長時間座り続けている椅子(アウトドアチェア)の座り心地いかんで、キャンプの快適性は大きく変わります。
今回は、コストパフォーマンスにすぐれたキャンプ道具を多数販売する【BUNDOK(バンドック)】のキャンプチェア「BD-187」をご紹介します。
実際にキャンプ場で使ってみて、座り心地や所感をレビューしてきましたので、快適なキャンプ用の椅子を探している方は、どうぞご参考としてください。
初心者キャンパーの味方【BUNDOK(バンドック)】
出典:バンドック(株式会社カワセ)公式サイト
まずは、初心者キャンパーの味方であるアウトドアブランド【BUNDOK(バンドック)】についてご紹介します。
アウトドアブランド【BUNDOK(バンドック)】とは
出典:バンドック(株式会社カワセ)公式サイト
BUNDOK(バンドック)とは、新潟県三条市に本社を構える、株式会社カワセが展開するアウトドアブランドです。
新潟県三条市といえば、新潟県の県央地区に位置する、刃物や金属加工の地として有名な「燕三条」に属しています。
燕三条には、バンドックの他「snow peak(スノーピーク)」や「UNIFLAME(ユニフレーム)」、「CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)」といった日本のアウトドア界でも有名なブランドが名を連ねるキャンプ用品の聖地です。
【BUNDOK(バンドック)】製品の魅力
出典:バンドック(株式会社カワセ)公式サイト
バンドックは、「より手軽に、快適なアウトドアライフを楽しんでもらいたい」を合言葉に、初心者にもやさしいリーズナブルな価格設定ながら、使いやすさや軽量性を考え抜いた設計思想でさまざまなキャンプグッズを開発・販売しています。
そんなバンドックがつくる製品はどれも「安くコスパがいい」のが特徴で、加えて初心者でも使いやすいシンプルな製品が多いといってよいでしょう。
【BUNDOK(バンドック)】の製品ラインナップ
バンドック製品は、「製品組み立ての簡素化・収納性・軽量化、スムーズな設計、リーズナブルな価格設定など、あらゆる面において研究を重ね商品を提供いたします。(引用:株式会社カワセ公式サイト)」と明言しているように、さまざまな製品ラインナップが用意されています。
そのラインナップは、カテゴリーでみると次の通りに分かれていますので、カテゴリーの中でも特に人気を集めているキャンプギアを含めてご紹介します。
テント・タープ
テントやタープに加えて、別売りのポールやグランドシート、ペグなどの小物がラインナップされています。
バンドック製テントの中でもっとも有名なのは、ソロキャンプ向けのワンポールテント「ソロティピー」と、同じくソロキャンプ向けのバップテント「ソロベース」です。
どちらの製品も焚き火などの火の粉に強いTC素材を使った本格的なソロテントでありながら、通販サイトでの実売価格が2万円前後(時期による)というコスパのすばらしさも相まって、発売当時は品切れが続出する状態となりました。
バーベキュー
焚き火台や調理器具など、炎にまつわるさまざまな器具や小物、消耗品がラインナップされています。
このジャンルの人気製品は、コンパクトにまとまる焚き火台「LOTUS+(ロータスプラス)」です。
わずか1kgの重量でありながら、薪受け台、脚、ゴトク、焼き網に分かれて折りたたむことができる構造で、ダッチオーブンなどの重量物が使用できます。
ランタン・キャンプ小物
バンドックのLEDランタンは、アースカラーのデザインが秀逸なものばかりです。
また、キャンプサイトで使用すると便利な小物類も充実のラインナップで用意されおり、キャンプを存分に楽しむことができます。
特に、「ギアケース BD-911」は、収納力の高さと無骨なデザインでソロキャンパーを中心に人気を集めています。
寝袋・マット
ベーシックなラインナップながら、寝袋や枕、マットなどの製品が並んでいます。
特に、マイクロファイバー製の中綿を1,540gも使用し、丸洗いもできる保温性抜群のマミー型シュラフ「BDK-61」は、バンドックとしても「注目商品」としてイチオシしています。
ファニチャー
各種チェアやテーブルなどが多数ラインナップされているのが、この「ファニチャー」ジャンルです。
中でも人気の製品「ラウンジチェア BD-187」を次章からご紹介します。
【BUNDOK(バンドック)】製チェアが種類豊富でアツい!
