今日は8A GARAGEの新製品「フローメスティン」をご紹介します。
8A GARAGEは北海道のガレージブランドで、2019年末にスリップメスティンという焦げ付きを解消した高機能メスティンがヒットしました。
フローメスティン(FLOW MESSTIN)のFLOWは”流れる”という意味。
今回のフローメスティンにはスリップ加工は施されていませんが、蓋に小さな穴が空いているのが特徴で、ここから湯切りができるのでメスティンでパスタ調理をしている人にとても便利そうです。
さらにコーヒー豆の焙煎ができるというのが非常に興味深いポイントです。
詳しく見ていきましょう。
フローメスティンの見た目からチェック
まずは外観から見ていきます。
見た目はスリップメスティンとそっくりです。違いは湯切りの穴が空いていることだけ。
ロゴマークやハンドル接合部のリベット数も同じですので、メスティン本体のモノは同じと思われます。
スペックを見てもサイズは同じですね。
サイズ | 容量 | 重量 | 炊飯可能 | |
スリップメスティン | 縦9.5cm×横17.5cm×高7.0cm | 800ml | 168g | 1.8合 |
フローメスティン | 縦9.5cm×横17.5cm×高7.0cm | 800ml | 168g | 1.8合 |
フローメスティンの内側をチェック。スリップ加工はなし。
ここは明らかに違いますね。
スリップメスティンは焦げ付きを防止する特殊スリップ加工が施されているので、質感がツルツルしてます。
対するフローメスティンはアルマイト加工(アルミに酸化被膜を作って耐腐食性を高める処理)はされていますが、アルミ材そのものなのでさらっとした質感です。
※写真のスリップメスティンは初期型なので付いてませんが、現行機種にはちゃんと目盛りが付いています。
フローメスティンはスリップメスティンよりリーズナブル
コーヒー焙煎は空焚きに近い状態で加熱するので、あえて高温に敏感なスリップ加工をしていないと思われます。
逆にスリップメスティンよりも価格がリーズナブルになっているのは嬉しいポイントですね。
スリップメスティン(レギュラーサイズ) 5,060円(税込)
フローメスティン(レギュラーサイズ) 2,980円(税込)
フローメスティンでパスタを作ってみる
ではさっそく、フローメスティンでパスタを茹でてみます。
今回は実験なのでガスコンロでやります。
まずメスティンのお湯を沸かし塩を入れ、パスタを半分に折って茹でます。
湯切り穴が吹きこぼれ防止になるかな?と思いましたが、そういった機能はありませんでした。
茹で時間が経過したので湯切りしてみます
湯切り穴から勢いよくお湯が出ます。
ただ、よく見ると本体と蓋の隙間からもお湯が漏れています・・・穴がないスリップメスティンでも代用できなくもないかなという感じはしますが、後日比較して見ると、やはりフローメスティンのほうが半分の時間で湯切りができました。
ついでなのでトランギア製メスティンでも実験してみました。
トランギア製メスティンは、お湯が少しずつしか漏れず、湯切りにはもどかしさを覚えるレベルでした。
以前からトランギアメスティンは蓋の締まりがキツイとは思ってましたが、実際に密封性が高いようですね、トランギアでパスタの湯切りはお勧めできません。
パスタをメスティン調理したい人には、フローメスティン便利だと思います。
フローメスティンでコーヒー豆が焙煎できる
では次にコーヒー焙煎をしてみようと思います。
コーヒー焙煎自体、著者は初めてなので、うまくできるかどうかドキドキものです。
豆の豆知識。生豆はどこに売ってる?どう選ぶ?
