今更聞けないスキレットの使い方とは?洗い方やシーズニングなど簡単なお手入れ方法で使えるおすすめスキレットランキング10選

キャンプでの大切なイベントの1つ、キャンプ飯を大いに盛り上げてくれる名脇役スキレットをご存知ですか?

スキレットとは、分厚い鋳鉄や鉄板で作られたフライパンのことで、一般的なフライパンのように振り回して素材を炒めるような使い方には向いていません。しかし、その分熱伝導率や蓄熱性に優れた特性を活かして、素材にゆっくりと均一に火を通すような調理は得意で、特にステーキなどは絶妙なおいしさに仕上げてくれます。

その他にも「焼く・炒める・煮る・蒸す・揚げる」など、あらゆる調理法の料理を作ることができ、フタと組み合わせることでオーブン料理までこなしてくれるすぐれものです。

そこで今回は、そんな魅力あふれるスキレットの使い方や、初心者必見の「シーズニング」やお手入れの方法を解説します。合わせて、おすすめスキレットのランキング10選もご紹介しますので、どうぞご参考にしてください。

目次

スキレットの使い方

鋳鉄でできているスキレットは、普通の家庭用フライパンのように「お店で買ってきてすぐ使い始める」のは、ちょっと待ってください。
スキレットはその性質上錆びに弱く、取り扱いを間違えるとかんたんにヒビが入ってしまうなど、実はデリケートな調理器具なんです。

そこで、スキレットを使う際には次の点に注意してください。

  • 購入後のシーズニング
  • 熱の入れ方
  • お手入れ
  • 錆びてしまったスキレットのリカバリー

はじめて使う時はシーズニングが必要?

購入後はじめて使うスキレットは、シーズニングという「慣らし」の作業が必要です。
最近は工場出荷時に「プレシーズニング」という、シーズニングをあらかじめ済ませた商品も販売されていますが、スキレットを使うのであればシーズニング作業はできたほうが後々絶対に役に立ちますので、ぜひ覚えておいてください。

【シーズニングの手順】

    1. 出荷時に表面にコーティングされた錆止めワックスを洗剤で洗い落とす
    2. 洗剤をお湯で完全に洗い流す
    3. スキレットに水を入れ、火にかけて沸騰させる(洗い残しのワックスや油を浮き出させる)
    4. 中のお湯をすて軽くお湯で洗い流したら(このとき洗剤は使わない)、再び火にかける
    5. スキレットの表面から白い煙が立ち上るくらいまで空焚きする
    6. 火を止めたらキッチンペーパーに浸したオリーブオイルなどを、表面全体に「薄く」塗りこむ
    7. そのまま放置して、手で触れるくらいの温度になるまで冷ます
    8. スキレットが十分に冷めたら、再び空焚き~油塗りを3回ほど繰り返し、油の層を熱くする(プレシーズニングされたスキレットであれば最初の1回でもOK)
    9. スキレット特有の鉄臭さを取るため、クズ野菜(ネギやショウガ、ニンジンの皮など)を炒める
    10. クズ野菜は黒くなるまで炒めてから捨てる
    11. 水、またはお湯のみで全体を洗い流す
    12. 空焚きして水分を飛ばし、薄く油を全体になじませる
    13. 新聞紙などで包んで保管する

    さらに詳細な図解付きシーズニングの手順については、次の記事でもご紹介していますので、どうぞご参考としてください。

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    調理時の注意点

    おろしたてのスキレットは、まだ本体に油がなじんでおらず、食材が焦げ付きやすいという特徴があります。
    これを回避するためには、「プレヒート」と呼ばれる予熱を与える作業を行うことが重要です。
    調理前のスキレットを火にかけ、180~200℃くらいになるまで予熱を与えた所に油を引くことで、食材がくっつきにくくなります。
    ただしあまりにも高熱にしすぎると、油を入れた瞬間に発火する場合もありますのでご注意ください。
    目安としては、落とした水滴が表面で玉のようになってコロコロと転がるくらいです。この状態のスキレットに油をしっかりと引くことで、熱くなりすぎて食材が焦げ付くのを防ぐのです。