出典:バンドック(株式会社カワセ)公式サイト
コスパにすぐれた製品ラインナップが特徴のバンドックですが、中でもファニチャージャンルは特に充実しています。
特に近年はキャンプチェアの開発に力を注いでおり、上図のようにさまざまなスタイルのキャンプ椅子が販売されていますが、中でも人気の高い製品が今回紹介する「ラウンジチェア BD-187」です。
【BUNDOK(バンドック)】のキャンプ用チェアの座り後心地を検証
出典:Amazon
それでは、多くのキャンパーからの人気を集める「ラウンジチェア BD-187」について、実際にキャンプ場で使用して使用感を確かめていきましょう。
ただその前に、「ラウンジチェア BD-187」の基本を少しご紹介します。
商品スペック
出典:株式会社カワセ公式サイト
「ラウンジチェア BD-187」の基本スペックは、次の通りです。
- サイズ(約):幅70×奥行50×高さ78cm、座面高さ35cm
- 重量(約):2.3kg
- 耐荷重:80kg
- 材質:生地/ポリエステル(ポリ塩化ビニル加工)、ポリエチレン、フレーム/スチール(粉体焼付塗装)
- 付属品:収納ケース(収納サイズ:約79×13×13cm)
- 生産国:中国
- カラーバリエーション:ベージュ(BD-187BE)、ブラック(BD-187BK)、カーキ(BD-187KA)
実売価格
コスパにすぐれた製品が多いバンドックらしく、「ラウンジチェア BD-187」の販売価格は2,750円(メーカー参考上代、税込)です。
参考価格として、この記事を執筆時点(2023年4月24日)の通販サイトでの販売価格は、1,709円(Amazon調べ)でした。
日本メーカーがしっかりと監修して作られたキャンプチェアで、この価格を実現しているのは、これからキャンプをはじめたい初心者にとってはうれしいですね。
特に、最初からある程度の数をそろえなければならないファミリーキャンパーにとっては、負担が少なく選ぶ意味がある価格といえるでしょう。
サイズ感
人が座ってみた段階での椅子全体のサイズはこんな感じです。
ちなみに、画像のモデルとなっている筆者は、身長175cm、体重82kgという、どこにでもいる中年男性(やや肥満体型)といったところでしょうか。
上図に写っているテーブルのサイズは、高さ36cmのミディアムサイズテーブルです。
座面高35cmの「ラウンジチェア BD-187」とは高さの相性もよく、調理も食事も楽に行えました。
逆に、高さ18cmの小型クーラーボックスを利用しようと考えると、かなり前かがみにならなければ使えません。
これを考えると、焚き火台の利用程度であれば問題ありませんが、ローテーブルなどを利用したい場合は、食事はともかく調理をするには少々やりにくそうですね。
初見の印象
こちらが、収納ケースに収まった外見です。
収納ケース自体はあまり上等な感じは受けませんでしたが、特に不足はありません。
中身を取り出した状態です。
中に入っているのは折りたたまれた状態の「ラウンジチェア BD-187」で、パーツはこれ1つ。フレームと座面に分かれているわけでもありません。
フレームを広げるだけでセットは完了です。
設営はわずか10秒というところでしょうか。ただし、そのうち9秒はケースから中身を取り出す時間ですね。
座り心地
座り心地は必要十分といったところでしょうか。
特に不足はありませんが、ものすごく座り心地がいいというわけでもありません。
ただし、少し腰を前にずらし、完全に椅子に体を預けるように座ってみましたが、そこまで不満は感じませんでした。
よくも悪くも「普通」な印象ですが、この価格のキャンプチェアと考えたら十分に納得できる座り心地でした。
安全性
足を前に投げ出し、後ろに体重をかけてみました。
椅子の前脚が宙に浮き、少しグラグラと揺すってみましたが、特に不安感は感じず、大きなギシギシ音も聞こえません。
パーツのゆがみなども感じられず、組み立て式の製品でない分つくりの不安も感じません。
