取り扱いがカンタンで燃料も手に入りやすいカセットコンロは、キャンプでの熱源として初心者から上級者まで根強い人気をほこっています。
中でも、発売以来多くのキャンパーから絶大な人気をほこっているのが、岩谷産業(ブランド名:Iwatani)の小型カセットコンロ「カセットフー タフまるJr」です。
タフまるJrは豊富なアクセサリーが揃っているのも人気の秘密で、その利便性と汎用性からキャンパーだけでなく、家で使う場合にも便利なカセットコンロです。
そこでこの記事では、タフまるJrのメリットやデメリット、兄貴分でもあるタフまるJrとの違い、さらにはおすすめのアクセサリーパーツも紹介しながら、タフまるJrの魅力を徹底的に検証します。
さらには、実際に家で使う際のレビューをご紹介しながら、合わせて、タフまるJrを購入する際は、ドン・キホーテなどのリアル店舗とECサイトのどちらがおすすめかについても調査いたしましたので、どうぞ最後までご覧ください。
タフまるJrはソロキャンプで料理を楽しむために生まれた
出典:岩谷産業公式サイト
タフまるJrは、産業ガス事業を展開する展開する老舗企業「岩谷産業」が、2020年8月に販売を開始した小型のカセットコンロです。
いわゆる「CB缶」と呼ばれる「カセットボンベ」を用いたカセットコンロは、燃料であるボンベの入手しやすさと取り扱いの手軽さで、家庭でもアウトドアでも多くの人に愛されています。
とはいえ、通常のカセットコンロは、風に弱くアウトドアで利用するにはあまり向いていません。 この弱点を補って岩谷産業が世に送り出した「アウトドア用カセットコンロ」が「カセットフー タフまる」であり、そのタフまるをダウンサイジングしてさらに手軽に使えるようにしたのが「タフまるJr」なのです。
その開発コンセプトは、ズバリ「小型で本格的なアウトドア料理が楽しめる」というものです。 2020年の発売当時、熱烈なキャンプブームの後押しを受け、「ソロキャンプ」や「女子キャンプ」といったスタイルが盛り上がっていました。また、「おうちキャンプ」といったさまざまなスタイルでキャンプを楽しむようになったことを受けて、タフまるJrは開発されたのです。
つまり、タフまるJrは最初からソロキャンプなどでの使用を前提につくられた、まさにキャンパーのために生まれたカセットコンロだといってよいでしょう。
兄貴分にあたる「風に強く加熱性能と堅牢性が高い」という特徴はそのまま受け継ぎ、ソロや女性でも扱いやすく持ち運びやすいサイズとして世に放たれたのが、タフまるJrなのです。 次章では、そんなタフまるJrの人気の秘密について解説します。
タフまるJr.は一般的なカセットコンロと比較してどのような点が優れているの?
キャンプ専用のコンパクトコンロと比べると、サイズや重量の点では不利なものの、組み立てや設置の必要がなく、取り出してすぐに使用できるという使い勝手の良さで、初心者を中心に人気なのがカセットコンロです。
その中でもリーディングカンパニーである岩谷産業が、2020年8月に発売した新商品が「カセットフー タフまるJr.」で、発売以来キャンパーの間で大人気を博しています。
そんなタフまるJr.が一般的なカセットコンロと比較して優れている点は以下の3点です。
②風に強い屋外仕様
③頑丈なため様々なシーンで使える
①コンパクトで収納性が高い
キャンプ用の専用バーナーと比べた時のカセットコンロ最大の弱点は、サイズが大きいという点です。
しかしタフまるJr.の場合は、カセットガスジュニア(ハーフサイズの小型ガスボンベ)に準拠したサイズで作られており、カセットコンロの中では小型となっているため、ソロや少人数のキャンプにも適したサイズとなっています。
それでいてコンビニなどでも手に入りやすいレギュラーサイズのカセットボンベ*が利用できますので、汎用性も問題ありません。
*カセットガスの利用はメーカー指定製品の使用が推奨されています。
②風に強い屋外仕様
家庭で利用するカセットコンロをキャンプやバーベキューに持ち出した時、一番困るのは「風に弱い」という点ではないでしょうか。
一般のカセットコンロは室内で使用することを前提で作られているため、風に対する防御策などは施されていません。
しかし、アウトドアで使用することを前提で考えられたタフまるJr.は、バーナー部の周りを2重の風防が取り巻く形状をしており、外部からの風の影響が軽減されます。
それでいて風防には空気取り入れ口が装備されており、燃焼に必要な空気を十分に取り込む構造もバッチリ。
さらに炎長が短く風の影響で炎が消えにくい「多孔式バーナー」を採用するなど、風への備えは万全です。
③頑丈なため、様々なシーンで使える
本体や五徳は厚手の鋼板、スタンド部も熱に強く頑強なアルミダイキャスト製で作られているなど、アウトドアでの手荒な使用に耐える頑丈なボディもタフまるJr.の魅力です。
耐荷重も10kgとなっているため、重量のあるダッチオーブン(直径20cm/8インチ以下まで)も利用できます。
専用のキャリングケースも相当しっかりした作りのため、使用時だけでなく運搬時も安心です。
タフまるJr.のデメリット
コンパクトなカセットコンロとは言っても、1.6kg(ケース込みだと2.5kg)という重量は、やはり徒歩やツーリングキャンパーには少々厳しいでしょう。
また、大型の鍋は利用できない、実売価格8千円前後と価格が高めなどのデメリットもあります。
しかし、それを補ってあまりある魅力がタフまるJr.にはあるように感じました。
タフまるとタフまるJr.の違いは?