    使用後のお手入れ

    調理が終わったら、できるかぎり早くお皿などに移しましょう。いつまでも料理をスキレットの中に入れておくと、錆の原因となってしまいます。
    アヒージョのような直接スキレットが器代わりになる料理をのぞいては、調理後は別のお皿などに料理を移し、すぐに洗うことが、スキレットを長く使い続けるコツです。
    ただし、鋳鉄製のスキレットは急激な温度変化を与えると、かんたんに「クラック」と呼ばれるヒビが入ってしまう場合もありますので、熱いスキレットに急に水をかけるようなことは控えてください。
    また、洗浄の際はせっかくなじんだ表面の油が取れないように、洗剤を使用するのは厳禁です。
    洗ったあとのスキレットは、火にかけて水分を完全に飛ばしてから、シーズニング手順の最後のように薄く油を引いてから保管します。

    スキレットが錆びてしまったらどうする?

    使い方や手入れが悪く、たいせつなスキレットがもしも錆びてしまったら。
    そんなときは、金タワシを用いて表面のサビが完全になくなるまで、ひたすら磨く作業を繰り返します。
    濡れている状態ではサビが分かりにくいため、完全にサビを取り切るために、時折火にかけて水気を飛ばして確認するようにしてください。
    取手の穴など細かいところまで完全にサビを落としきったら、表面を洗剤でよく洗ってから、シーズニングの手順を1からすべて繰り返せばOKです。

    おすすめスキレットランキング10選

    それでは、筆者が選ぶスキレットのおすすめランキングトップ10をご紹介します。
    ちなみに、選考基準は価格とメーカーの信頼性、そして筆者の独断と偏見ですのでご容赦を。

    第1位:CAPTAIN STAG/スキレット10cm

    出典:Amazon

    手頃な価格でキャンプ用品を販売する日本製アウトドアブランド「CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)」が手掛ける、深底タイプのスキレットです。
    信頼できるメーカーの製品でありながら、価格がお手頃なのがこのスキレット最大の魅力といっていいでしょう。
    定価990円(ECサイトの実売価格600円前後/2022年11月現在)という価格ですが、スキレットとしての性能は申し分なく、スキレット初心者が手を出しやすいスキレットです。

    第2位:CHUMS/ブービーミニスキレット5インチ

    出典:Amazon

    ブランドのマスコットであるブービーバードが底に刻印された、ちょっとおしゃれな「CHUMS(チャムス)」のスキレットです。
    このスキレットはよくある鋳鉄製ではなく鉄板で作られているため、鋳鉄製スキレットよりもはるかに気楽に使うことができます。
    5インチ(12cm)というサイズも、ソロキャンプなどで使うにはピッタリのサイズ感ですね。

    第3位:Lodge/スキレット&スキレットカバーセット6 1/2

    出典:Amazon

    アメリカ製の「Lodge(ロッジ)」は、鋳鉄製のスキレットやダッチオーブンの元祖ともいえるブランドです。
    その中でも同じく鋳鉄製のフタがセットになったこちらの製品は、「とりあえずこれだけ持っていれば、スキレット料理の醍醐味が十二分に味わえる」といえるほど、まさにパーフェクトな製品です。
    焚き火でステーキを焼くのもよし、フタの上に炭をのせてオーブン料理を楽しむのもよし。ありとあらゆる調理法で、ガンガンと使い倒してください。

    第4位:イシガキ産業/スキレットセット

    出典:Amazon

    厚手のスキレットと、フタにもなる薄手のグリルパン、そして底網がセットになったオールインワンのセットです。
    イシガキ産業は、鉄鋳物の街・三重県桑名で1965年(昭和40年)に生まれた鉄鋳物製品の専門企業ですので、その性能は折り紙付きです。
    このセットが1つあれば、キャンプ飯に新しい可能性を広げてくれるでしょう。