商品スペック上の耐荷重は80kgでしたが、体重82kgの筆者が普通に1泊2日のキャンプで使用してみましたが、特に不安を感じるシーンもありませんでした。
キャンプスタイルの検証
今回のキャンプは友人と2人で行い、その際ミディアムサイズのテーブルを利用しました。
出典:Amazon
また、今回のキャンプではDODの「スゴイッス」を一緒に持っていきました。
座り心地の快適さという点ではスゴイッスのほうがすぐれていましたが、価格差(スゴイッスの実売価格約1万円弱)を考えれば、十分に許容範囲といえるでしょう。
スゴイッス1つの値段で、「ラウンジチェア BD-187」なら家族全員の分が揃えられますしね。
残念なところ
出典:株式会社カワセ公式サイト
「ラウンジチェア BD-187」は開くだけで設営が完了するという構造のため、収納時は約79×13×13cmというサイズがあり、「コンパクト」なチェアとはいえません。
仮に家族分として4つそろえようと考えたら、中型のTCテントと同等のスペースが必要となるはずです。
車でのキャンプであれば問題はありませんが、昨今人気のウルトラライトスタイルにはとてもではありませんが向いていませんし、徒歩やツーリングなどのキャンプスタイルで利用するのは難しいかもしれません。
コンパクトではないという以外に、「ラウンジチェア BD-187」は、特に欠点という欠点を見つけることはできませんでしたが、長時間背もたれに体重を預け続けていると、若干背中のパイプがあたる気がしました。
上図でTシャツの袖の縫い目とパイプのあたる位置を比較してもらうとおわかりなように、「ラウンジチェア BD-187」の背もたれは肩を包み込むような構造になっているわけではありません。
そのため、深く体重を預けると、少々肩の内側があたりました。
筆者の肩幅などはごく普通の成人男性と大差ないと思いますので、ほとんどの男性が同じ感想を抱くかもしれませんね。
この点で考えると、やはり「ラウンジチェア BD-187」はリラックスするための椅子というよりは、ダイニングチェアのような使い方が向いているといえるでしょう。
また、「ラウンジチェア BD-187」には、右側のアームレストにドリンクホルダーが備え付けられています。
これは椅子に体重を預けてくつろいでいる場合には、実に便利です。
ただ、取り付け位置の関係なのか、ホルダーが若干手前に傾いてしまいますので、ホルダーに缶(画像は350mlのもの)を入れたまま、片手でプルトップを開けるのはこぼれそうで不安でした。
今回のキャンプ中に起こったハプニングとして、筆者が少し席を外した瞬間に焚き火がハゼて、火の付いた小さな薪のカケラが「ラウンジチェア BD-187」の座面に飛んでしまいました。
約1分後に気づき、カケラをはたき落としたのですが、見事に座面に穴が空いてしまうという悲しい結果に。
ただ、1分ほども火の付いた薪のカケラが乗っていたというのに燃え広がることもなく、この程度で済んだというのは、逆にいえばよい点なのかもしれませんので、十分に難燃性ということはできますが、「燃えない」というわけではありませんので、十分に注意してください。
コスパ抜群の【BUNDOK(バンドック)】ラウンジチェアBD-187
初心者にやさしい製品ラインナップで有名な、新潟県三条市のアウトドアブランド【BUNDOK(バンドック)】が販売している、「ラウンジチェア BD-187」のレビューをご紹介しました。
結論として、「ラウンジチェア BD-187」は価格も安くデザインもよいので、初心者がはじめて購入するキャンプチェアとしておすすめです。
もちろん、「キャンプ場でチェアに体重を預けて、星でも眺めながらのんびりリラックスしたい」という使い方であれば、スゴイッスのような別の選択肢はあるでしょう。
しかし、実売価格2,000円以内という予算で手に入るキャンプチェアとしては、かなり高水準の椅子ではないでしょうか。
特に最初から数を揃えなければならないファミリーキャンパーに対しては、この金額は大きなおすすめポイントです。
本記事のレビューなどもご参考にして、「ラウンジチェア BD-187」の購入を検討してみてください。