タフまるJr.は「Jr.」という名前からお分かりなように、親にあたる「カセットフー タフまる」という商品が存在します。
タフまるとタフまるJr.。この違いはどのような点にあるのでしょうか。
どちらもアウトドアを意識して風に強く頑丈なカセットコンロとして開発はされていますが、先に発売されたタフまるは一般的なカセットコンロのサイズ(341mm×283mm×129mm)をしています。
対してタフまるJr.は本家タフまると比べて、全体を約60%縮小したサイズです。
しかし、よく見るとお分かりなように五徳部分が正方形なタフまると違い、タフまるJr.はやや長方形で中心から外側にズレてバーナーが設置されています。
これによってボンベ部分への輻射熱の干渉を少しでも無くし、できる限り大きい鍋を利用できるように工夫されているのです。
最大発熱量はタフまるが3.3kw(2,800kcal/h)、タフまるJr.が2.3kw(2,000kcal/h)でタフまるに分があります。
また、利用できるオプションのアクセサリーパーツもタフまるの方が豊富に揃っているなど、比較すれば若干タフまるJr.の方が劣っている感があるのは否めません。
とはいえサイズ・重量共にかなりのボリュームがあるタフまると比べれば、持ち運びもしやすく少人数でも使いやすいというのはタフまるJr.のメリットです。
ソロ~2、3人のキャンプであればタフまるJr.を、ファミリーやグルキャンであればタフまるを選ぶのがおすすめです。
タフまるJr.を実際に使用した様子を紹介!
それでは、実際のタフまるJr.を使用した様子とともに、使用感をご紹介します。
一般的なコンビニなどで売られているカセットガス(CB缶)が利用でき、セットもマグネット方式でガイド部を合わせて押し込むだけのワンタッチ装着。
着火も簡単に行なうことができ、ABS樹脂製の大きめのつまみはアウトドアで皮手袋をはめている状態でも楽ちんです。
風に強いという特徴を検証するために、近くで扇風機(強)を回してみましたが、炎が少しゆらぐものの消える気配はありません。
ただし、さすがに着火の瞬間だけは強では着火しませんでした(弱では着きました)ので、強風の場合は着火の時だけは手をかざすなど、五徳上面から回り込む風を遮る工夫は必要そうです。
火力も最大時で2.3kw(2,000kcal/h)と、特別ハイパワーというわけではありませんが、実際の利用に際してはほとんど問題はありません。
サイズ感として様々なクッカーを置いてみました。
まずは一般的サイズのメスティンです。まったく問題はありませんね。
続いてはソロクッカーとしても人気の「コールマン パックアウェイソロクッカー」です。
こちらも問題なく置くことが出来ます。
ロッジの8インチスキレットを置いてみました。
サイズ感はバッチリで、本体と蓋を込みで約3kgという重量でもまったく不安はありません。むしろ、華奢なテーブルを利用していた場合、そちらの方が不安そうですね。
最後はシェラカップです。
五徳にハマるように設置はできましたが、内側に落ち込んでいるのであまり推奨された使い方ではないでしょう。
シェラカップのような小さいクッカーを利用する場合は、安定感のためにも100均で販売されているような網があるといいかもしれません。
ちなみに風防が付いているため、一見掃除のしづらそうなタフまるJr.の五徳ですが
このように裏面にストッパーが付く構造になっているので、それを引っこ抜けば
簡単に2つに分解することができますので、細かいところまでちゃんと掃除できメンテンナンス性も十分に考えられています。
タフまるJr.におすすめのアクセサリーパーツも紹介!
最後は、アウトドア料理をさらに楽しくさせてくれるオプションで用意されたアクサリーパーツをご紹介いたします。
フッ素加工マルチプレート CB-P-JRM
タフまるJr.をはじめとしたIwataniのジュニアコンロに対応したマルチプレートです。
すき焼き鍋のような形状をしているため、単なる鉄板だけでなくちょっとした鍋料理などにも利用する事ができます。
ジュニアマルチプレート(ガラス蓋付き) CB-P-JRMG
マルチプレートにガラス蓋が着いた商品です。
蓋がついたことにより、焼く・煮る・蒸す・炊くなど料理法の幅が大きく広がります。
ジュニアたこ焼きプレート CB-P-FRT
小型コンロに向けて設計されたたこ焼き用プレート。
フッ素加工がされており焦げ付きにくく、アウトドアでのタコパからミニアヒージョまで、幅広い料理を失敗なく作ることができます。
ホットサンドグリル CB-P-HSG
2021年の4月に発売されたばかりの、カセットコンロでの利用に特化して設計されたホットサンドメーカーです。
五徳に乗せた時にズレないよう溝が切られていますので、タフまるJr.での使用もジャストフィット。
2枚の鉄板はセパレートに分かれ、片面はフラット、片面はグリルパンとなっており、ホットサンドだけでなくステーキやハンバークなどの鉄板料理にも有効活用できます。
タフまるJr.のスペック
タフまるJr.の詳細なスペックは上記の表の通りとなっています。
タフまるJrはドンキホーテで売ってる?