この記事を見ているキャンパーの方もそうだと思いますが、著者も焙煎は始めてです。
生豆(きまめ)を買うのも初めてでした。
生豆は焙煎豆を販売しているお店や、インターネットで購入できます。
でも何をどう選んでいいのかさっぱりわからないので、プロの焙煎士に初歩的な選び方を教えてもらいました。
簡単なポイントをご紹介します。
1.精製処理はウォッシュドを選ぶ
コーヒー豆を摘んでから乾燥させるのですのが(精製処理)
その方法を大きく分けると次の2種類
- 果実を剥かずに乾燥させる「ナチュラル」
- 果実を剥いて水で綺麗に洗って乾燥させる「ウォッシュド」
ウォッシュドはコストはかかるが失敗が少なく綺麗に乾燥させられ味が安定。雑味のないスッキリした味になります。
対するナチュラルは香り豊かなものやコクもありますが、クセが強く焙煎の腕が問われるので、初心者には難しいそうです。
なので買うときはウォッシュドを選びましょう。
2.アラビカ種を選ぶ
世界で流通しているコーヒー豆はアラビカ種とカネフォラ種(ロブスタ)の2種類のみ。
- アラビカ種は生産性が低く病害虫に弱いですが、風味に優れています
- カネファラは生産性が高く安いのですが、風味に劣りインスタントコーヒーの原料によく使われています
なので買うときはアラビカ種を選びましょう
フローメスティンでコーヒー焙煎にチャレンジしてみた!
今回撮影に使った豆は焙煎士さんから「余っているからあげると言われたコロンビア産アラビカ種のナチュラル」です。少し焙煎が難しいとのこと。見るとやはり豆の状態にばらつきがありますね。
50gの豆をメスティンに入れます。
焙煎すると水分が抜け40gくらいになり、だいたい4杯分のコーヒーが落とせます。
早速火にかけていきます。ガスコンロで弱火で焙煎していきます。火の通る場所にムラができないようにつねにメスティンを水平に振り続けます。
だんだん色づいてきます。
火加減によりますが10分ほどするとパチパチという音がしてきます。
子供の頃ポップコーンを作ったことを思い出します。
そして完成がこちらです。
精製処理ナチュラルなので色むらが出てしまいましたが、初めての焙煎のわりにそれなりに仕上がったかなという感じです。
ハゼた豆は薄皮が剥がれています。これをチャフ(もみ殻の意味)と言います。
キャラメルコーンのピーナッツによくついてるやつですかね。
このチャフは邪魔なので、豆をザルに移してシャカシャカ振り落とします。
軽く息を吹きかけてもOK 軽いチャフが吹き飛んでくれました。
少しピントずれてますが、ハンドロースト豆できあがりました!
あとはいつも通りミルで挽いてコーヒーを入れます!
挽いてみても、うん、ちゃんとコーヒーですね
ハンドローストコーヒー完成しました
初めてのメスティン焙煎コーヒーの味は?
ちゃんとコーヒーの味になってます!
自分で焙煎したコーヒーだけに美味しいし、ちゃんとコーヒーになってて感動です。
今回は自宅で実験しましたが、キャンプで焙煎すれば最高のコーヒーになりそうです。
焙煎加減について
このパチパチする状態をハゼと言います。とくに最初のハゼを1ハゼと言います。
この辺りまで火が通ると、フローメスティンの穴から白い煙が出てきて、香ばしい香りが立ちこめます。
一旦音が落ち着いたあと、再びハゼます(2ハゼ)これを目安に、焙煎度合いをお好みに調節します。
焙煎士さん曰く、2ハゼは1ハゼより音が小さいのと、2ハゼ後は急速に焙煎が進み焦げすぎるので注意とのことです!
焙煎加減の目安がこちらです。お好みの味を見つけてください。
【浅煎り】 | 1ハゼ途中で焙煎終了 |
【中煎り】 | 1ハゼ〜2ハゼで焙煎終了 |
【深煎り】 | 2ハゼ〜10秒で焙煎終了 |
フローメスティンの湯切り穴が適度に煙を排出することで、珈琲豆がスモーキーになり過ぎるのを防いでくれるようです。
まとめ フローメスティンはこんな人におすすめ
いかがでしたでしょうか?
パスタの湯切りについては、トランギアメスティンよりは明確に便利でしたが、同じ8A GARAGEのスリップメスティンに比べ、それほど優位性を感じられませんでした。
コーヒー焙煎ができるというのはとても面白いと思いました。意外と簡単だったので、家族や友達とのキャンプでも楽しめそうです。
ご飯お炊飯について補足すると、蓋の向きを互い違いにすれば穴が塞がるので普通のメスティンとして炊飯できます。
ハンドロースターを単体で買っても3,000円以上しますので、フローメスティンを買えば炊飯と兼用できてしまうのでとってもお得ですね。
これからメスティンを買う予定で、コーヒー焙煎も楽しみたい方にはおすすめだと思います。
以上購入のご参考になれば幸いです。