインのバリエーションが豊富なのも、木製ハンギングラックの特徴です。
反面、水や熱には弱く焚き火のそばでは使用できません。また、金属と比べると強度も劣りますので、取り扱いには若干の注意が必要でしょう。
使いやすいのはアルミ製ハンギングラック
アルミ、鉄、木とそれぞれの素材にはそれぞれのメリット・デメリットがあり、どれを選ぶかはご自身のキャンプスタイルにあわせて選ぶのが最適です。
しかし、現時点でまだ自分のキャンプスタイルが定まっていない初心者に、あえてどれか1つをおすすめするとしたら、アルミ製のハンギングラックをおすすめします。
アルミ製ハンギングラックは、なによりも軽く、さらにコンパクトに収納できるモノがほとんどです。
また、キッチンでも焚き火脇でも使える汎用性の高さも魅力的ですので、今後別のハンギングラックを手に入れた場合でも、予備のラックとして道具入れの片隅に入れておくこともできる点は大きなポイントでしょう。
サイズ
ハンギングラックを選ぶもう1つのポイントは、そのサイズ、特に高さです。
椅子に座って使う
多くのキャンパーが選んでいる、椅子に座って楽しむスタイルのキャンプでは、高さ55~75cmぐらいのハンギングラックを選ぶとよいでしょう。
焚き火台の脇にセットして薪バサミやグローブを吊り下げておいたり、調理時にシェラカップやトングなどを吊り下げておいたりすることで、機能的に作業できるようになります。
スタンディングキッチンで使う
グループやファミリーで楽しむキャンプでは、調理などは立って行うほうが楽な場合も多いでしょう。
キッチンテーブルなどの脇に置いて使用するには、100cm前後のハンギングラックを選ぶことをおすすめします。
ただし、このサイズのハンギングラックは、焚き火台とともに使うのは少々使いづらいかもしれません。
幅は広ければいいというものではない
ハンギングラックの幅は、広ければ広いほどたくさんモノがかけられます。
とはいえ、強度の点を考えも広ければいいというわけではありません。あまりに幅の大きなハンギングラックは、設置の際にじゃまになったりもしてしまいます。
もちろん、シュラフなどかける物干し竿のように使いたいのであれば、ある程度の幅がある製品のほうがおすすめですが、実際あまり広いハンギングラックを利用するよりは、洗濯ロープなどを使ったほうが現実的な場合もあるでしょう。
一般的なハンギングラックを考えた場合、100cm前後の幅がもっとも使いやすいサイズとなります。
組み立てやすさ
ハンギングラックを選ぶ場合、組み立てやすさも考えなければなりません。
鉄製と木製のハンガーラックは、それぞれのパーツの重量があり、しっかりとした組み上がりになる代わりに、組み立てには多少の手間がかかることがほとんどです。
それに対してアルミ製のハンギングラックは、パーツの継ぎ目がショックコードでつながっていることが多く、簡単に組み立てることができます。
アウトリア製ハンギングラックは使い勝手が抜群
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では、おすすめのアルミ製ハンギングラック、【アウトリア製ハンギングラック】の使い勝手を実際のキャンプ場で試してみましょう。
アウトリア製ハンギングラック概要
まずは、【アウトリア製ハンギングラック】の製品概要をご紹介しておきます。
- 使用サイズ(幅×奥行き×高さ):95.5×57×106cm
- 収納サイズ:6.5×10×45cm
- 重量:780g
- 耐荷重:15kg
- 素材:アルミニウム合金(本体)、プラスチック(フック)
- カラー:ブラック(光沢仕上げ)
- 付属品:本体、収納袋、スライド式プラスチックフック×6個
アウトリア製ハンギングラック外観
こちらが、【アウトリア製ハンギングラック】の内容物です。
折りたたまれたアルミパイプ製の本体、しっかりとした質感の収納袋、そしてプラスチック製のフックが6個付属しています。
総重量も780gと軽量なので、サイズ的にも軽く片手で持ち運ぶことができます。
キッチンサイドで使ってみる
キッチンで使いそうな小物類を吊り下げて、一般的なミドルサイズのチェアの脇に設置してみた状態がこちらです。
たった状態で使うには少し低い気もしますが、座った状態で使用するのであれば、椅子のサイズが少々変わったとしても、高すぎず低すぎず、ちょうどいい感じで使えそうですね。
焚き火サイドで使ってみる
焚き火サイドで使用した状態がこちらです。
焚き火は基本的に椅子に座った状態で楽しむでしょうから、サイズ感も全く問題ありませんね。
熱に対する問題も、鍋などをぶら下げて直接焚き火の上にかざすような使い方をしない限り、そばで使う分には特に問題は感じませんでした。
ただし、本体はアルミ製なので問題はないものの、中のショックコードは熱で溶けてしまう可能性があるため、あまりボンボン薪を燃やした焚き火に近づけすぎるのは避けておいたほうが無難そうですね。
アウトリア製ハンギングラックのよい点
【アウトリア製ハンギングラック】の本体は、マジックテープ製のベルトでまとめられています。
ベルトを外すと、各パーツがすべてかなりしっかりしたショックコードでつながっていますので、軽くゆすりながらバラしていくと、自然とパーツの継ぎ目が組み合わさっていきます。
A型フレームと横のポールが合わさる部分だけは少し組み合わせ方が複雑ですが、先に脚のほうを横ポールに差し込み、その上にカバーする形で小さなパーツをかぶせればOKです。
もちろん、これらもすべてショックコードでつながっていますので、特に悩む必要はありません。
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本体が組み上がったら、6個のフックを取り付ければ完成です。
このときは初見だったため、完成まで2~3分ほどかかりましたが、1度でも組み立てたことがある人であれば、実質1分ほどで完成できるのではないでしょうか。
この組み立ての簡単さは秀逸です。できるだけ設営に時間をかけず、それでいて便利なキャンプサイトをつくりたい人にはかなりおすすめのお役立ちギアですね。
フックに小物類をぶら下げてみました。以前ECサイトで購入したものの、あまり出番のなかった三角形の小物入れを持っていたのでサイドに吊り下げてみましたが、なかなかよい感じです。
こうしたオプションを利用した場合、焚き火の近くで使うことはできないでしょうが、キッチンスペースで使用する場合にはかなり便利なのでおすすめしますよ。
アウトリア製ハンギングラックの残念な点
実際に使用していて、【アウトリア製ハンギングラック】に取り立てた不満を抱えることはありませんでした。
しかし、【アウトリア製ハンギングラック】の場合、パーツのつなぎ目がショックコードのテンションでつなぎとめられているですので、強度や安定感には若干の不安が残ります。
残念な点とまではいえませんが、上の動画のように本体を揺すってみると、かなりグラグラするのが気になりました。
ただ、もともとハンギングラックはそれほど重いものを吊り下げるわけではありませんので、実際の使用時にはそれほど問題はありませんでした。
まとめ~アウトリア製ハンギングラックでキャンプに快適を!
キッチンや焚き火用の小物類を整理して、テントサイトをスマートに、かつ機能的に整えてくれるお役立ちグッズ、ハンギングラックの利便性と選び方のポイントをご紹介しました。
あわせて、なかでもおすすめのアルミ製ハンギングラック【アウトリア製ハンギングラック】のレビューをお届けしましたが、いかがだったでしょうか。
【アウトリア製ハンギングラック】は、キャンプをよりいっそう楽しくしてくれるギアの1つですので、今度のキャンプでは、ぜひお供に連れて行ってみてはいかがでしょう。
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