出典:ドン・キホーテ公式サイト
これだけ人気の高いタフまるJrですが、「欲しい!」と思ったらどこで買えるのでしょう。
ちなみに、岩谷産業の公式オンラインショップ「イワタニアイコレクト」では、当然購入することができます。
タフまるJrのメーカー希望小売価格はオープン価格となっていますが、イワタニアイコレクトでの本記事執筆段階(2023年5月29日/以下同様)の価格は次のとおりです。
- オリーブモデル:10,978円(税込)
- ブラックモデル:10,978円(税込)
また、イワタニアイコレクト限定モデルのレッドカラー(タフまるJrのミニチュアカプセルトイ付き)は11,000円になっていました。
確かに使い勝手のよいタフまるJrですが、カセットコンロで1万円オーバーはちょっと厳しいですね。
では、他に安く手に入れる方法はないのでしょうか。
そこで、「驚安の殿堂」としても有名な「ドン・キホーテ」へ調査の電話を入れてみました。その結果が次の表のとおりです。
注:筆者独自調べ(2023年5月29日現在)
全国の10店舗に聞いた結果、現時点で取り扱いがあるのは北海道札幌の「MEGAドン・キホーテ札幌狸小路本店」と、静岡県の「MEGAドン・キホーテUNY富士吉原店」、福岡県の「MEGAドン・キホーテ副重点」の3店舗だけでした。
「キラキラドンキ ダイバーシティ東京プラザ店」と「道頓堀店」はアウトドアコーナーを開設していないとのことで、そもそもの取り扱いがありません。
こうしてみると、やはりいかにドン・キホーテといえどもタフまるJrは、「MEGAドンキ」のような大型店舗でなければ、取り扱いはしていないようです。
MEGAドン・キホーテの柏店、大森山王店、新横浜店の3店が「今は」取り扱っていないという返答だったことを考えてもそれは間違いないでしょう。
金額は在庫のあった3店舗ともに税込8,778円という回答であったことから、ドン・キホーテでは取り扱いがある限りはどの店舗でもセールなどをのぞけば統一価格での販売だと考えられます。
お近くのMEGAドン・キホーテを探して問い合わせてみれば、公式サイトよりも約2,000円は安く購入ができそうですね。
なお、公式サイトやドン・キホーテ以外にも、ホームセンターや家電量販店、あるいは大手通販サイトなどでも取り扱いがあるようですので、以下に執筆時点で取り扱いがあったサイトと金額(税込価格)を参考までに記載しておきます。
- ビックカメラ.com:オリーブ(7,410円)、ブラック(7,360円)
- ヨドバシカメラ.com(取り扱いブランド:石井スポーツ):オリーブ(7,410円)
- ケーズデンキオンラインショップ:オリーブ(10,428円)
- ヤマダウェブコム:オリーブ(7,410円)
- Amazon:オリーブ(6,930円)、ブラック(7,218円)、レッド(8,800円)
- 楽天市場:オリーブ(6,975円~)
- Yahoo!ショッピング」オリーブ(6,700円~)、ブラック(6,746円~)
この結果を見る限り、安く確実に手に入れたいのであれば、無駄足を覚悟してドン・キホーテなどのリアル店舗を探し回るよりも、割引セールやポイントキャンペーンなどをうまく狙って、大手通販サイトで購入するのがおすすめかもしれませんね。
まとめ~タフまるJrはキャンプでも家でも使えるソロの味方!
発売以来、ソロキャンパーをはじめ多くキャンパーから人気を集めているアウトドアでの使用に特化して開発された、岩谷産業(ブランド名:Iwatani)の小型カセットコンロ「カセットフー タフまるJr」について、あらゆる面から徹底解説いたしました。
タフまるJrは、その名のとおりアウトドアでもタフに使うことのできるコンパクトカセットコンロですが、そのメリットを活かせば家でも快適に使うことができます。
かつては、ベテランキャンパーの間では「キャンプでカセットコンロなんて邪道だ」なんて風潮もありましたが、タフまるJrの登場以来その傾向も変わりつつあります。
キャンプは、人に迷惑をかけさえしなければ、誰に気兼ねすることなく自分自身のスタイルで楽しみ尽くすのが一番です。
特に、キャンプで手軽に料理を楽しもうと考えた場合、熱量の調整がしやすく、それでいて燃料の入手がラクなタフまるJrは、初心者にとってはキャンプ用熱源の中でもかなりおすすめのチョイスだと考えられます。
豊富なアクセサリーパーツなどとも合わせて、ぜひともタフまるJrで絶品のアウトドア料理を楽しんでください。