    第5位:UMIFLAME/黒川鉄板スキレット7インチ

    出典:Amazon

    「UNIFLAME(ユニフレーム)」が販売する黒川鉄板製のスキレットです。
    厚さ約3.2mmという厚手の鉄板で作られたスキレットは、鋳鉄製のスキレットよりも扱いやすさは数段上。
    7インチ(約18cm)という絶妙のサイズ感も相まって、1~2名分のパエリアなどを作って、スキレットごと食卓にサーブするなんて使い方はステキですね。

    ユニフレーム(UNIFLAME)
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    第6位:COLEMAN/クラシックアイアンスキレット10インチ

    出典:Amazon

    アメリカの、いや、世界のアウトドアブランドとしてもトップブランド「COLEMAN(コールマン)」製のスキレットです。
    フタとセットになった10インチ(約25cm)のスキレットは、ファミリーやグループキャンプのメイン料理を作る際にも大活躍してくれるはず。
    収納ケースがあらかじめセットになっているのも、地味にうれしいポイントです。

    第7位:コーナン商事/アルミスキレット17cm

    出典:Amazon

    ホームセンター「コーナン」を運営するコーナン商事が販売するスキレットは、最近のキャンプシーンでも大人気です。
    その人気の秘密は、素材がアルミでできているため、約17cmの直径を持ちながらも非常に軽量(252g)というところにあります。
    それに加えて、アルミ製なため錆びにくくお手入れに気を使わないというのも、嬉しいポイントです。
    ただし、アルミ製スキレットはあまり長時間高温で加熱を続けると溶ける可能性もありますのでご注意ください。

    第8位:ニトリ/フタ付きスキレット16cm

    出典:Amazon

    特徴的なキャッチコピーが耳に残る、北海道のインテリア用品小売業「ニトリ」も、最近はアウトドア用品にも力を入れています。
    このスキレットもそんなニトリ製アウトドア用品の1つで、16cmというソロ~デュオにとってお手軽サイズのスキレットに仕上がりました。
    フタ付きでありながら実売価格2,000円ちょっとという価格(2022年11月現在)も、うれしいポイントですね。

    第9位:DAISO/スキレットM

    出典:公式通販ダイソーネットストア

    100円ショップとして有名な「DAISO(ダイソー)」もアウトドア用品には力を入れており、特にこの300円スキレット(M)は人気の商品です。
    何より、直径15cmというお手頃なサイズ感を持っていながら、330円(税込み)という圧倒的な低価格は、コストパフォーマンス最高の商品でしょう。
    「安さ」という点では、他の追随を許さない一品です。

    第10位:Lodge/スクエアスキレット5インチ

    出典:Amazon

    再び、鋳鉄製スキレットのトップブランド「Lodge(ロッジ)」製スキレットが、再びランクインです。
    こちらの製品は、ご覧の通りスクエア(四角)型をしたスキレットです。
    5インチ(約12cm)という小ぶりのサイズ感ながら、通常の丸いスキレットよりも有効面積の広いスクエアスキレットは、調理の幅を広げてくれます。

    まとめ

    スキレットの使い方とシーズニング方法、そしておすすめスキレット10選をご紹介しました。
    スキレットは、アウトドアやキッチン、焚き火や炭火、ガスコンロやIHコンロなど、場所や熱源を問わずあらゆるフィールドで活躍してくれる魅力的な調理器具です。
    また、特に鋳鉄製のスキレットは、使い込めば使い込むほど油がなじみ、焦げ付きにくく使いやすいスキレットに育ってくれます。
    ぜひともお気に入りのスキレットを手に入れて、ガンガンとキャンプで使いまわし、キャンプ飯に無限の可能性を与えてくれる頼れる頼れる相棒に育ててみてはいかがでしょうか。

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    この記事を書いた人

    多数のジャンル案件を手掛けるWebライター。

    趣味のソロキャンプを活かしたアウトドア案件は特に得意とし、取材を兼ねた愛車のジムニーJA-11改でキャンプ場ワーケーションに出かけることも多い。

    元飲食店主の経歴もあるためキャンプ飯にはこだわりたいタイプ。

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